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牙狼 GARO MAKAISENKI 第24話 最終回 時代 ネタバレ 小西遼生 鋼牙 中村織央 [牙狼 GARO MAKAISENKI]

牙狼<GARO>〜MAKAISENKI〜 第24話 最終回 「時代」

牙狼は、大きな牙狼剣の上に轟天を乗せ、烈火炎装をまとわせた。
剣を轟天ごと持ち上げて、光を受け取る核の部分に投げ飛ばした。
牙狼剣は吸い込まれるように中に入っていった。
その姿を確認してから、牙狼自らの鎧に烈火炎装をまとわせ
拳を構えて攻撃する。

牙狼の拳がギャノンを打つ。
拳の衝撃で牙狼自身が弾き飛ばされ、打点から大きな炎が上がる。
落下する牙狼を轟天は受け止めに戻ってきた。

騎士たちの活躍が功を奏して、ギャノンの地上へのテレポートが不可能になった。
バランスを崩したホラー型ギャノンは、足で体を支えきれなくなる。


珀岩の谷に開いた大きな穴から吹き出す邪気が弱まる。
一瞬の変化を察知し、邪美(さとうやすえ)が魔戒法師に号令をかける。

みな自分の魔導筆を上空に差し上げ、谷の穴に落とす。
倉橋ゴンザ(螢雪次朗)は御月カオル(肘井美佳)にバッグを渡す。
カオルは霊獣の鱗に撫でつけた絵筆を持ってきていた。
バッグからはみ出た筆先が金色に光る。

法師のみんなが筆を投げ込んだので、
自分の祝福をわけるべく、少し遅れて絵筆を谷の穴に投げ込んだ。


無数の魔導筆が騎士たちの所に落ちてきた。そう、今こそ“光矢流星”を放つとき。
閃光騎士狼怒は自分の魔導筆を使い、
弓を構えると、筆は紫色に光り 弓を絞ると矢に変わった。
矢はギャノンに向かって放たれた。

「あの矢に続け!!!」

牙狼の号令に、騎士たちは魔戒剣を弓に、
落ちてきた魔導筆を矢にしてギャノンに放つ。
紫の矢に無数の青の矢が続く。
人間態のギャノンが苦しげな顔をしながら足元に目をやると、
取り込んだはずの布道シグマ(中村織央)が、
この時を待っていたかのように腕を差し出してきた。

青の矢がほぼ同時にホラー態ギャノンに命中。
大爆発が起こり、ホラー態ギャノンは ほぼ壊滅。
人間態ギャノンは残りの力を振り絞り、逃げ出そうとしていた。
胴体は切り離し、顔だけで空中を飛んでいる。

カオルの投げた絵筆は牙狼の手元に落ちてくる。
牙狼はそれを掴むと、轟天を走らせ、背中に仁王立ちになる。
金色の矢を構えた牙狼は、飛んで逃げようとする顔だけになったギャノンに的を絞る。
逃げるギャノンの眉間のあたりに矢は命中。
光を放ち消滅する。


魔戒騎士、魔戒法師を大きく巻き込んだ戦いが終わった・・・・


鎧を解除した不動レオ(中村織央)の眼前に、ミオ(吉野紗香)の姿があった。
願いを叶えてくれたレオにお礼を言いに来たかのように
優しい笑顔でレオを見つめる。

ミオの顔が見られただけで、それだけでレオは満足だった。


冴島鋼牙(小西遼生)にはまだすべきことが残されていた。
結界に阻まれ、動けないときに“何でもいうことを聞く”契約を交わした。
そのときに先に契約を履行してもらったので、次は自分の番だった。
ガジャリの願いを聞きに、ガジャリの元に足を運ぶ。

「ガジャリ!お前との契約を果たしに来た。」
「冴島鋼牙よ、お前は“約束の地”へと旅立ってもらおう。
そして、我が体の一部を探して来るのだ。
まずは、祝福を受けてくるのだ。黄金騎士よ。」


元老院の神殿。神官グレス(ひし美ゆり子)よりの祝福を賜りに来た。

「冴島鋼牙。あなたは希望の光です。」
「いえ、私を助け 共に戦った彼らこそが、真の希望の光です。」

「ならばあなたと、全ての守りし者たちに“祝福を”」
グレスは両腕を開き、白を基調とした七色に光る気を鋼牙に向かって放つ。
その光は鋼牙の体を包み込み、
背中に羽が生えたように背後に大きな光をまとった。
グレスはこの祝福の光を、満足げな笑顔で見つめる。


鋼牙はレオに“約束の地”へ向かうことを教えた。
レオの魔導輪:エルバは“約束の地”から無事に帰ってこられるかを案じてくれた。
鋼牙の魔導輪:ザルバは、“約束の地”に向かうのは、
黄金騎士だから大丈夫だと安心させる。


御月カオル(肘井美佳)には今夜にでも話そうと思っているが、
また離れ離れになることを告げるのは、気がおもかった。

カオルはゴンザとパーティの準備をしていた。
食事の準備はOK。盛装して鋼牙たちの帰りを待っていた。

「鋼牙、大切な話があるって。なんだろう?」
大きな戦いも終わり、破滅の刻印も消えた。今心配することは何もない。
改まって言われる“大切な話”に心がときめかない女の子はいないだろう。
2人で描く未来を考えると、つい笑顔がこぼれてしまう。

事の次第を理解しているゴンザは、
嬉しそうなカオルの顔を見ていられなくて、つい目線を外してしまう。


玄関のあたりで靴音が聞こえた。帰ってきたと思い、ゴンザが出迎えに行く。
玄関扉を開け・・・驚いて悲鳴をあげる。


「待て!鋼牙!!」
家のすぐそこにまで帰ってきた鋼牙たちをザルバが止めた。

「悪い予感がする。屋敷から邪気を感じる。」

また何かがあったのだと察知した鋼牙は家に向かって走り出した。
ゴンザが玄関先で倒れていた。

「カ、カオルさまがぁ・・・・」

鋼牙は屋敷の中に入る。レオも後をついて入ろうとしたが、結界が張られていた。
この紫の結界は、もしや・・・


カオルに剣を向け、パーティの主賓席に座る不動シグマ。

「待っていたぞ、冴島鋼牙。この肉体は、あと数時間で朽ちよう。
我が理想が消え去った今、俺がすべきことは“貴様を斬ること”だけだ。」

赤い左手は弱々しく、力が残されていないことが一目瞭然だった。


「違う!お前がすべきことは、人として安らかな死を受け入れることだ。」

「安らかな死だと!!!!」

赤い手の力を屋敷中に放つと屋敷の中にも結界が張られた。
これでは鎧を召喚することができない。
ザルバは心配するが、シグマは人間。鎧の召喚の必要などないと考えていた。


「鋼牙、貴様に斬れるのか?人間を・・・」
守りし者はホラーは斬るが、人間を斬ることはない。
シグマはカオルに向けた刃を更にカオルの近くに寄せ、真意を問う。

鋼牙は刀を抜くと、ためらいもなくシグマ目がけて刃を落とす。
カオルに向けていた刃を、鋼牙の刃をかわすために使った。

体制を整えるために一度かわした刃を離す。
シグマは赤い手に力を集め、床に力を放出・・・
屋敷全体が空へと浮かぶ。

部屋の中で鋼牙とカオルは、無重力状態になりふわふわと浮かぶ。

ゴンザとレオは浮かんでいく屋敷を見ていた。


シグマは赤い手にもう一度力を集め、今度は天井に向かって力を放出した。
重力の感覚が戻り、2人は床に叩きつけられた。

鋼牙に出来た一瞬の隙。
シグマは間髪入れず剣を構え、二人に向かって攻撃を入れる。
カオルを自分の胸元に寄せ、シグマの攻撃はとっさに背中に当てた剣が弾く。
カオルを少し遠くに押しやり、剣を交えた。

屋敷全体が本格的に上昇を始める。レオは傍観者として見ていられなかった。
もしかしたら屋敷に結界を張ったのは兄かもしれない・・・
そんな思いが体を動かす。
魔導筆を使い、体を宙に浮かび上がらせた。屋敷を目指す


シグマは残された力を全て鋼牙にぶつけ、背水の陣で戦いを続ける。
本気と本気の戦いは熾烈を極めるが、シグマよりも鋼牙の方がうわてだった。
攻撃がうまくいかないシグマは雄叫びをあげる。


なんとか外壁にしがみつけたレオは、戦いの場所までよじ登る。
屋敷の片方だけに力が加わったことで、屋敷が傾く。
家具が重力に引き寄せられてスライドし始めた。
剣を交えながらキックを受け、カオルの方に飛ばされた。
そこをすかさずシグマが、ダイニングテーブルを2人の方に蹴り飛ばす。
鋼牙はカオルの盾となり、体でダイニングテーブルを受け止めるが
衝撃は激しく、2人で窓に打ちつけられた。

シグマはそのダイニングテーブルに乗り、剣を突き立てる。
剣はカオルの頬をかすめた。

怒りに燃える鋼牙は、ダイニングテーブルをぶった切り、シグマと剣を合わせる。
バラバラになったダイニングテーブルは、窓ガラスを割り 外に飛び出て行った。


シグマの肩に鋼牙の剣が刺さった。
引き抜いたときの痛みでシグマが声をあげると、屋敷が真っ二つに割れる。
シグマの方力で浮かんでいたので、力が弱まってきているのかもしれない。
それでもまだ上昇を続ける。軽量化された分、上昇に加速度が増す。
戦いに落下の恐怖が加わった。


シグマが腕を真っ直ぐに伸ばして攻撃をしてきたときに
鋼牙は腕を膝蹴りし、シグマの剣を落とした。
戦いは殴る蹴るのケンカに変わる。

鋼牙がシグマを蹴り飛ばしたところに、シグマの剣が近くにあった。
シグマはそれを何とか取ろうとし、それを阻む鋼牙。


「きゃーーーー!!!鋼牙!!!」
カオルの悲鳴が聞こえる。カオルが今にも宙に投げ出されようとしていた。
なんとかしがみついていたが、力が足りず手が外れてしまった。
宙に飛ばされかけたカオルを、レオが受け止め投げ出されずに済んだ。

気を取られた鋼牙を蹴り、シグマは剣を手に取る。
2人が剣を交わらせているところに、レオが剣でシグマを攻撃すべく剣を振り下ろす。
鋼牙はレオの剣を右腕で阻止した。

「斬るな!レオ!!」
鋼牙の言葉に“ハッ”とするレオ。


鋼牙とシグマを乗せた魔導列車が墜落した時のことを覚えているだろうか。
シグマは力の弱まった赤い腕をギャノンに差し込んだ。
元のように力がみなぎった。

この時、シグマは何も感じてはいなかったが、鋼牙は見ていた。
シグマは墜落のショックで右そでがボロボロになっていて、
素肌が露わになっていた。
右腕に、ずいぶん以前につけた大きな刀傷があった。

鋼牙はこの傷に見覚えがあった・・・
子供の時に騎士の修練場で同室になった仲間と傷の見せ合いっこをした。
見せ合いっこをするきっかけになったのは、
ムラサキの右腕にある、大きな刀傷をみんなで見たからだった。

あのとき見た傷と同じ形・・・・



シグマはレオを蹴り、遠くに追いやる。そこをすかさず鋼牙がシグマを攻撃。
鋼牙が兄弟での殺し合いを望んでいないのだとシグマは思った。
でも、もう元には戻れないところまで来てしまっている・・・
シグマが一層大きい雄叫びをあげると、屋敷は空中分解を始める。

投げ出されたレオとカオルは破片にしがみつく。
鋼牙とシグマは、カオルとの接点となった
きっかけの絵が飾られていた暖炉の破片の上で対峙していた。

「甘いな。弟が兄を斬り殺す、それが忍びないと思ったのか!!!!
冴島鋼牙、その優しさがお前の弱さだ!!」

「違う!お前を斬るのは、俺の宿命(さだめ)だ!!
これはかつての俺との、約束なんだ!!!!」



あの修練場での仲間と誓い合った
「どんな仲間でも、ホラーになったら斬る。」
冴島鋼牙=シロは確かに、布道シグマ=ムラサキを見つめて誓った。

ずっと斬らずにいられる方法を探していた。
“可能性がある限り助ける。それが魔戒騎士”
胸に刻むこの言葉をシグマにも思っていた。
だが、それはかなわなかった・・・・


2人は暖炉の破片から飛び上がり、相手に向かって剣を振り下ろす。
シグマの切っ先は、鋼牙のコートの右胸に着けていた
仲間との友情の証のストラップに当たった。

切れたストラップはシグマの方に飛んで行く。

シグマはこれを見て思い出した。一緒に修練場で訓練した仲間のことを・・・

戦意を失ったシグマ。鋼牙は剣を振り下ろす。
シグマはあおむけになって倒れた・・

自分との約束。だが、人間を友を斬ってしまった・・・
血の付いた剣をじっと見つめる。本当に切らなければいけなかったのか・・・


シグマは自分の魔導筆をじっと見つめていた。
赤い手の力が無くなり、元の魔戒筆に戻った。それをレオに向かって放りなげる。
兄として、弟に最後にしてやれること・・・

レオが無事に魔戒筆を受け取った姿を見ると、安心したように目を閉じた。


カオルがしがみついていた破片から降り飛ばされる。
鋼牙はカオルの後を追った。

レオはシグマから受け取った魔戒筆を使い、落下を防いだ。


鋼牙がカオルに追い付く。後ろから抱き寄せた。
2人の頭上に金色の輪が現れ、光を放つ。これは鎧を召喚したときと同じ。

後ろから鋼牙のぬくもりを感じながら、カオルは安らいだ気持ちでいた。
目に見えるのは黒の荒涼とした世界。
その黒が突然開け、アイボリー色を基調としたマーブル模様の世界が広がる。

「ここは?」
「牙狼の中だ。」

「カオル、しばらくお別れだ。
俺は騎士を守るために、大きな力と契約してしまった。
“約束の地”という場所に行ってくる。
しかし、俺は必ず戻る。そして、お前との約束も必ず守る。」

「カオル!俺のことも忘れないでくれよ。」
ザルバがカオルにウインクをしながら話しかけた。
カオルはザルバに、指輪にキスをした。

鋼牙とカオルは約束の口づけをかわす。

鋼牙はカオルの頬に手をあて、愛おしく見つめ続けた。
鋼牙には、笑った顔を覚えていて欲しいと常々思っていたカオルは
懸命に笑顔を作る。

「行ってくる。」

鋼牙はカオルから離れ、風に誘われるままに上空へと飛翔する。
腕を大きく広げた鋼牙の背中に黄金の羽がついているように見えた。



兄の最期の贈り物 魔導筆のおかげで、無事に地上に戻ってこられた。
筆を握りしめ、兄に感謝する。

上空から金色の光がゆっくりと降りてくる。
ゴンザは光の落下地点を探していた。
地上近くになると、金色の光ははじけ飛び、中からカオルが出てきた。
速度を落とし、ふわりと地上に降り立った。

一つの光の破片がカオルの側に落ちてくる。
カオルはそれを手に取り、鋼牙のことを思った。涙がとめどなく流れ落ちる。
ゴンザはそんなカオルの後姿を見て、声をかけられなかった。



大きな戦いにピリオドが打たれた今・・・・

山刀翼(山本匠馬)は後進の指導者となった。
騎士の心構え、騎士の精神を伝承するために指導にあたる。
四十万ワタル(松田賢二)は、
そんな思いの翼と、懸命に稽古に励む子供たちを見て、
次の世の安泰を想った。


シグト(倉貫匡弘)は、号竜と共に自分の持ち場を守ることを改めて誓った。
大人しくケース型に収まっていないシグトの号竜は、
シグトの思いと裏腹に、勝手に動き出した。慌てて後を追いかける。


烈花(松山メアリ)は邪美を師と仰ぎ、腕を磨くことに決めた。
邪美の厳しい指導に、懸命に食らいついていった。
修行は始まったばかり・・・・

ゴンザとレオは、屋敷のがれきの中から何かを探していた。
鋼牙にとって、大切な物。

空中分解したので、いろんなところに飛び散っていて、
お目当ての物は見つからない。
今日はあきらめて、また明日探すことにしたが、
ゴンザはなぜか、一本の木の幹が気になった。
落ち葉をかき分けてみると・・・・大切な絵が見つかった。

これは、カオルが初めて画家として売った絵。
鋼牙の心が、カオルという存在を留めることになった大事な絵だった。

ゴンザは絵が見つかったことを奇跡に思い、喜んだ。


涼邑零(藤田玲)は、“約束の地”に向かった鋼牙の、
黄金騎士の分も指令を受けていた。
毎日忙しい日々を送っている。



カオルはようやく出版にこぎつけた絵本「白い霊獣と秘密の森」の
サイン会に出席していた。
一つの仕事を成し遂げた充実感に溢れていた。

バッグに忍ばせたカンバスに描かれているのは、
以前自分の背中に片方だけ生えた羽。

また何かが見えたら・・・と思ったカオルは、久しぶりに足を延ばした。
羽が生えて見えたのと同じように
階段に腰を下ろし、
鏡面仕立てのオブジェの台座の前で、完成した絵本を眺めていた。

黄金騎士と羽の生えた女の子の物語。


出来上がりにも、ストーリーにも満足していて 絵本を抱きしめる。
以前見えたのと同じ羽が、鏡面仕立ての台座に写るカオルの肩に生えた。
羽の生えていない方の肩元に、鋼牙の姿が浮かぶ・・

鋼牙が帰ってきた!と思ったカオルはやおら立ち上がり、振り向いた。
そこには誰もいなかった・・・
少し落胆したが、そんなに落ち込まないことにした。
帰ろうと、階段を上がっていると、金色の光の粒が目の前を横切る。
後ろを振り向くと・・・・


完。




とうとう終了してしまいました。
最後は端折った感があるので、もう少し丁寧に見たかったですが、
いろんなところの伏線は、計算されていたのでしょうかね?
何故ムラサキだと確信したのか?これはちょっと苦労しました。

想像した終わりではなかったので、少し安心!?










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牙狼 GARO MAKAISENKI 第23話 金色 ネタバレあらすじ 感想 ピーター [牙狼 GARO MAKAISENKI]

牙狼<GARO>〜MAKAISENKI〜 第23話 「金色」

珀岩の谷に大きく開いた穴は邪気を放つ。
邪美(さとうやすえ)と烈花(松山メアリ)
2人にに守られて、谷にいた御月カオル(肘井美佳)と倉橋ゴンザ(螢雪次朗)は
大きな揺れを感じる。穴の奥にある真魔界で何かが起こったのかもしれない。

「まずいな・・ギャノンが復活した!」
邪美はすぐさまこの状況をキャッチした。


四十万ワタル(松田賢二)、布道レオ(中村織央)、涼邑零(藤田玲)
3人はギャノンの上で復活する様子を見ることしか出来なかった。

完全体となったギャノンは口にあたる部分から閃光を吐き出す。
その光は地面全体に広がり、光を浴びた地面からホラーが湧き出てきた。
このホラーは羽を持っていて、空を飛び回る。

「どういうことだ・・」
「イデア自体がギャノンに吸収されたのです。」
ということは、これがギャノンそのもの。

ギャノンのホラー態の上で、人間態のギャノンが復活を喜び、両手を広げる。
この広げた両手が赤い光の輪を放ち、空を飛ぶホラーに祝福を与えているようだ。
ホラーはギャノンの周りに群れ成して集まる。

ホラー態ギャノンの眉間あたりから紫色の球体を出し、
空を飛んでいるホラーを吸収し始めた。

「結界です!!」
「じゃあ、その先は?」
なんだかヤバい事態になりそうだと察知した3人は、この球体に向かって走り出した。


珀岩の谷の上空に雷鳴がとどろき、紫色に光る輪が浮かび上がった。
そこから出てきたのは、さっきギャノンの周りにいた空飛ぶホラー。
真魔界から光る輪を使い、テレポート。谷にホラーを送り込んできた。

人間態のギャノン(ピーター)は紫の球体に向かって指さす。
さっきよりもっと多くのホラーが吸い込まれていく。
吸い込まれようとするホラーを3人で滅していくが、
量が多すぎて防ぎ切れていなかった。

人間のままでの限界を感じ、滅しながら鎧を召喚する。
一撃で倒せるようになり、退治にスピードが増した。


四方を岩に阻まれていた冴島鋼牙(小西遼生)
鎧の召喚し、轟天を呼び、力で岩を砕いた。

牙狼は轟天にまたがったままホラーを粉砕。轟天はギャノンの所へひた走る。


終わりのこないホラー斬り、鎧を着けていても体力はかなり消耗していた。
後方から金色の光が見える。それは、轟天にまたがった牙狼の姿だった。
轟天はギャノンの所まで走りきった。
そのままギャノンに飛び移り、上へ、上へと目ざす。

途中で牙狼は紫色の球体を見つけた。
ホラーを吸い込む元凶。先に潰さなくてはいけない。
少しルートを変えて、先に球体へと向かう。
牙狼は、轟天ごと球体に体当たりをしに行き、球体を切り裂いた。
球体は跡形もなく消滅。たくさんいた空飛ぶホラーはほとんどいなくなった。

仲間の所をスルーして、そのまま上へと駆け上がる。
牙狼は轟天から飛び降り、ホラー態ギャノンの中に吸い込まれるように入っていった。

中にいたのは人間態のギャノン。牙狼とギャノンは対峙する。

「黄金騎士よ、再び我が肉身と一つになりたいか?」
「ギャノン!すべては貴様の策略か!!」

「勘違いするな!我を目覚めさせたのは、この男だ!」

人間態ギャノンの胴体あたりから布道シグマ(中村織央)の顔を浮かび上がらせた。
シグマは苦しげな表情をし、うめき声をあげている。
まだ完全に吸収されていないようだ。

「こやつの激しい嫉妬と憎悪。その念が、我を闇から呼び覚ましたに過ぎない。
我には何の望みもない。」

牙狼にシグマの姿を見せたかっただけだったので、すぐに体内に引き戻した。

「ならば、貴様は闇に帰れ!」

「いや思い出したぞ、我の中にあった一つの望みを。」

ギャノンは赤い触手を黄金騎士に向けて飛ばす。
剣と触手が交わったまま、牙狼とギャノンは至近距離で顔を突き合わせる。

「それは、我がここでこの世を満たすこと。人を食らうためにな。」

牙狼にむかって微笑みを投げかける。
そんなことはさせない!牙狼は触手を跳ね返すと同時に攻撃を始めた。
ギャノンは、いろんなところから次々と触手を牙狼に向かって繰り出す。

牙狼の足元から数本の触手が一斉に伸びてきて、動きを封じ込められた。
この触手は牙狼を捕まえたまま頭上に高々と差し上げる。
人間態自ら手を下そうと動きだしたとき、
牙狼は自分を捕らえていた触手を断ち切ることに成功した。

人間態と直接対決。
ギャノンは手に光を溜め、牙狼に向かって吹き出した。
力が強く、牙狼はその場から吹き飛ばされる。
間髪入れず、ギャノンは両腕を広げた。紫の光の輪が、また地面をトレースしていく。
鋼牙はトレースされずに済んだが、地上に落とされてしまった。

人間態ギャノンはホラー態の中に戻っていく。
その姿を確認した牙狼は、轟天にまたがりホラー態ギャノンに背を向け遠ざかった。

「レオ!聞こえるか?レオ、俺はお前の直感を信じる。
魔戒騎士ではなく、魔戒法師の目でギャノンを見るんだ!」

(魔戒法師の目で・・・・)

遠ざかった牙狼はギャノンのほうに向きなおり、狙う位置を定めた。
ホラー態ギャノンの前足部分、関節のあたり。
轟天を走らせて飛び斬るつもりにしていたが、轟天ではそこまで飛べない。

轟天の背に乗り、牙狼は飛び上がる。
次のポイントには絶狼がいて、足場になってくれ、
その次のポイントには破狼が足場になってくれた。

友の力を借りて狙いを定めた位置に来た牙狼は、関節部分を切断。
ギャノンはバランスを崩し、倒れかけた。
だが、断面から新しく触手が出てきて、足が復活する。
この足は、先端に刀を持ち、絶狼を弾き飛ばした。

絶狼は飛ばされて鎧が解除された。
赤い触手が、赤い光に変わり、零の方に向かって放たれた。
危険をいち早く察知した破狼は零をかばって負傷。鎧が解除されてしまった。

ギャノンの動きは止められない。これまでか・・・・



地上では、空飛ぶホラー退治に苦戦していた。
ゲートは無くなったが、かなりの数が留まっている。
2人の魔戒法師だけでは戦いきれていない。


隠れていたゴンザとカオルのところにも、容赦なくホラーが襲ってきた。
戦う術を持たない2人。最大のピンチ!!!
そこにシグト(倉貫匡弘)が駆けつけてくれた。
シグトの法力でホラーを一体倒したが、もう一体には苦戦していた。
後ろからゴンザが手を貸し、どうにか退治することができた。

「烈花!!」「シグト、来てくれたのか?」

シグトは大勢の魔戒法師を引き連れて谷に来てくれていた。
谷に開く穴の周りを取り囲めるほどの人数・・・



牙狼はギャノンから落ちてしまった。轟天にまたがりギャノンの元へと急ぐ。
地上からモアイ像のようなものが無数に立ち上がり、ギャノンに光を放つ。
さっきの紫の球体のときと同じ・・・この光で地上へテレポーテーションか!?

牙狼は猛スピードで轟天を走らせ、ギャノンの頭上に登りつめた。
牙狼剣をギャノンに突き刺す。
そこから天空に向かって黄金の光が放たれた。
ギャノンは足元から崩れるように倒れ込む。

ギャノンから吹き飛ばされた牙狼。地上に叩きつけられて鎧は解除されてしまった。


ギャノンに放たれていた黄金の光。
牙狼が放ったことがきっかけで、
地上にいる魔戒法師の攻撃が真魔界に届いていたのだった。

一人の力は弱い。全員で輪になって同時に力を放てば、それは無限の力へと変わる。
魔戒法師たちは、全員で何度も何度も力を放つ。
何度も攻撃を受けるギャノンの最期が迫っていた。


珀岩の谷の切り立った崖の上に立つ一人の男がいた。
その男、山刀翼(山本匠馬)は下を覗き込み、ためらうことなく飛び降りた。



レオはギャノンの新しい動きを見つけた。
魔導輪:エルバと、鋼牙の魔導輪:ザルバを通信機として使い、鋼牙と話をする。

「鋼牙さん、霊獣の波動です。強い霊獣の波動で、あのコアを破壊できます。」

そのためには魔導筆が必要なのと、どうやってコアに近づけばいいのか?

「光矢流星(こうしりゅうせい)かつて魔戒法師と魔戒騎士が協力して放った技だ!」
ワタルが騎士と法師の合わせ技を覚えていた。

「レオ、やれるか?」鋼牙からの問いかけに、
レオは持っていた魔導筆を見つめ・・・「はい!!」力強く返事をした。

鋼牙はワタルと零がいるところまで走っていき、
「動きを止めるぞ。」

レオが動きやすいように打てる手は打っておきたかった。
攻撃に出ようとしたときに、ワタルの魔導具ウルバが動きを止める。

ワタルはさっきのダメージがまだ残っていて、戦える体ではない。
2人だけでは無理だ。と。

「2人じゃないわよ。」「あぁ、頼もしいのが来たぜ!」
零の魔導具:シルヴァとザルバが口ぐちに話し出した。

遠くの方からホラーを狩りながら翼がこちらに走ってきた。
「遅くなった。」

3人で攻撃に向かった。
ワタルは岩に腰かけながら、鋼牙たちの成長を頼もしく思っていた。

レオは魔導筆を見つめ、策を巡らせる。
「ミオ、僕に力を貸してくれ!」

3人は鎧を召喚した。
轟天にまたがった黄金騎士牙狼・銀牙騎士絶狼・白夜騎士打無は
わき目もふらずひた走る。

ギャノンの体から水球が雨のように降りだした。
この水球は地面に落ちるまえに号竜人へと姿を変える。
無数の号竜人が3人の騎士たちの前に立ちふさがった。

号竜人をなぎ払いながら、ただ前進あるのみ。

ギャノンは号竜人だけでなく、魔人も落としてきた。
こんなことで手間取ってはいられない。本体を狙いにかかる。

人間態のギャノンは思い出したように目をさまし、小首をかしげる。
「無駄だ。お前らには我を倒せぬ。」

また両腕を広げて力を放出させる。
今回の力はゲートのようにつながっている珀岩の谷の方に向かって放たれた。
地上にいた邪美たち魔戒法師たちはみな、
放たれたエネルギーの風圧で真っ直ぐに立っていられなれなかった
人間態のギャノンの意識は地上に向かって放たれた。体も上部に動き出しそう。


雷鳴剣と真導筆を両手に持ち、極度の緊張で震えていた。
「レオ、怖いのかい?震えているね。」
エルバがレオに声をかける。

「ああ、怖いよ。本当に僕一人で出来るのかって。」
「あんたは一人じゃないよ。」

魔戒騎士たちが応戦のために真魔界に来てくれた。
大勢の騎士たちで号竜人を滅していく。
この中には鋼牙に恩義を感じていた多賀城信義(田中要次)の姿もあった。
騎士たちが助けてくれる姿を見た牙狼は、轟天をギャノンの体に向けて飛ばした。


秘策を思いついたレオは、お札を手紙に使い邪美の元へと飛ばす。
受け取った邪美は手紙の指示に従い、地上にいる法師たちに作戦を話す。


騎士はギャノンが浮遊するために放たれた光を受ける最大ポイントを見つけた。
別の騎士は光を放つポイントを潰そうとしている。
ギャノンの動きにほころびが見え始めた。


牙狼は大きな牙狼剣を持ち、上部を目指して進む。
動きを阻もうと、赤い触手が牙狼の動きを止めた。

「轟天!!」

動けなくなった牙狼は轟天を呼ぶ。
飛んでこちらに向かってくる轟天の姿を見て、赤い触手をなぎ払った。
大きな牙狼剣の上に轟天を乗せ、烈火炎装をまとわせた。
剣を轟天ごと持ち上げて、光を受け取る核の部分に投げ飛ばした。
吸い込まれるように中に入っていった。
その姿を確認してから、牙狼自らの鎧に烈火炎装をまとわせ
拳を構えて同じところに突っ込んでいく。




ホラーを退治するために働くことを決めた者。
全員が一丸となって敵に立ち向かいます。
これも、それも、
第一シリーズから鋼牙が作り上げてきた信頼があればこそではないでしょうか。
凄い人です。

最後の敵として出てきたのがピーター!!!
恐るべきインパクトでした。

この姿を見て、
ドラマ「真珠朗」に出演していた若かりし頃の池端慎之介を思い出しました。
すっごい子供のころに見たので、怪しく怖いピーターに目がくぎづけ・・・

今でもかわらない怪しさを放ってますね。












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牙狼 GARO MAKAISENKI 第22話 盟友 あらすじ ネタバレ イデア始動 ギャノン復活 [牙狼 GARO MAKAISENKI]

牙狼<GARO>〜MAKAISENKI〜 第22話 「盟友」

珀岩の谷に着いた涼邑零(藤田玲)、布道レオ(中村織央)
邪美(さとうやすえ)、烈花(松山メアリ)、御月カオル(肘井美佳)

谷の真ん中に、大きな球状しているイデアの核(コア)が出来ていた。

「ゼロ、気を付けて!!」
零の魔導具、シルヴァが零に注意を促す。
気配を感じた零は後ろを向くと、無数の号竜人が攻撃をしかけてきた。
倒しても倒してもその数は減らない。

「行け!邪美!!!」
零の言葉に促され、烈花と邪美は左右に分かれてカオルの腕をつかみ
イデアの核の方に術を使い、飛んだ。

着地と同時に、イデアの核の中に吸い込まれるように入り込んだ。

零とレオは号竜人に攻撃をし、谷に激突させた。
号竜人は服を着た人間タイプから、骨だけのメタリックボディに変化した。


イデアの中に入り込めた。
冴島鋼牙(小西遼生)が居ると思われる中心部に向かって一直線に走る。
その様子を魔導蝶は上空から見ていた。

ギャノンの骸までは、すんなりと辿りつけた。

「鋼牙はあのギャノンの骸の中にいる。
しかし、ホラーの骸の中に入れば心を支配される。」

邪美と烈花が同時で金色(こんじき)の術を放つ。
ギャノンの腹にあたる位置に小さな穴が開き、金色に光った。
3人は素早く中に入り込んだが、魔導蝶もついてきていた。

魔導蝶がカオルにむかって攻撃。
邪美が魔導筆で追い払うと、蝶はギギ(江口ヒロミ)に変化した。
ただの使い魔ではなく、ホラーだった。

ギギの能力は高く、2人がかりで戦うが防ぐので精一杯。
カオルの後ろのほうでは 鋼牙の姿が浮かび上がっていた。
カオルを鋼牙の元に向かわせる。

ギギは体を3つに分裂する。倒す相手が増え、苦戦を強いられる。
本体を倒さないと、この戦いに終わりが来ない。
邪美は得意の赤い旗を取出し攻撃をする。

烈花の方にいた3体のギギは分身の方で、全員倒すことができた。
邪美の側にいた方が本体。
分身を失ったことでギギの体に痛みが走ったところを、コンビネーション攻撃をする。
2人の力が合わさると攻撃の威力が増し、ギギにトドメを討った。



斬れども斬れども終わりが来ない。零とレオに疲れが見え始めていた。
わらわらと際限なく出現する号竜人。
そこに号竜人を斬り込みながらやってきた四十万ワタル(松田賢二)
力強い助っ人がやってきた。

「鋼牙には借りがある。共に戦う。」


カオルは懸命に走り、やっと鋼牙の所に着いた。
鋼牙は一人掛けのソファに沈み込むように座っていた。

「鋼牙!!」
カオルは目を覚ますように鋼牙に声をかけるが、
黒い気に包まれていて声すら聞こえていないようだ。


カオルの入った入口に着いた邪美と烈花。
「鋼牙の気を感じたら、術を放つよ!」

邪美は烈花に指示を出し、術の構えを取ってそのときを待つ。



「鋼牙・・・」
カオルは鋼牙の周りにまとわりついた黒い気に、手のひらをかざす。
黒い気はなくなり、明るい光が入り込む。

「誰だ。」目を覚まさない鋼牙だが、心の声を発した。

「あなたは、あなたはたくさんの人を守ってきた。あなたは黄金騎士。」
「黄金騎士・・・・・」
騎士の名に反応をして鋼牙が目を覚ました。


鋼牙の眼前に浮かび上がる黄金騎士の鎧。
「これが・・・俺か・・・?」
「そうだよ。誰よりも強くて、誰よりも優しい・・・」


次にカオルが子供の時に大好きだった絵本が浮かび上がる。
カオルの父が描いた未完成の絵本“黒い炎と黄金の風”

絵本は実体化し、鋼牙の手の中に落ちてきた。
黄金騎士の物語。カオルと共に一枚づつ読み進めていく。
ページを進めていくうちに鋼牙は穏やかな、期待に満ちた表情に変わっていった。
続きを楽しみにしている子供のように。


カオルの父が描いた最後のページ
“そして、ボロボロになった黄金騎士を待っていたものは・・・・”
剣を杖代わりにしても前に進もうとしている黄金騎士の姿があった。


カオルは鋼牙の手に自分の手を重ねる。
2人で次のページをめくると・・・・黄金の光が二人を包んだ。

「帰ろう。鋼牙。」
自分を取り戻した鋼牙にカオルは優しく語りかけた。
「カオル・・・・」

ようやく会えた喜びに、カオルは鋼牙に抱きついて泣いてしまった。


「今だ!!!」邪美と烈花は術を放つ。
鋼牙とカオルはホラーの骸の中から引きずりだされた。

「正気に戻ったかい。長いは無用だ、帰るよ!」
邪美は赤い不穏な光を感じて外へと走り出す。



最後の一体をワタルが斬り捨て、ようやく号竜人を倒すことができた。
地面が激しく揺れ、イデアの核が降下を始めた。
3人は追うことに決め、谷から飛び移る。
振り落とされないように、剣を突き立て降下に耐えた。


着いたのは真魔界。それは赤い仮面の男・布道シグマ(中村織央)の目覚めしとき。
シグマはイデアの核を所定の位置へと動かす。
切り立った山が四隅に配置されている場所の真ん中に収まった。



脱出出来た鋼牙たちはみんなの元へ急いだ。
誰もいないが、谷の真ん中にイデアの核が降下した跡が残っていた。
鋼牙はカオルを頼み、真魔界へと急いだ。



「さあ出でよ、イデアよ。」
イデアの中心部分に両手をかざし、シグマが号令をかけると、
四隅に配されていた山が変化し、球形のイデアの核も変化を始めた。

イデアの核は変化を続け、胴体のような物が出来上がり
四隅の山とドッキングした。

平たく、わかりやすい表現をすると、カブトムシのような形に変化が収まった。


真魔界の土中から無数のホラーが出現。
そのホラーを大砲のような光を放ち殲滅させていく。
これがイデアの力・・・

「魔戒騎士たちよ、これでもイデアは必要ないと言うのか?
俺が過ちを犯しているというのか?」
シグマは3人に向かって話す。

シグマの言葉に触発されたレオは、シグマの所に向かった。
レオが駆けていくのが見えた零とワタルはレオの後を追う。


「やつはあの中か。俺はこのイデアでホラーを殲滅させる。
お前たち魔戒騎士たちが果たせなかったものを、この俺が果たすのだ!」

イデアは一歩ずつ動き始める。


「シグマ!!!!」
シグマの所に着いたレオは、兄:シグマに剣を向ける。
シグマの元ににじり寄るレオの前に、零とワタルが飛び出て来た。

「ここは貴様らの立てる場所ではない。」
「鋼牙は骸から脱出した!」
「ならば、貴様らの体を使うまでだ!!!」

シグマは赤い手から力を放ち、ギャノンの骸を出現させた。
剣に赤い手の力を溜めて騎士たちに攻撃をかける。

騎士3人とシグマ一人では、シグマの分が悪かった。

「なぜ邪魔をする。なぜ貴様らはイデアが理解できない。」
「理解してるさ。こいつがただのガラクタだってことはな。」


赤い手の力が落ちたと感じたシグマは、ギャノンの骸に赤い手を突っ込む。
力をもらうだけのつもりが、ギャノンの骸がシグマを飲み込んでいく。

ギャノンの眼に光が戻った。それはギャノンの復活を意味していた。


鋼牙も真魔界の地に着いた。行く手を阻まれ、四方を岩が囲む。
道が無ければ道を切り開くだけ。
剣に力を込めて岩を切り裂く。ただ前に進むのみ。




意外とあっけなく正気に戻った印象が残る鋼牙。
てっきりカオルのこともわからずに、拒絶を続けて
カオルは最後の神頼みのように持ってきた筆を鋼牙にかざす。
ただの絵筆なのに光を放ち、鋼牙が正気に戻る。とか、

自分のことを思い出してもらえないカオルが
鋼牙にキスをして正気に戻す。とか、

なんかとっても残念な感じの回でした。
カオルに抱きしめられて泣く。
う~~~ん・・・泣くのかなぁ・・・






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牙狼 GARO MAKAISENKI 第21話 牙城 あらすじ ネタバレ 小西遼生 [牙狼 GARO MAKAISENKI]

牙狼 GARO MAKAISENKI 第21話 牙城

魔導列車は墜落し、
形として残っているのは船首像(フィギュアヘッド)の部分と
太古のホラー・ギャノンの骸。

冴島鋼牙(小西遼生)は列車から投げ出され、うつ伏せのまま気を失っていた。

「どうやら俺たちは助かったようだな。」
魔導輪:ザルバの声でようやく気が付いた鋼牙。
力を振り絞り立ち上がると、目の前にはギャノンの骸。


鋼牙は胸を押さえ、破滅の刻印の確認をする。
「安心しろ!貴様の破滅の刻印は消滅した。」

ハッと驚き、声の方を見ると、赤い仮面の男・布道シグマ(中村織央)が
ギャノンの骸の裏側から鋼牙に姿を現した。


「冴島鋼牙。お前には賛辞を贈ろう。
貴様の力は、この俺の想像をはるかに超えていた。」

シグマは鋼牙との戦いで斬りとられた左腕をギャノンの骸に突っ込む。
赤い左腕が再生した。

赤い腕の秘密を見た鋼牙は驚きを隠せない。



元老院に集っていた魔戒騎士たちの破滅の刻印も消滅していた。
騎士の1人、多賀城信義(田中要次)は鋼牙の活躍に感謝をする。
そばで聞いていた涼邑零(藤田玲)は、なんだか誇らしい気分になる。

よろよろと重い足取りで零の所に来た布道レオ(中村織央)
ここまでたどり着くのにかなり体力を消耗したらしく、そのまま気絶してしまった。



「あきらめろ!お前にもう、イデアを作ることはできない!」
鋼牙はイデア建造の阻止が出来たと思っていた。

「ふふふ・・策はまだある。天が貴様を残していてくれた。」

再生した赤い左腕は従来の力を発揮でき、鋼牙に向かって気を飛ばした。
鋼牙は魔導列車の残骸に激突。

剣を手に取り攻撃をするが、
赤い左腕は切っ先から根元まで刀の刃を握ったまま滑らせ
鋼牙の指に収まっているザルバに目を付けた。

「その魔導輪、いただこう。」

船首像(フィギュアヘッド)から黒い触手が出現。
鋼牙が気を取られているうちに、ザルバが指から外されてしまった。

「鋼牙!お前だけでも逃げろ!!」ザルバは鋼牙の身を案じる。
「だめだ!お前は俺のザルバだ!」

ザルバを持つシグマの右手を強く握りしめる。
なんとかザルバを奪取できたが、黒い触手に体の自由を奪われてしまった。



薬を飲ませてもらい、意識を取り戻したレオ。

「列車が作った結界から出現したホラーが、街を襲っています。」
神官・グレス(ひし美ゆり子)が現在の状況を告げる。


「みんなは元老院の守りと、街に出たホラーを殲滅させてくれ。
鋼牙は、俺が必ず連れて帰る。」

零はみんなに素早く指示を出す。
みんなは街の方が片付いたら合流することを誓う。

「レオ、お前は俺と来い!まだ戦えるよな。」
戦いはまだ終わってはいない。零とレオは鋼牙の元に向かう。


シグマは法力で、
十字架に磔にされたキリストのように鋼牙を天空に吊るしていた。
鋼牙は意識を取り戻したが、身動きが出来ない。

「目覚めたか?冴島鋼牙、貴様を神にしてやる。」


シグマが力を放出させると、船首像(フィギュアヘッド)の眼が開き、
空に向かって伸びていたアンテナのようなものが、結界を作った。
鋼牙は囚われたまま、ギャノンの骸に吸い寄せられる。



昨日の満月に浮かんだ鋼牙が戦っているシーンが気になって仕方がなかった。
御月カオル(肘井美佳)は、
霊獣の鱗になでつけた絵筆を持って鋼牙の家に行くことにした。
(筆を霊獣にかざすと、不思議な力が宿るという言い伝えで、
以前レオと霊獣を見に行ったときに、自分の絵筆を霊獣の鱗に撫でつけていた。
魔導筆ではないので、力は宿っていないと思われる。)



船首像(フィギュアヘッド)は鋼牙を吊り下げたまま
ギャノンの骸の上空で、停止していた。

シグマは魔戒蝶から連絡を受け、騎士が新たに動き出したことを知る。
「またか。目障りな騎士どもめ!」

「そうだ!魔戒騎士は、守りしものは俺一人じゃない!」
鋼牙は、もがいても抜け出すことが出来ないが、話すことは出来た。


「よかろう。貴様を真の守りしものにしてやろう。」

鋼牙はもがきながら魔戒竜を放った。
ギャノンの骸から白い触手が割り出てきて、鋼牙を取り込んでいく。

「貴様はイデアの一部となり、永遠に人間を守り続けるのだ。」



カオルは冴島邸に来たものの、誰もいなくて、しゃがんで待つしかなかった。
「鋼牙、どこにいるの・・・」



森の中を激走する零とレオ。ギャノンの骸が落下した地点に到着した。
ギャノンの骸の中に取り込まれている鋼牙を見つける。
「鋼牙!」零は鋼牙に声をかける。

「無駄だ。冴島鋼牙はギャノンに吸収される。体も、そして心もだ。」

「シグマ!!!」
レオは怒りに任せてシグマを攻撃するが、シグマの赤い手が攻撃を遮る。


シグマは術を使って零とレオを別空間に飛ばした。
そこには黒く長い龍の姿をしたホラーが襲ってくる。

2人は鎧を召喚。攻撃の構えを取ったところで
ホラーは、コウモリの羽のような刃をもった無数の球体を放ち、
あらゆる所から攻撃をしてくる。斬っても、斬ってもその数は減らない。

球体の攻撃をかわしているときに、
狼怒がホラーの口に噛みつかれてダメージを受ける。
絶狼がとどめの一撃とばかりに斬りこんでホラーの首を落とすが、
球体が切れた首を修復してしまった。
そのときにレオが、この球体の中に一つだけ札を付けた特別な球体を見つける。


絶狼は二刀流で使っていた銀狼剣を繋ぎ、
ホラーの口からしっぽまでを真っ二つに斬った。
形がほどけてバラバラになった球体から、急いでお札の貼ってある球体を探す。

狼怒が見つけ、お札の貼ってある球体を破壊。
無数に飛んでいた球体は自爆した。


「鋼牙!!」
零は元の場所に帰り、ギャノンに取り込まれそうな鋼牙に語りかける。
ギャノンの意識の中にいる鋼牙は、とても穏やかな顔をして零を見つめた。
鋼牙の意識は内へと向いていて、零の言葉は聞こうともしない。
零はギャノンの意識から排除され、外へと弾き出された。


シグマはイデアを完成させるために、
術を使ってギャノンの骸と共に空中を飛び、移動した。

移動するシグマの後姿を別の場所から見ていたのは烈花(松山メアリ)
烈花は術を使い、金色に輝く球体を足元に出す。
球体は烈花を乗せ、上空の移動を始めた。



どこに行けばいいのかもわからずに、
心配した面持ちのまましゃがみこんでいたカオル。
魔戒竜がカオルの所に飛んできた。と思ったら、どこかに消えてしまった。



倉橋ゴンザ(螢雪次朗)も鋼牙の危機を感じ、森の中を激走していた。
零とレオは、シグマの後を走って追いかけていた。
レオはさっきの戦いでホラーにかまれた左肩に劇痛が走り、足が止まる。
自分たちを飛びぬけていく金色の球体が見えた。


烈花はシグマに追い付き、ギャノンの骸に飛び移った。
烈花が手をかざすと、ギャノンの意識の中の鋼牙の姿があった。


「鋼牙!」
烈花が声をかけても、鋼牙は背を向けたまま内へ内へと歩き進める。
「鋼牙!!」
あとを追いかけようと走り出した烈花は、シールドのようなものに弾かれる。
それでも鋼牙のあとを追いかける烈花に、

「来るな!!!」
鋼牙は烈花に攻撃をしてきた。


ギャノンの意識から弾き飛ばされた烈花は、その勢いでギャノンの骸からも弾かれる。
「鋼牙!必ず助けてやる。」
烈花は改めて誓いを立てた。



零とレオがまた走り出す。零は木のたもとで休んでいたゴンザを見つけた。
鋼牙がシグマに囚われたと聞かされ、落胆していたところに
球体に乗って飛んでいた烈花が近くに降りてきた。


「2人揃って、なんてザマだ。」
痛い所を突かれた二人は苦虫をかみつぶしたような顔をする。

「今の鋼牙は、俺やお前たちでは救えない。」
烈花は魔導筆から魔戒竜を出し、どこかに飛ばした。
飛ばした先は、カオルの所。
カオルは魔戒竜に導かれるように、後を追いかけた。



ひとまず洞窟でゴンザより傷の手当を受けるレオ。
洞窟を抜け出し、みんなより先にカオルに会う烈花。
でも、烈花はカオルの顔を見つめたまま、何も語らない。


レオは法師の力を使い、シグマの居場所を探し当てた。
居場所は珀岩の谷。ここはギャノンの骸が埋まっていた場所・・
ここから真魔界に行き、イデアを作るつもりだと予想する。


「今から行けば、鋼牙さんを救えるはずです!」
まだ取り込まれてはいない。レオはそう思っていた。

「言っただろ!俺たちだけでは無理だ。」
外に出ていた烈花が洞窟に戻ってきた。

パンプスの靴音が洞窟に響く。烈花の後ろから来たのはカオルだった。


珀岩の谷に戻ってきたシグマは、
ギャノンの骸を含めた大きな球体の結界を張り、次の工程に取り掛かっていた。


「人間界の不浄な思念は洗い流す。次に我が目覚めたとき、そこは真魔界の地。」


手のひらの間にソフトボール大の赤黒い球体が浮かんでいる。
その球体は、シグマの顔の近くまで浮かびあがりながら大きさを増していき、
形を変えてシグマの顔に貼りつき、赤い仮面に変わる。

シグマの周りを無数のお札が取り囲み、シグマに貼りついていく。
再生のための蛹の段階なのだろうか。



零は烈花がカオルを巻き込んだことを怒っていた。
「お前もわかっているはずだ。今の鋼牙を救えるのは俺たちじゃない。」
「お前は何もわかっていない。」

「ギャノンに吸収された鋼牙を感じたか?やつは・・鋼牙は安らかな顔をしていた。」
零は自分が見た鋼牙の姿を話した。

「そんなはずありません!鋼牙さんは苦しんでいるはずです!」
レオは零に食って掛かる。

「あいつは戦い続けることに疲れた。
だから・・イデアと一体となることを受け入れてもおかしくないんだ。」
これは零の見解。

「だったら、お前は鋼牙を見殺しにすると言うのか!」
「そうは言ってねぇ。俺だって、鋼牙を救いたいさ。しかし・・・」


みんなの争う声を聞いていたカオルが口を開いた。

「“殺されてもいい命なんて一つもない。”鋼牙はそう言っていたわ。」

「僕も聞いた。
“わずかな可能性があれば、必ず助ける。それが魔戒騎士の使命だ”。と。」
レオは先の戦いの時のことを思い出した。


「一つの命の先に、多くの人間の未来がある。」
烈花も鋼牙の言葉を思い出した。

「そうだったな。
“俺たちは、魔戒騎士じゃないのか!” やつは俺にそう叫んだことがある。
ごめんな、カオルちゃん。
鋼牙がホラーと一つになって、人を守る。そんなこと望んでいるはずがないよな。」

零は自分に言い聞かせるようにカオルに話す。
みんなの思いがようやく一つになる。

「行くぞ!鋼牙を助けに行くぜ。」

「なりません!!!!」
行こうとするカオルを全力で止めるゴンザ。
「カオルさまはみなさまとは違うんです。
カオルさまが危険な目に遭うことなど、鋼牙さまが許すはずがございません。」

「私の命で鋼牙さまが助かるのなら、この命、いつでも投げ出す覚悟でございます。
しかし、カオルさまは、鋼牙さまにとってかけがえのない存在なのです。」

「それは、ゴンザさんも同じだよ。」
人の命に違いなどない。誰の命もかけがえのないもの・・


「私だって、鋼牙を助けるだけの力があるなんて思ってない。
私はただ・・・鋼牙に会いたいの。会いに行きたいの。
私がもし鋼牙なら、きっとそう思うから。」

「心配するな。最強の魔戒騎士と、最強の魔戒法師がついてる。」
烈花がゴンザの心配を取り除くように大見得を切った。


「魔戒法師が1人じゃぁ、こころ細いね。私も行くよ。」
邪美(さとうやすえ)が来てくれた。心強い仲間が1人増えた。

烈花は邪美の近くに行き、挨拶をする。
「烈花、どれだけ強くなったのか見せてみろ。」

昔話をするほど時間は残されていない。みんなで珀岩の谷へと急いだ。





話しの展開が気になって、食い入るように見ているので
何かがあるたびに「おーーー」っとなっています。
これがいざ、文字にし始めると、
仲間の厚い信頼や絆に泣かされる、泣かされる・・・

いい仲間がいっぱいいますね。鋼牙さん。







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製作費約10億円 牙狼 ~MAKAISENKI~ 最終決戦シーン 特別映像 VFX [牙狼 GARO MAKAISENKI]

製作費約10億円 牙狼 ~MAKAISENKI~ 最終決戦シーン 特別映像 VFX

TV放送では佳境に入り、30分では足りない!!と思いぐらいの内容の濃さで
深夜を熱くさせている「牙狼 ~MAKAISENKI~」 テレビドラマでありながら総製作費約10億円という破格のスケール 「牙狼 ~MAKAISENKI~」の特別映像が公開されました。 解禁されたのは、最終決戦のシーンの一部を編集したものであり、 最先端のVFX技術を駆使した迫力の映像です。 シリーズのクライマックスに何が待ち受けているのか? 迫力のビジュアルからは想像がつきません。 イデア建造は・・・・・ 「牙狼 ~MAKAISENKI~」は魔戒騎士と呼ばれる男たちが 魔獣ホラーと戦う映像も、内容も大人向けのヒーロー作品です。 2005年に放送された「牙狼 GARO」の続編で、深夜帯ドラマでありながら、 雨宮慶太監督によるその独創的な映像表現は大きな話題になりました。 TVシリーズの「牙狼 GARO」が放送されてから、 特別編として「牙狼スペシャル 白夜の魔獣」の全後編が、 3D映画「牙狼 RED REQUIEM」が上映され TVシリーズ第二期として「牙狼 ~MAKAISENKI~」が放送されています。 TVシリーズ第二期「牙狼 ~MAKAISENKI~」は、 単なるテレビドラマにとどまらない作品として、 テレビシリーズとしては国内史上初ともいえる劇場先行上映も実施されました。 最大の見どころは、観る者すべての度肝を抜く映像であることは特別映像でも一目瞭然。 そのメカニカルなCG表現などは劇場映画かと見まがうほどだが、 雨宮慶太監督のこだわりは、総製作費約10億円で表現されています。 公式ページに書かれたストーリーの最後の3行、 果たして、謎の赤い仮面の男の正体と目的は何か? 鋼牙の前に現れた若き魔戒法師レオとは何者か? 最期の時まで守りしものとしてあろうとする鋼牙の運命は如何に? 上の2行の謎は解けました。 残り1行。かなり意味深なことがさらりと書かれています。 主人公、冴島鋼牙を演じた小西遼生さんがラジオ番組で言われた一言 「この作品は鋼牙でなくても、スピンオフとしてずっと続けられる作品・・・」 みたいなことを言われていたように思います。 (うろ覚えすぎて伝わりにくいですね。) これは何を意味するのか?特に深い意味はないのか?? 名残惜しんで、TVの前で総製作費約10億円を堪能しましょうか。

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牙狼 GARO MAKAISENKI 第20話 列車 あらすじ ネタバレ イデア [牙狼 GARO MAKAISENKI]

牙狼 GARO MAKAISENKI 第20話 列車

「全ての魔戒騎士よ。貴様らの命がいよいよ尽きる時が来た。
もし、その余生を人として生きたいというのなら、今すぐに鎧を変換せよ。
鎧を放棄した者のみ、みじめに生きることを赦そう。」

この言葉は全ての魔戒騎士たちの耳に届いた。
元老院の中庭に、続々と騎士たちが集まり始めていた。
ギラついた目つきで、元老院にいる魔戒法師たちを睨み付ける者が後を絶たない。
怯えた法師たちは、騎士たちが集まるのを遠巻きに見ているしかなかった。


「今宵、我が左手が満ちた月と重なる。
そのときこそ、全ての魔戒騎士たちの命が尽きるときとなる。」

赤い仮面の男・布道シグマ(中村織央)は、
太古のホラー・ギャノンの骸に赤い左腕を高々と掲げ、
騎士の最後を告げた。


冴島邸では冴島鋼牙(小西遼生)、涼邑零(藤田玲)、布道レオ(中村織央)が
破滅の刻印を取り除く方法と、イデアの阻止をするために
古い文献などを紐解き、ヒントを探し続けていた。


「鋼牙さん、零さん。月です!」
レオが文献を読んでいて気付いた。
兄シグマの法力は月の力が源となっていたと。

「今宵は解我生来の月(かいがしょうらいのつき)」
レオの魔導輪:エルバがレオの言葉に付け足す。


解我生来の月は
魔導力を身に付けた者にとって、無限の力を与える月と言う言い伝えがあった。

赤い仮面の男・シグマがセディンベイルを目覚めさせ、秘法を解き明かしたのは、
無限の力を得るのが目的だった。


シグマの目的は破滅の刻印とイデアの建造。
イデアに必要な物は、ホラーにとっての聖なる岩。それは、真魔戒の巨岩石。
真魔戒に行くためには魔戒列車しか方法がない。


鋼牙は、珀岩の谷でシグマが魔戒法師ラテス(木下ほうか)を殺して
列車の鍵を取り出していたのを思い出した。


小さな木の板のような物の真ん中に音叉のようなものが埋め込まれている。
二股に別れたところに人差し指を添わせると、音叉の部分が金色に点滅を始めた。
シグマはこの鍵を使い遠隔操作で列車を動かした。


元老院の庭にある、一直線の長い川底から列車が現れた。
レールを持たず、空に向かって走っていく。
長い長い車両は豪奢な造りで、
先頭車両には、船の先端に取り付けられている船首像(フィギュアヘッド)のように
瞳を閉じた女性の姿が取り付けられている。


月の力が最大になるのは0時。それまでにはまだ時間があった。
鋼牙はレオに、列車が転移する場所を探すように言う。
ポイントがわかれば、飛び移ることができるかもしれない・・
レオはポイントを特定させるために計算を始めた。


元老院にかなりの数の騎士たちが集まっていた。
鋼牙と零は家にあるモニタースクリーンで状況を確認してはいたが、
一触即発の雰囲気。

騎士と法師の争いだけでなく、
鎧を変換しようとする者と、戦う意思のある者。騎士同士でも衝突をしていた。


「レオ、場所は特定され次第伝えてくれ。必ず合流する。」
レオに計算を任せて、鋼牙と零は騎士の集まる元老院に向かった。


騎士同士、剣はもう鞘から抜かれていた。脅しで抜かれているだけだが、
意見の合わない者たちは、斬りあうところまで追いつめられていた。

そんな騎士の中の1人、多賀城信義(田中要次)は、
「みんな剣を下せ。敵は赤い仮面の魔戒法師だろう。」
戦い始めようとするみんなを諌める。

「何をしている!」
斬りあいが始まる前に鋼牙と零は到着した。


1人の騎士が、鋼牙を鎧の返還に来た騎士の1人だと思い、斬りかかる。
鞘で剣を止める。鋼牙が持つ魔戒剣を見て“黄金騎士”だと分かった。
みんなは剣を鞘に納めた。

「鎧のことは各自の思いに従え。
いずれを選択しても、騎士の誇りが揺らぐことはない。
大事なのは鎧じゃない。騎士の心だ。」


騎士たちの話に決着がついたとき、かなりの数の号竜人が奇襲をかけてきた。
号竜人を切ると、顔の正面にある面の部分が光り始める。何かがおかしい。
騎士たちに斬ることを止めるように零は言うが、戦いは止まらない。

号竜人を全滅させたとき、光り始めた面はその光を上空に放つ。
放たれた光が騎士たちを取り囲んで落ちてきた。

「結界だ。結界が張られた。」
魔導輪:ザルバの言葉通り見えない壁が出来ていた。
少しでも触れたら破滅の刻印と共鳴し、痛みを伴う。

シグマは最初から鎧の返還者を助けるつもりはなかった。


列車の場所の特定が出来た。
レオは列車に飛び乗るために列車の位置よりも高い、
ビルの屋上で、列車が来るのを待っていた。

鋼牙に知らせを出したが、まだ現場に来る様子が無い。


結界を取り除こうと、魔戒法師たちが外から術をかけてくれるが、
中にも外にも大きな力が戻されて、弾き飛ばされてしまう。

「魔戒法師たちよ、俺と共に立て。
魔戒騎士たちの命は今宵限り。明日からは、我らが世界を救う。」

シグマは法師たちに賛同を得ようと話し、
船で言うところの舵の部分に魔導列車の鍵をセットした。
船首像(フィギュアヘッド)の瞳を閉じた女性の眼が一瞬開く。
ヘッドライトのように光を放ち、車両全体にも光が届く。
魔導列車に命が吹き込まれたようだ。

シグマはセットした鍵を人差し指で押す。
「魔導列車、発信。」
列車は行くべき場所、真魔界に向かって走り出す。

列車の一番後の車両には、太古のホラー・ギャノンの骸が積み込まれていた。


誰も来ないまま、列車はポイントを通過しようとしていた。
「行くしかない。」
レオは懐から魔導筆を取出し、列車に向かって飛び降りた。



結界を破るための手段として、零は鎧を召喚しようと試みる。
鎧を呼ぶための力が、結界で跳ね返り零に直撃をする。

「気にするな。痛みがあるうちは、生きているってことだ。」
心配して駆け寄る鋼牙に零は話す。

破滅の刻印が騎士たちの命を奪おうとしていた。
刻印の痛みが激しすぎて、全員その場でうずくまっている。


「ザルバ、ガジャリと話がしたいんだ。」
「ガジャリと話だと?鋼牙、もしガジャリと契約を交わしたら、お前は・・」
「わかっている。」



レオはシグマのいる先頭車両に着いた。

「レオ、よくここに辿り着いたな。じきに月が満ちるぞ。共に眺めよう。」
「兄さん、今ならまだ間に合う。破滅の刻印を解いて下さい。」

「惜しいな。お前は優れた魔戒法師だった。
それでも、魔戒騎士としての死を選ぶか?」

レオは手にしていた魔導筆に気を入れる。
魔導筆はレオの上空にまで浮かび上がり、剣に変わった。
鎧を身に付けることなく召喚。
目の前に、不動家代々に継承されてきた閃光騎士狼怒の鎧が現れる。

「兄さん。この鎧は兄さんの物です。」

シグマは赤い手を使って鎧を召喚する。鎧をコピーして召喚することができた。
本来の狼怒を表とすると、シグマが召喚したのは狼怒の裏の部分。
姿かたちは同じだが、漆黒の鎧を身に付けていた。

「鎧なら、我が力でいつでも召喚できる。」
抜け殻の狼怒の鎧をレオに向かって押し出した。
レオの破滅の刻印が痛む。

本来の鎧がなくなれば、シグマが召喚した鎧も解ける。
赤い仮面の男の姿に戻ったシグマは

「満月の輝きの中で、不動家と狼怒が滅びゆく。これほど美しい最期はあるまい。」

破滅の刻印のうずきに苦しんでいるレオにシグマは剣を振り下ろした。
レオは側に落ちていた剣を拾い上げ、攻撃をかわす。



ザルバは自分の力を最大限使い、ガジャリと交信する。
いつもはいぶし銀なのに、爆発しそうな赤色に変化していた。

「ガジャリ、お前に頼みがある。」
「頼みごと?生と死には関われない。」
「お前が魔戒騎士たちを救えないのは承知だ。」

「ならば何を願う。」
「俺の体を転移させてくれ。」
「お前の肉体と魂を移動させればいいのか?」

「ならば願え。そして想像するがいい、その場所を。」

鋼牙は目を閉じて言われた通りに行きたい場所を願った。
ガジャリと契約を交わそうとしている鋼牙を止めようと、零は鋼牙の元に走り出すが、
側に着いたときに、鋼牙は転移してしまった。


鋼牙は魔導列車の中に転移した。
降り立った場所には、ギャノンの骸が置かれていた。
まだ命は吹き込まれていない。

鋼牙は先頭車両の方に向かって走り出す。
車両ごとに号竜人が複数体現れる。マッハで倒していかないと間に合わない。
号竜人は連携を取って鋼牙に攻撃をしてくる。
だが、今の鋼牙を止められるほどの能力ではなかった。
走る速度を緩めることなく斬り捨てていく。


レオとシグマは兄弟で剣を向け合っていた。
「シグマ、あなたは僕の憧れだった。僕があなたを斬る!」
「無駄だ!お前には俺は斬れない。」

シグマはためらいもなくレオを切りつけた。
後頭部に足の甲でキックを入れ、そのままレオをうつ伏せに踏みつけた。
押さえ込んだままトドメをさそうとするときに、レオは術を使ってそこから逃げた。

シグマの背後に回り込み、振り向いたシグマにアッパーを入れる。
赤い仮面が顔から離れて飛んで行った。

「今頃そんな術を覚えたのか?」
瞬時に近くにテレポートする術、シグマはとっくに会得していた。
レオはシグマに背後を取られ、また床にうつ伏せになってしまった。

レオを踏みつけたままで、なぶり斬りをしていくシグマ。
「そんな子供だましの技で、この俺を倒せると思ったのか!
俺の剣で死ねぇ・・」


シグマの動きが止まった。レオは背後を確認してみる。
そこには、シグマに剣を向けている鋼牙がいた。

「レオ、遅くなった。」

「魔戒騎士とは、何と往生際の悪い醜い連中だ!」

今度はシグマと鋼牙の戦い。
「刻印は発動させない。」
「騎士は滅びる!」

黄金騎士の称号を持つ者と互角の戦いをするシグマ。
だが実践経験に差があり、鋼牙がシグマを追いつめた。


シグマは魔導列車の舵の部分に、赤い手で気を放つ。
先端に穴が開き、外気がいっぺんに入り込んだ。
風圧でレオは奥の車両に飛ばされてしまう。

シグマが天井に向かって飛んだ。鋼牙も同じようについて行く。
列車の上部には円形にできた広い空間が広がっていた。
月は大きく輝いて、すぐそこにまで迫っていた。



御月カオル(肘井美佳)は部屋の窓を開け、ふと月を覗き込む。
輝く月の光に照らされて、鋼牙が戦っている姿が見えた。



列車の上での戦いは、風圧との戦いでもあった。
油断をすると外に弾き飛ばされてしまう。
シグマが後方車両に飛ばされた。
その隙を鋼牙が狙うが、赤い手で破滅の刻印に攻撃されてしまう。
剣を車両に打ち込んで、何とか振り飛ばされてはいないが、痛みで動けない。

車内から飛び出してきたレオ。出てきたと同時にシグマに剣を入れる。
左腕の肩あたりに剣が刺さった。

「貴様!消えろ!!」
剣を入れられた赤い手を使い、レオにパンチを入れる。
レオはバランスを崩し、列車から転がり落ちてしまった。

鋼牙はシグマの攻撃を避けるために車内に入り込む。


邪魔者を排除でき、シグマは赤い手の力を列車に放つ。
船首像(フィギュアヘッド)の瞳を閉じた女性の像の所に
指のような物が出現し、船首像(フィギュアヘッド)を囲い込む。

月に向かって赤い掌をかざしていた。
手のひらのまんなかには金色に円ができると、
赤い手に力が注ぎ込まれ、真っ赤に光始めた。

解我生来の月の側に行くためには結界を外さなければいけない。
船首像(フィギュアヘッド)にある指のようなものから光が放たれた。


痛みに苦しみながら、鋼牙は鎧を召喚する。
轟天にまたがり、一気に先頭車両まで駆け上がった。
走りながら集めていた気を一気に放つ。

ゲートを破壊して列車は中に入れなくなった。
力をなくした車両の隊形が崩れる。
その隙にシグマの所に行き、赤い腕を切り取った。

列車は奥まで進めず、結界に弾き返された。
力なく列車は地上に向かって落ちていく。


「貴様だけはさっさと始末すればよかった・・・」
鋼牙を追いつめたシグマは悔しげに語る。


騎士たちの刻印の痛みは消えた。跡形もなく刻印も結界も消えていた。




ガジャリとの契約は何が代償なのでしょう?
ここにきて伏線に意味が持たれてきてます。
もしかして・・思っていた通りの結末なのか?
眼から鱗の結末なのか?
鋼牙は意識を取り戻すのか?
気になるところがいっぱいですね。



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牙狼 GARO MAKAISENKI 第19話 楽園  [牙狼 GARO MAKAISENKI]

牙狼 GARO MAKAISENKI 第19話 楽園

布道レオ(中村織央)は閃光騎士狼怒(せんこうきしロード)の鎧を召喚。
赤い仮面の男(レオの双子の兄、シグマ)に攻撃を仕掛けた。

赤い仮面の男は攻撃をかわし、珀岩の谷の切り立った岩に飛び移った。
魔人が狼怒を襲う。狼怒は魔人の背中に飛び移り、背中から攻撃。
魔人は背中に乗られても攻撃をを続けてくる。

「お前も俺の思いに賛同したはずだ!
騎士は滅び、我ら魔戒法師が守りしものになる。」

諭すようにレオに話しかけるシグマ。

「なぜ騎士を滅ぼすのです!」
狼怒は魔人と格闘しながらも、シグマに問う。

「この世界に不要な存在だからだ。」

狼怒は魔人の背中から弾き飛ばされて、
動けずにいた冴島鋼牙(小西遼生)の近くに降り立った。

「鎧を捨てろ、レオ!今ならまだ間に合う!」
「違う!間違ってるのは兄さん!あなたの方だ!!」

2体の魔人の間をすり抜け、シグマに攻撃をする。
「頼む!兄さん。騎士たちの刻印を解いて下さい!」
「お前には何も見えていない。」

形成は狼怒の方が有利だった。シグマの一言で狼怒の戦意が落ちる。
その隙にシグマが狼怒の顔面をパンチ!鋼牙の近くまで、また飛ばされた。

「忌まわしき鎧の騎士よ、二度と俺を兄と呼ぶな!
貴様など、冴島鋼牙と共に滅びるがいい!」
「兄さん!!!」


シグマは剣を手元に引きつける。魔人が変体を始めた。
足を折り曲げて座り込むと体が真っ赤に変化し、自爆。
狼怒はこの爆風から身を挺して鋼牙をガード。

その間にシグマはどこかに行ってしまった。あたりを見渡しても誰もいない・・・


「レオ、あの男は?」
「不動シグマ、僕の双子の兄です。」



冴島邸に戻る。待っていた涼邑零(藤田玲)は剣をレオに突きつける。
レオは二人の知らない謎の全てを知る者。どうしても話を今聞かねばならなかった。
鋼牙は零の剣を納めさせる。

「俺はお前を説得しに来た。
騎士たちの刻印が消せるなら、俺は魔戒法師たちにホラー退治を任せてもいい。
騎士と法師が戦って、誰かが死ぬ。そんなことに何の意味がある。」

レオの話を聞く前に、零が鋼牙の帰りを待っていた理由を話した。
覚悟の上での選択。騎士の残された時間は少なくなっていた。
迷っている場合ではない。


鋼牙の思いは知っていた。零の思いを聞かされた。

「わかりました。すべてをお話しします。」

胸ポケットから皮でできた巾着袋を取り出す。
中に入っていたのは魔導輪:エルバ
この魔導輪を持っているということは、由緒ある騎士の証。


話しはレオの子供時代にさかのぼる・・・

閃光騎士狼怒の系譜を継ぐ家系に産まれ育った、シグマとレオ。
魔戒騎士の父・ゴウキ(伴大介)は二人に厳しい修行を与えていた。
双子なのに資質の差は歴然・・・兄のシグマはとても強く、優しかった。
剣だけでなく弓も、魔導筆も使いこなせた。

こんな兄を見て、
レオは魔戒法師となり、狼怒を継承する兄を支えて行こうと幼い時に決めていた。
同時にそれはレオの夢でもあった。


父が狼怒の継承者として選んだのはシグマではなくレオ・・・・

この決定に不満のあったシグマは、父に剣を向けて理由を問う。
父はなにも答えなかった。
決定を覆すことができないと悟ったシグマは

「レオ、狼怒の称号はお前が継げ。」
この言葉を残し、家を出て行ってしまった。

剣の稽古をつけてもらいながら、
レオは自分が騎士に向いていないのを懸命に説いた。

「魔戒騎士にとって大切なのは強さじゃない。
一番大切なのは、守りしものとしての心。シグマには人間は守れない。
私は決めたのだ。狼怒を継承するのはお前だ。」


父が他界したのは、それから3年後。でも、シグマは帰ってはこなかった。
シグマの大切な人、魔戒法師ミオ(吉野紗香)は帰らないシグマを探しに旅立った。

レオは狼怒の称号を持ちながらも、魔戒法師としての修行を積み、
魔導具:号竜を完成させた。
そんな日にシグマがひょっこりと帰ってきた。
子供のころ二人で考えていたものが形になった。
レオは、シグマにも喜んでほしかった。

「兄さん!これで一緒に戦おう!兄さんが狼怒を継承するんだ。」

「俺は魔戒騎士にはならない。昔に戻るんだ。
昔は魔戒法師がホラーと戦っていた。魔戒騎士など存在しなかった!
レオ!俺も魔戒法師として生きる。俺たちを引き裂いた騎士の鎧はもう必要ない。」

シグマは左手のひらから光を出すと、計画図に形を変えた。究極の魔号竜:イデア

シグマはレオと双子であることを実感する。
遠く離れていても、考えていることが一緒。行きつく先は号竜・・・

イデアを完成させることができれば、すべてのホラーを滅ばすことができる。

シグマの計画は完璧だった。
一度イデアを発動すれば、全てのホラーを瞬時に駆逐し、
ゲートも消滅させることができる。そのはずだった・・・



ある日、シグマはミオをレオに合わせた。
ミオはシグマと会えた。レオはこの偶然をとても喜んだ。

シグマはこの足で、ミオを連れて旅立つ。
究極の魔号竜:イデアを作りために魔導書を紐解くために。

「レオ、いずれ時が来たらお前を迎えにくる。」

その時までしばしの別れ。二人は固く握手を交わす。
ミオは思いやる二人を見ていてほほえましく思った。


シグマとミオは魔導書を丹念に読んでいった。
ミオは重要な書を見つける。
シグマが手をかざすと魔戒文字が、ページの世界観が浮かび上がった。

「地に眠りし暗黒の勇よ。魔戒にそびえる巨大な岩に、その魂を捧げよ。
さすれば巨岩はその魂と共に無限となって、蘇るであろう。」

これこそが正しく我がイデア。目を輝かせて喜ぶシグマ。
ミオに感謝を述べる。ミオはシグマの喜ぶ顔が見られるだけで幸せだった。

イデアを実現する方法を見つけた。だが、これには“力の源”が必要だった・・・


ホラーの始祖、メシアの牙と呼ばれた魔獣:ギャノンの躯の場所も発見する。
魔獣:ギャノンのむくろ。魂の入っていない存在なのに、
かすかに目玉だけは動き、ミオは思わず後ずさりしてしまった。

怖がるミオを安心させるために
「魔戒騎士、魔戒法師ともに、ホラーの力を借りて、ホラーを倒してきた。
我らは先人たちと同じことをするに過ぎない。
この躯がイデアの核となり、人々はホラーの恐怖から解放される。
争いのない、皆が笑って過ごせる世界がやって来るのだ!」

理想を口にし、目を輝かすシグマを、不安げな面持ちでミオは見ていた。


魔導具の手入れをしていたレオ。ミオが一人で訪ねてくる。
ミオはホラーの躯を借りてイデアを作ることに怯えているようだ。
そんなミオにしてやれることは、自分で作り上げた魔戒具を披露することだけだった。

「確かに、ホラーの躯を使うのは恐ろしいことかもしれない・・・
でも、兄さんのすることに間違いがあるはずがない。
兄さんは厳しいけど、誰よりも優しい人。僕はそう信じている。」

ミオもシグマのことはよくわかっていた。レオの言葉に大きくうなずく。



シグマは人間狩りを始めた。ミオが戻ってきた日に、一人の女性を連れ帰っていた。

「今宵、この女の肉身で実験をする。ミオ、お前の助けが必要だ。」

その場から後ずさりするミオ。
「どうした?大丈夫だ。この世には生きていても価値のない人間、
人を不幸にする罪深き人間が大勢いる。この女はそんな人間の1人だ。
俺たちが作るイデアで守る人間ではない!」

慌てて逃げ出すミオ。


イデアを発動させるためには、人間の命が必要・・・
多くの人間を守るためには、多少の犠牲は必要だとシグマは考えていた。

その考えには賛同できないミオはお札に念を入れ、レオの元へと飛ばす。
ここには、シグマがこれからしようとしていること、
ミオがこれからすることが書かれていた。

ミオの身が危ない!レオはミオの元へと向かう。


ミオはギャノンの躯の前でシグマが来るのを待っていた。
シグマが姿を見せると、魔導筆を戦闘用に構える。

「お前もともに来るのだ。」
この言葉は承服できない。ミオはシグマに攻撃を仕掛ける。
力ではシグマには勝てない、そんなことはわかっていた。
シグマに向かって構えていた魔導筆をギャノンの方に向ける。
動かないギャノンなら攻撃が効くかもしれない。

「なぜだ!俺は信じていた。お前だけは決してこの俺を裏切らないと!!」

魔導筆に気を溜めて、ギャノンの方に放つ直前・・・
シグマの魔導筆がミオを攻撃する。
一撃で胸を貫いた。ミオはこのまま目覚めることはなかった。

信じていたミオをこの手にかけた・・・
もはや信じられるものは何もない・・自分の理想の道だけ。
変わり果てたシグマは、ギャノンの躯に左手を差し出し
赤い仮面と赤い手・・ギャノンの力の一部分を手に入れた。


レオが駆けつけたときにはミオの亡骸が放置されていた。
独りで来た時に引き止め手入れば、話をきちんと聞いていれば・・・
後悔がレオの胸を襲う。


「鋼牙さん!!兄を闇から救えるのは、あなたしかいない!」

鋼牙にもっと早く出会っていればよかった・・
破滅の刻印が打たれる前に・・・

遅くはない、まだ時間は残されている。
零と鋼牙の二人でイデアの発動は必ず阻止すると、レオに固く約束する。


倉橋ゴンザ(螢雪次朗)は家に入り込んだ
鱗粉をまき散らす無数の蝶(蛾)に付きまとわれて
三人の話すリビングに駆け込んだ。

これはシグマの使い魔。数匹は倒したが、
残った二匹が合体をして赤い仮面の男、シグマがホロスコープのように現れた。

現れたときの衝撃は直接破滅の刻印に響き、
零も鋼牙も痛みでしゃがみこんでしまう。

「すべての魔戒騎士よ!貴様らの命がいよいよ尽きる時が来た。
明日の夜、私が押した破滅の刻印が発動する。
もし、その余生を人として生きたいというのなら、今すぐに鎧を変換せよ。
鎧を放棄した者には、みじめに生きることを赦そう。
ただし、一人の魔戒騎士を除く。黄金騎士 牙狼 冴島鋼牙!貴様だ!!!」





破滅の刻印を継承する2人だと思ってましたが、
狼怒の継承者でした。
ゴウキはなぜ、シグマにもわかるように説明しなかったのか?
鋼牙もですが、言葉が足りない!!
破滅の刻印まであとわずか・・・頑張れる?頑張れるよね!


なんか凄いの出てました。
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牙狼 GARO MAKAISENKI 第18話 群獣 あらすじ ネタバレ 閃光騎士狼怒 [牙狼 GARO MAKAISENKI]

牙狼<GARO>〜MAKAISENKI〜 第18話 「群獣」

「太古の赤き魔獣“メシアの牙”よ、我らのために目覚める時は来た。
さあ、その偉大な力を捧げよ。」

赤い仮面の男は復活の時を高らかに宣言し、印の貼られた水晶玉に赤い手をかざす。

「もうすぐだ。もうすぐすべてが変わる・・・」
赤い仮面の男は、外していた仮面を装着。目が緑色に輝いた。



冴島鋼牙(小西遼生)は元老院で、神官グレス(ひし美ゆり子)に
布道レオ(中村織央)の消息を尋ねる。

消息は分からない。
だが、レオの思想に共感する魔戒法師たちが出てきていた。

「赤い仮面の男が、レオだと決まったわけではありません!」
グレスの考えを必死で否定する鋼牙。

「鋼牙、あなたは仮面の男の素顔を見ているのです。」
最初に見たのは自分。確かにそこにレオがいた。そんなことはわかっている。
でも、レオがそんなヤツだとは思えない。

「かばいだては無駄だ。」
グレスに呼ばれ、魔戒法師ラテス(木下ほうか)も参内していた。

レオが一体何者なのかを調べるために、元老院の書庫を借りようとする鋼牙だが、
ラテスが魔導筆を空中に一振りすると、魔戒法師の系譜書が浮かびだす。

レオの記述の部分が白紙・・・本人が抹消したのだと思われる。


「冴島鋼牙、ヤツの裏切りに気付かなかったお前の罪は重いぞ。」
ラテスは執拗に鋼牙を責める。鋼牙に対していい印象を持っていないようだ。

「それは我らとて同じです。
ラテス殿、元老院にもレオの思想に共感するものが現れたとか。」
このことについてはラテスが調べることに。
急いで悪の根を断ち切らないと、全ての崩壊に繋がってしまう・・・


鋼牙には「レオの行方を突き止める」任が下る。

「レオがもし本当に闇に落ちていたら、そのときは・・・・俺が斬る。」

グレスが鋼牙の破滅の刻印に力を飛ばす。
少しの力が加わっただけでも、かなり痛む。限界まではあと少し・・

「どれほどの痛みや苦しみが襲っているのか?騎士たちにはもう時間が・・・」
騎士たちのことを気遣うグレス。

「心配はありません。」
鋼牙の瞳に決意が浮かぶ。残された時を全力で使うことを。


衝撃の告白を聞き、立ち直れない御月カオル(肘井美佳)
どうすれば、どうしたらいいのかはとっくに分かっている。
でも悲しみが先に立ち、何もする気になれずにいた。
考えないようにしていても、涙が流れ出してしまう・・・

事件後、新しい絵本の担当者がついた。大村(諌山幸治)さんと初顔合わせ。
全担当者の忍田諒一(北山雅康)は、事件後意識が戻っていないらしい。
ホラーに体を支配されたことの後遺症?



四十万ワタル(松田賢二)は、深夜に一人の魔戒法師の家に忍び込んだ。
誰もいない。魔道具の置かれた机の、鶴の形をした置物が光り、声を出した。

“魔戒騎士の時代は終わる。我ら魔戒法師たちが守りしものになる。・・・・・”

ただの鶴の置物だと思っていたが、ボイスメッセンジャーのよう。
レオの演説が録音されている。この部屋に住む魔戒法師もレオに賛同したようだ。

この部屋の、壁一面に張られた蝶の標本の一匹づつが、レオの声に共鳴をし始める。
魔導具ウルバが危険を察知した。窓から飛び出すと同時に部屋が爆発。
間一髪で逃げ出せた。



烈花(松山メアリ)がビルとビルの間の細い路地を歩いていたら呼び止められた。
重そうに号竜を持ち運ぶ魔戒法師のシグト(倉貫匡弘)

「お前に話がある。お前なら絶対に喜ぶ話だ!!」

シグトは嬉しそうにニヤニヤしながら
「これからは、魔戒法師がホラーを狩る。もう魔戒騎士の時代は終わるんだよ!」

あまり嬉しそうでない烈花。
鋼牙と出会って、騎士と法師の関係を思い知らされた。

今の号竜の大きさよりもかなり大きな号竜を操ることになる・・・
興奮気味で捲し立てるように話す。

魔戒蝶がこの様子をじっと見ていた。



夜、元老院のとある一室に侵入するものがいた。
この部屋には霊獣の毛皮が保管されている。

「満月でもないのに霊獣の毛皮をどうする?」
鋼牙の声を聞き、霊獣の毛皮を取ろうとしてのばした手を慌てて引っこめるラテス。

「北の管轄で捕えた魔戒法師が、元老院付の魔戒法師に誘われたか?
あの男への手土産にでもするつもりか?」
部屋の陰から姿を現した鋼牙。

「さては、この私を罠にはめたか?グレス。」
「ラテス殿。あなたのような法師が・・・・」幻影で姿を現したグレス。

「私だからだ。私だからこそ、誰よりも魔戒法師の苦悩や理不尽さを理解している。
レオの言う通りだ。ホラーとの長い戦いの歴史の中で、
魔戒騎士はいったい何の成果を残したというんだ!」

ラテスが魔導筆を一振りすると、鋼牙に無数の剣が飛び出した。
寸前の所で当たってはいない。動きを止めたかっただけ。
ラテスは霊獣の毛皮を持ち、走り出した。
鋼牙は慌てて追いかける。霊獣の毛皮を赤い仮面の男に渡すわけにはいかない。

ラテスは魔導筆で追いかけてきた鋼牙の胸元を狙う。
今の鋼牙にとっての最大の急所。床を転がるようにこける。
その隙にラテスは陣を張り、ワープゾーンを出現させた。
慌てて中に飛び込む。このあとを追いかけるように鋼牙も飛び込んだ。


ものすごい速さで落下しながらラテスは鋼牙に攻撃を与える。
「魔戒騎士の時代は終わった。我ら魔戒法師が守りしものとなる。」
呪文のように繰り返し鋼牙に言って聞かせるラテス。



「魔戒騎士の時代は終わった。我ら魔戒法師が守りしものとなる。」
シグトは烈花に話して聞かせる。

「なぁ烈花!これこそお前が求めていた時代だろ?俺たちがホラーを成敗するんだ!
もう、魔戒騎士のために働かなくていいんだぜ!」

烈花はシグトの胸ぐらを掴んで投げ飛ばす。

「目が覚めたか?シグト。一人でも多くの命を守れ!
法師と騎士が争って、なんで人間が守れるんだ?
俺たちは鋼牙と約束したよな?
・・・・・・あいつは、鋼牙は命を賭けて戦っているんだ!
二度と俺にこんなことを言うな!今度言ったら・・・」

「わかった!!わかったよぉ・・・」

烈花はずっと見ていた魔戒蝶に攻撃をかけるが、取り逃がしてしまった。
ラテスは目的の場所まで降り立った。魔戒蝶の案内でレオの元へ向かう。

その少しあとに鋼牙も降り立った。
ここは・・・?グラウ竜がいる!ということは、紅蓮の森(ぐれんのもり)のようだ。

号竜人が数体、鋼牙に襲いかかってきて、
人が一人ぐらい乗り込める大きさのポッドのような球体が鋼牙に体当たり。
これは防ぎきれずに地面に倒れこんでしまう。
球体が半分ぐらい開くと、中にラテスが座っていた。

「私はずっと我慢してきたんだ。騎士の傲慢さに、騎士の無能力ぶりに。
あの男は私の思いをかなえてくれる。」

また球体に戻ると体当たり攻撃をしてきた。弾き飛ばされる鋼牙。
もう一度体当たりをしてくるときに上に飛び乗る。
剣で一刺し。ラテスの眼前に剣が刺さる。身の危険を感じたラテスは脱出。

再び号竜人が襲いかかってくる。
一斬りで一体ずつ倒していくが、いくらでもワラワラと出現してくる。キリがない。

ラテスを追い込み近づいたところに陣を張られ、この森の地下に落とされてしまう。
落ちていく中、鋼牙は魔戒竜をラテスの偵察に放つ。


地下に降り立つ。ヤバいほど凄まじい邪気を放っていた。
よく見ると、一面に敷き詰められたようなほどホラーが蠢く洞窟だった。
ここを抜け出すためには鎧を召喚するしか手がない。

ためらいもなく召喚しようとする鋼牙に魔導輪ザルバは

「胸の苦しみが襲ったらどうする?鎧の召喚は危険だ!」
「かまわん。」
この窮地を抜けさせるならば、胸の痛みには耐えられる。

鎧を召喚する。轟天に乗り、無数にいるホラーの中心に飛び込んでいった。

鎧の上に炎をまとい突き進む。
順調な滑り出しだったが、やはり胸の痛みが襲ってくる。
飛びかかってくるホラーを防ぐことができなくなり、轟天と共に押さえ込まれかけるが
鋼牙は力を振り絞り弾き飛ばし、前へ、前へとひた走る。

「鋼牙、ここに岩盤はもろいぞ。」

ザルバの助言で狙いを定め、もろい岩盤をひたすら切り続けた。
岩が崩れ、ホラーを閉じ込める感じになり、洞窟の入り口を封じた。

少し先に光が見える。どうやら抜け出せそうだ。



「ゴンザ・・・」
倉橋ゴンザ(螢雪次朗)はリビングに入ったところで呼び止められる。
真っ暗な部屋で呼ばれたので、ドキッとするが、
涼邑零(藤田玲)が胸を押さえて苦しんでいた。

「鋼牙は居るか?レオのことで話がある。」とても苦しそうな息づかい。



ラテスは案内された珀岩の谷に到着する。
赤い仮面の男は膝をつき、うやうやしくラテスに挨拶をする。

霊獣の毛皮を赤い仮面の男に見せ、
「霊獣の毛皮。これだけあればギャノンを制御するに十分になるであろう。
そしてこれが・・・・」

魔導筆を振りかざすとレオの言葉に賛同した魔戒法師の筆が黄金色に浮かんだ。
一種の署名みたいなものだろうか。

「これだけの数の同志がおれば、もはや誰も逆らうものはおるまい。
魔戒騎士亡き後支配するは我ら!」

「ラテス様、そのカギも。」
ラテスが腰につけている魔列車の鍵。これは渡せない。

ラテスの背後に赤い仮面の男が近づき、後ろからラテスを一刺し。

「なぜだ・・・レオ・・」
「あなたは勘違いをしている。私は王になりたくて魔戒騎士を滅ばすわけではない。
あなたも傲慢な魔戒騎士と同じだ。生きている意味はない!」
屍より鍵を取り出す。


ヒヒ~~~ン 馬の鳴き声が聞こえた。
赤い仮面の男はそちらの方に向き直ると轟天に乗った黄金騎士牙狼の姿が!

20,19,18・・・・鎧の解除の時が迫る。
大慌てで谷を抜け出し、地上に戻れたと同時に鎧が強制解除された。
投げ出されるように地面に転がり出される鋼牙。

「貴様は何者だ!」「わかっているはずだ」

破滅の刻印が最高潮に痛い。戦えるほどの体力は残っていないかもしれない・・・

「俺は貴様が嫌いじゃない。だが俺の理想の前に貴様は敵だ。
これが俺と貴様の運命(さだめ)・・・・」

赤い仮面の男は赤い手に力を込めて頭上に突き出す。
手から放たれた力は左右に別れ、珀岩の谷の岩盤に直撃。
そこからは、前回の時より進化し、完成形の魔人二体が現れた。

鋼牙は剣を構えようとするが、痛みで立つこともままならない。
「さらばだ、冴島鋼牙。」

赤い仮面の男が魔人の装置を動かそうと剣を振り下ろしかけたそのとき、
「はっ!」
その剣を弾く者が現れた。不動レオ・・・


この状況が信じられない・・だが、レオが赤い仮面の男ではなかった。
レオの顔を持つ者が二人。剣を交えて対峙する。

「なぜだレオ。なぜおれの邪魔をする。」
「やめてください。やめろ!!」


レオは剣を天に向かって突き上げる。これは鎧を召喚するときの体系。
閃光騎士狼怒(せんこうきしロード) レオは鎧をまとった。

攻撃の構えを取ると、背中には破滅の刻印のマークが浮かびあがる。

「来い!閃光騎士狼怒!!」
鋼牙に攻撃をかけていた魔人も、狼怒に攻撃の照準を定める。

狼怒は赤い仮面の男に飛びかかろうとしていた。



ずっと一緒にいた方のレオは赤い仮面の男ではなかった!!!
でも、「貴様と俺のさだめ」の一文が気になりますね。
過去に何か関わりがあったのでしょうか?




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牙狼 GARO  MAKAISENKI 第17話 赤筆  あらすじ ネタバレ [牙狼 GARO MAKAISENKI]

牙狼<GARO>〜MAKAISENKI〜 第17話 「赤筆」

「間違いない、ホラーのにおいがする。」

魔導輪ザルバは冴島鋼牙(小西遼生)にこう話す。
建物の側に路駐している車にペイントアート(落書き)をしている男のことだろうか?
該当人物はこの人だけ。

鋼牙は音もなく背後に忍び寄る。
男は慌てて逃げようとするが、車に押し付けられて身動きができない。
男は手のひらを後方のナンバープレート近くに押し付けた。
怪しい光が手から抜け出し、ナンバープレートが一瞬光った。

鋼牙はライターを取出し、魔導火を男の目にかざす。
この男の瞳には魔導文字が浮かばない。ただの人・・・
腕に込めていた力を抜くと、一目散に逃げ出してしまった。


まだここにホラーがいる。周囲を見渡して探していると
ナンバープレートから光る文字のようなものが飛び出してきた。

この光は分散したまま鋼牙を襲うが、剣で光を弾き返す。
弾かれた反動で歩道橋の文字に接触。
この歩道橋の文字もひっくるめて空に飛びだす。
追いかける鋼牙。
歩道橋上でこの光は集合し、ホラー・セディンベイルに変化した。

「魔戒騎士か。」
セディンベイルは鋼牙に話すが、答える義務などない。
剣をセディンベイルに打ち込む。
文字の集合体なので、剣が当たると分散するだけで攻撃になっていない。
なのに鋼牙は確実に攻撃される。
固まったり、分散したりとトリッキーな動きをするセディンベイルに
苦戦を強いられていた。

「鋼牙!それを狙え!」
攻撃を剣で受け止めているところの中心に、一つだけ動かない文字があった。
そこを攻撃すると、セディンベイルは闇の中に消えて行った。


上空から魔戒法師が降りてくる。烈花(松山メアリ)だ。
「奴は文字をゲートにするホラーだ。本体の文字を狙わない限り倒せない。」

戦いの途中で聞こえた声の主は烈花。ザルバは久しぶりの再会に喜ぶ。
「鋼牙、どうした、腕が鈍ったのか?」

セディンベイルは烈花が追っていたホラー。
魔戒法師がなぜホラーを追う必要があったのか?

「騎士が殺られた。」



鋼牙は烈花を屋敷に、招く。旧魔戒文字を調べ直す必要があったからだ。
倉橋ゴンザ(螢雪次朗)に資料をそろえてもらう間に、修練場で手合せ。

武器は持たずに打撃のみ。
打ち合いをしながら今までの状況を烈花は鋼牙に話す。


セディンベイルは魔戒の知識が深い。
魔戒法師たちが知恵を借りるために生かす。
魔戒騎士もそれを承知し、古い魔導書の中に封印するに留めていた。

「俺の管轄に隠されていた、その魔導書が盗まれた。」


セディンベイルを使って何かを探り出すために、何者かがその封印を解いたのか?

「鋼牙、セディンベイルの急所は俺が教える。やつの動きを見破る術を身に付けてきた。」

手合せは終わりだと思っていたところに、烈花は鋼牙の胸元に拳を打ち込む。
左手で攻撃を受け止め、「ずいぶん腕をあげたな。」

柔らかい眼差しで烈花に語りかけるが、烈花は鋼牙に背を向け、拳を見つめる。
「だったらいいがな・・・・」

不要なことは語らない。手合せはこれで終わり・・



パンクやロックを好むソバージュ髪の女性の、物の散乱した部屋にある一枚のCD。
ジャケットは男性のアップで、黒の目線が引かれていて、大きく舌を出している。
その舌には“憎扉”と文字の切り抜きが貼られている。
憎と扉の文字が小刻みに動き出し、どこからか声が響く。

「堕落した文字に囲まれて暮らす人間ども。お前の肉身を使わせて貰うぞ。」

文字が動き出す不思議なCDを手に取ったとたん、文字は手から体の中に入り込んだ。
女性は苦しみもだえ、眼球の黒目部分が白目に変化する。
体を乗っ取られた。



絵本のラストも構想が固まり、御月カオル(肘井美佳)は
弾んだように冴島邸の応接間の扉を開ける。

ソファーで眠っている烈花を見つけた。
カオルは烈花の顔をまじまじと見つめる。
気配に気づいて目が覚めた烈花は、カオルをみて起き上がった。

「お前は誰だ?ゴンザの娘か?」
「違うわよ。あなたこそ誰なの?鋼牙の知り合い?」

訳知りで、ちょっと上から目線で話すカオルの口調に
「声がうるさい。だから女は嫌いなんだ。」

扉の隙間をあけて、このやり取りをこっそりと見つめるゴンザ。

「なによ それ。あなただって女じゃない。」
「黙れ!その口をふさぐぞ。」
(サイテー・・・鋼牙の知り合いの中で一番最悪・・・)
小さくつぶやくようにカオルは話すが、きっちりと聞こえていた。


入るタイミングを見計らって、扉ごしに覗いているゴンザに声をかける鋼牙。
「一大事です。入ってはなりません!」

慌てて鋼牙の動きを止めようとするが、
こういうたぐいの空気を全く読めない鋼牙は、普通に扉を開ける。

「確かにこいつは一大事だな、鋼牙」
茶化すようにザルバは言う。楽しんでいるようだ。

カオルは鋼牙の隣に駆け寄る。
鋼牙はカオルに烈花の紹介をし、烈花にカオルの紹介をしようとするが、
烈花はそれを拒否した。

「俺は女には興味がない。」「私もあなたなんかに興味ありませんから。」

カオルの女の勘がそうさせるのか?やけに烈花には突っかかる。


カオルは邪魔にならないように帰ることにした。
玄関まで鋼牙とゴンザが見送りに来てくれる。

「カオル、何か用があったんじゃないのか?」優しく声をかけてくれ、
「ううん。本当に何でもないの。
絵本の形が出来てほっとしたら鋼牙の顔が見たくなって・・」

「帰って少し寝るね。」「あぁ、おやすみ。」
ゴンザは外まで見送りに出てくれる。

出て行くカオルの後姿を愛しむように見つめる。

「鋼牙、あれがお前の希望か?」
烈花は二人の話を聞いていて、なんだかそんな風に思えた。

「ホラー狩りに行くぞ!仕度をしろ!」



「カオルさま。なにか鋼牙さまにお話しがあったのではありませんか?」
しょんぼりと帰るカオルにゴンザが声をかけた。

「鋼牙には絶対に内緒だよ。
絵本が完成したら、一緒に旅に出たいなぁって・・
でも、鋼牙にはそんなお願い無理に決まってる。私、何考えてるんだろ。」

「いえ、わかりませんよ。カオルさまの頼みなら。」

騎士としての務め以外、一番にカオルのことを考えている。
ゴンザはとっくに鋼牙の心を見抜いていた。


烈花は歩道橋の上でセディンベイルの封印に使う魔導書を広げる。
後ろにいた鋼牙は破滅の刻印の痛みに耐えかねて、荒い息を漏らす。

「お前の胸に刻印がないことを祈っていた。
でも、すぐにわかった。お前の体は弱っている。俺が強くなったわけじゃない。
すまない鋼牙・・・俺はお前になにもしてやれない。」

「気にするな。覚悟は出来ている。」
「あの女は、あいつはお前の覚悟を知っているのか?」
「カオルはふつうの人間だ。俺やお前とは違う。」
「違うもんか。あいつはお前と一緒に生きていく。そう決めているんだろ?
鋼牙、あいつにすべてを話して側に居てやれ。お前だって本当はそれを・・」

「俺に残された時間はあとわずかだ。それはカオルと過ごす時間じゃない。」

まるで自分に言い聞かせるように話した。



カオルは出版社に出向き、編集者の忍田諒一(北山雅康)に
新しく思いついた絵本のラストのラフを見せる。忍田はこの話にとても満足した。
カオルはそのままこの場所を借りて下絵を完成させることにする。


窓の外からカオルの行動をじっと見つめる女性。セディンベイルの人間態。
セディンベイルはカオルが黄金騎士の女だと知って、食いがいを感じていた。

「せっかくお前の主にせっかく封印を解いてもらったんだ。楽しまなければな。」
肩元を飛んでいる蝶のようなものに語りかけている。
(魔戒竜の蝶バージョンのようなもの。)

「セディンベイル。この文字を解き明かせ」
セディンベイルは赤い仮面の男から封印を解かれたと同時に文字の解読をさせられた。
それは太古のホラー:ギャノンの封印を解くための解読。
セディンベイルにとっては、こんなことは造作もないことだった。
封印は解かれた・・・・・



カオルは遅くまで執筆していた。忍田が様子を見に来る。
「だけど惜しいな。この本が完成したらまたすぐに次を頼もうと思ったのに。」
「ごめんなさい。終わったらやりたいことがあって・・」

カオルのためにコーヒーを淹れに行く。
ロッカーの上から飛び降りてきたセディンベイルは忍田の胸ぐらをつかみ、
操るために一文字「欲」を忍田の体に注入した。額に欲の文字が光る。


忍田がカオルのところに戻ってきたときに、ちょうど原稿が完成した。
原稿を手に取り、机でトントンとそろえていると

「その気もないのに思わせぶりな顔 しやがって。
わかってんだろ!お前を選んだのは才能があるからじゃない。
若い女だからだ。ヤレると思ったからだ。」

カオルを本棚まで追いつめ、胸を鷲づかみする。カオルは振り払うように逃げる。
逃げたが、ロッカーまで追いつめられて逃げ出せない。

「お前の本なんか、誰も喜ばねえんだよ!!」
頬を優しく撫でながら、顔をそのままつかみ、床にたたきつけた。



烈花と鋼牙はセディンベイルの居場所をようやく特定。気配を感じる。
居なくなるまでに駆けつけようと走り出す。

カオルが追いつめられているところに鋼牙が躍り出る。
忍田は軽く殴られただけで足元がふらつき、床に尻もちをついた。
そこをすかさず烈花が魔導筆を使い、操っていた「欲」の文字を消滅させた。

カオルが鋼牙のところに駆け寄りかける。

「そうか。黄金騎士とは貴様か。
破滅の刻印を受けたお前が、今さら女一人を助けてどうする?
時間はないぞ。もうすぐだ。」

初めて聞いた話にハッとするカオル。
話すつもりのなかったことをホラーに言われ、苦い顔をする鋼牙。


鋼牙は先に剣を抜き、セディンベイルに攻撃をかける。
セディンベイルは今の鋼牙の急所、破滅の刻印の刻まれた場所を強く押す。
痛みに動きが止まる。

「愚かなものだ。ホラーと殺し合い、挙句に人間同士で殺し合う。」
鋼牙の腹にキックが飛ぶ。

「貴様に魔界に残るいにしえの言葉を教えてやろう。
因果がある限り、人間はいつか必ず、滅びる。」

掴みかかってくるセディンベイルに鋼牙と烈花の二人で戦う。
まだ人間態だというのに力がハンパなく強い。二人ともやられるばかり。

烈花は、何とかセディンベイルの腕をつかんだ。
足で動きを止めて魔導筆を腹に打ち込む。
人間態が壊れ、文字が空中をさまよって逃げ出そうとする。

鋼牙は文字に剣を打ち込み動きを止めようとするが、すばしっこくて逃げられる。
後を追うと、ホラー態に変わって攻撃をかけてきた。

鋼牙が剣を打ち込むと、そこだけが文字に変わり攻撃にならない。
何度も何度も打ち込み、一つの文字を剣先でとらえた。
烈花は魔導書を確認。

「鋼牙!そいつがヤツの本体だ!!」

黄金騎士・牙狼となり、セディンベイルの急所を狙う。
逃げ出すセディンベイルの動きを、烈花の魔導筆が止め、鋼牙が急所を突く。

急所に刺さったまま消滅しないのセディンベイル。
牙狼剣の刃に乗り烈花が、ホラー態を分裂させる。
切っ先に残った文字を烈花に投げ、魔導書に封印完了。


黄金騎士の鎧を解除する前にカオルが側に来ていた。
鎧を解除し、カオルと正面に向き合う。

「奴が言っていたことは本当だ。俺には、破滅の刻印がある。
残された時間で、やるべきことがある。」
出来ればこんなことは言いたくなかった。

「絵本・・・絵本もう少しで完成だったんだぁ・・
隠し事なんてしなくてよかったのに。」

「すまない・・・お前との約束は、守れそうにない・・俺は・・」
自分のことを真っ直ぐに見つめてくれるカオルにすまなくて、正面を向けない。


「もう、何も言わなくてもいいよ。何にも言わなくてもわかってるから・・」

さっきの戦いのときに落としていた、友との友情の証をカオルは拾いあげ、
何か言葉を口に出すと我慢ができずに涙があふれ出しそうなので、
必死にこらえて胸元につけなおした。

(少し気持ちを落ち着けて)
「だって鋼牙は・・・・

(顔を見ると涙があふれ出しそうで、慌てて下を向き、
抱きしめたい気持ちを押さえて、グッと腕を前に突出しながら少し距離を取って)

あなたは、守りしものだから・・・」

満面の笑みを鋼牙に見せる。
カオルの気持ちは痛いほどわかっていた。このほほえみを素直に見つめられない。
鋼牙はカオルに背を向ける。
これ以上は耐えられない・・・カオルはこの場を走り去った。

足音を聞きながら、
これまで懸命に耐えて、ごまかしてきた自分の気持ちをえぐりだされ、
むき出しの感情が、悲しみが、鋼牙を襲う。
烈花がそこにいるにもかかわらず、一粒涙をこぼす。



こんな鋼牙の心情を知った烈花はカオルを追いかけた。
「おい!本当にあれでいいのか?」

「大丈夫。私、決めたの。鋼牙の前ではいつも笑顔でいようって。」
頑張ってここまで自分を支えてきたカオルだが、力が抜けて自力で立っていられない。

「泣いてないよ。私、あなたが思っているような弱い女じゃないんだから。
泣いてなんていない・・・・」

必死にこらえてきた。でももう我慢の限界だった。
涙が止まらない・・・

「あぁ、そうだな。お前は泣いてなんかいない。」



烈花の任務は完了し、自分の管轄に帰る。
「鋼牙、お前がなぜ強いのか、お前の心がなぜ揺るぎないのか、やっとわかった。」

烈花は友情の証に手を触れようとするが、途中でやめる。

「俺には、お前を笑って見送る強さはない。あいつによろしくな。」


「烈花!また会おう。」
烈花は振り返りもせずにうなずく。その姿を見て歩き出す鋼牙。

烈花は振り返り、鋼牙の後姿を見ながら魔戒竜を飛ばす。
「鋼牙、死ぬなよ。」

肩元で泳ぐ魔戒竜をコートの中にいれ、止まることなく歩く。
友の優しさを感じながら・・・



今回はカオルの笑顔が痛い回でした。
何もかも受け止めて愚痴の一つも言わない・・・
そんな出来た人間なんていないですよね。
鋼牙はなんであんなに抱え込むのか?
一度でも抱きしめたなら気持ちを止められなくなるそんな感じでしょうか。
鋼牙との旅、実行できるといいですね。





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牙狼 GARO 〜MAKAISENKI〜 第16話 仮面 あらすじ ネタバレ [牙狼 GARO MAKAISENKI]

牙狼<GARO>〜MAKAISENKI〜 第16話 「仮面」

「魔戒騎士を付け狙う不穏な動きあり。共に助け合って行動せよ。」
元老院から全ての魔戒騎士へ通達が出された。


魔導具シルヴァより通達を聞いた涼邑零(藤田玲)
さっそく戦いに苦戦している魔戒騎士のところに駆けつける。


巨大なロボットのような魔人との戦いに苦戦している魔戒騎士:桑折(前田浩)
駆けつけてくれた零と共に魔人を倒した。

シルヴァに魔人のことを調べさせるが、何もわからない。
さっきまではホラーの邪気を感じてはいたのだが・・・


ほっと一息。桑折は戦いの時に腹に刺さった金属片を抜き取り、魔人の方に投げた。
二人が自己紹介をしていたとき、魔人の長い舌が動きだし、桑折を捕らえる
そのまま口の中に・・・

魔人を倒したと思っていたが、動きを止めただけで
桑折が投げた金属片についていた血液で覚醒してしまったのだった。

零は鎧を召喚 銀河騎士 絶狼となり、復活した魔人に立ち向かう。
巨大なロボットのような形だが、動きはとても素早い。
建物の上に難なくジャンプ!

絶狼は2本の銀狼剣を繋ぎ、銀牙銀狼剣にし、
ブーメランのように魔人向かって投げた。
まだ逃げ出そうとする魔人を跳躍で高さを追いつき、
空中で刺さった銀牙銀狼剣を持ち手とし、地面にたたき落とした。

魔人は最後の抵抗を続ける。
トドメの一撃を食らわせようと銀牙銀狼剣を振り上げ・・・
破滅の刻印が今までにないほどうずく。立っていられないほどに。
攻撃が止まったのを見計らって魔人は消えた。

助けに来たはずが、目の前で魔戒騎士を死なせてしまった・・・・
後悔がばかりがおそう。



アトリエで新作絵本を執筆中の御月カオル(肘井美佳)
編集者からの電話を受けていた。

「物語のラストですか?・・・・ばっちりです!」

良いラストが浮かばなくて、ここ数日苦悩をしていたのに
編集者にはいい返事をしてしまった。来週原稿チェックを約束してしまう・・・



冴島邸にきた零。玄関の掃除をしていた倉橋ゴンザ(螢雪次郎)に出迎えられる。
ゴンザに、冴島鋼牙(小西遼生)は調べものを、
カオルはアトリエに籠っていると聞かされた。

カオルがいないのは都合がいい。話を聞かれる心配がない。
リビングで鋼牙が来るのを待っていた。

深刻そうな顔をして座っている零に
「何があった?」
抱える悩みは吐き出すのが一番。事情を聞く鋼牙。

「また一人、騎士が死んだ・・今度は俺の目の前で・・・」
「戦っている最中に胸の痛みに襲われた。」

零が破滅の刻印の部分を手のひらで押さえると、
目の前にうっすらと破滅の刻印のマークが浮かび上がり、
その後魔戒文字に変化した。

こんな風になったのは3日前。
「この魔戒文字はいったい何を意味する?俺の命は、あとどれぐらい持つんだ・・」

「俺もお前と同じだ。」
そう言うと、鋼牙も破滅の刻印を手のひらで押さえた。
うっすらと浮かび上がった破滅の刻印は、
魔戒文字に変化し、零の物と同じ動きを始めた。

「おそらくこれは、破滅の刻印が発動する日。」
「刻印が発動する!?」零は驚いた。

破滅の刻印を押されたときが、各人バラバラなことや、
鎧を召喚する回数などで、一人ひとり命の終わりが違うと思っていたからだ。

「赤い仮面は魔戒騎士を一斉に滅ぼすつもりなんだ。」
魔導輪ザルバが分析した。

「それはいつだ?」
ザルバにとっても浮かび上がる魔戒文字は古すぎた。解明ができない。
「でもそれは、きっと遠くない未来ね。だから突然に浮かび上がった。」
シルヴァが付け足す。

「鋼牙、ホラー狩りを続けようぜ。」

遠くない未来。そう聞かされたことで零は覚悟はできた。

「もう逃げも隠れもできない。俺たちは戦い続けるだけだ。」
「必ず手はある。」「あぁ、簡単に滅んでたまるかよ。」

そう決めたら最初にすることは、昨日の後始末。
零が出かけようとするが、鋼牙も付き合うことにする。


「布道レオ(中村織央)はどうした?」
いつもいるはずのレオがいないことに零は気づいた。
ゴンザが一昨日から姿を見ていないと報告してくれる。

「赤い仮面に感化された法師がいるという。ヤツは大丈夫なのか?」
身近に法師を置いている鋼牙を心配していた。

「心配ない。」
揺るぎない信頼を築いてきた。そんなことを考える必要もないと思っていた。



レオは昨日零が戦った跡地に来ていた。
片手で拝むようなしぐさをしてから、落ちている石に手のひらをかざす。
文様の入ったかけらを見つけた。
憂いを帯びたまなざしで、かけらを握りしめた拳を見つめる。
少し見つめ 何かを決意し、この場を後にする。



気分を変えて公園のベンチで構想を練っているカオル。
書けども書けども、筆が進まない。
書きかけの絵を鞄にしまい、噴水のそばにあるオブジェを眺めていた。
オブジェを乗せている台座は鏡面仕立て。カオルは自分の顔を見つめていた。



海の近くの廃工場。すいぶん派手にやらかした跡だけが残っていた。
「零、そいつは本当にホラーじゃなかったのか?」
魔戒騎士はホラー以外切れない。そこのところははっきりさせないといけない。

「あぁ、あんな魔獣は初めてだ。」

鋼牙は小石の中に文様が入っているかけらを見つけた。
「この文様は人工的に刻まれたもので、いにしえの魔戒文字にも見える。
それに、魔戒の岩と同じ波動がする。」
ザルバとシルヴァがこう感じたということは、赤い仮面にも関係があるかもしれない。

ザルバに石の波動をたどってもらうことにした。



カオルは頭の中を無にし、自分の思う理想のラストを考えていた。
自分を写していた鏡面仕立ての台座。

台座の中の自分の右肩から、黄金に輝く翼が生えた。
今まで描いてきた絵に足りないもの・・・これ!
最高のラストを、カオルはようやくつかんだ。

喜びと感動・・いろんなことが襲ってきて昂揚感に満ち溢れる。

一人静かに感動していたときに、背後に誰かがきた。
「カオルさん。」レオが仕度を整えた姿で立っていた。

自分ひとりで喜んでいたが、レオにもこの気持ちをわかってほしくなり、
「絵本のラストの凄いイメージが浮かんだの!」
まくしたてて話しを始めるが、レオの顔は沈んだまま・・

「どうかしたの?」
「すみません。今日はお別れを言いに・・・僕はしばらくみんなと会えなくなります。」

「どうして?どこか遠くに行くの??」
「はい。」

「鋼牙は?鋼牙はこのことを知っているの?」
レオは首を横に振った。「ごめんなさい・・・・・」
「でも、ちゃんと帰ってくるよね?」「はい。」
「じゃぁ、鋼牙と一緒に待っているから。絶対だよ。」
「わかりました。」

レオは真っ直ぐな目でカオルを見つめ、頭を下げた。

2~3歩歩いてから振り返り、
「カオルさん!絵本のラストの凄いイメージって?」
「だめ。やっぱり書き終わるまで、誰にもないしょ。」

さっきはレオに話してしまう勢いだったが、少し考えて話すのを止めた。
レオは笑顔で大きくうなずく。
カオルは、去っていくレオの後姿に、何とも言えない不安な気持ちを感じた。



石と同じ波動を感じる場所に着いた。
昔、体育館として使用されていたぐらい大きく広々としたスペース。
前方には祭壇のようなものが祀られていた。

零が昨日戦った魔人がオブジェのように置かれているのを見つける。

「そいつは失敗作。欲しいならくれてやる。・・・・いらぬか?」

声の方に向き直ると、赤い仮面の男。
赤い手から強力な炎を出し、魔人を破壊した。魔人は粉砕。
赤い手には恐ろしいほどのパワーがあった。

「貴様か!赤い仮面。」
「黄金騎士に銀河騎士、揃った二人に会えるとはな。
お前たちに残された時間は、もう無い。
それでもまだ、この俺と戦おうというのか?」

「お前を倒す時間は、十分にあるさ!」
「無理をするな、涼邑零。あの男のように、みじめな死を迎えることになるぞ。」

「ふざけるな!!!!」
剣を抜き、赤い仮面の方に攻撃をかける。
赤い仮面の男はひらりと上階にあがる。二人は追いかけた。
駆け上がると、人型の号竜が多数待ち構えている。

剣を抜くことをためらっていた鋼牙だが、
機械でできた号竜と分かり思う存分戦うことにする。
何体居ようとも、号竜では魔戒騎士の相手にはならない。
少しの攻撃で全滅させた。


祭壇のところで戦いの様子をみていた赤い仮面の男。
「なるほど。この号竜人たちの改善する所がよくわかった。礼を言おう。」

負け惜しみなのか?それとも改善部分を探すためにわざとぶつけてきたのか?

「これでホラーを退治するつもりか!」
「俺はお前たちのように愚かな戦い方はしない・・・いや?いいだろう。」

赤い仮面の男は、かぶっていた頭巾をはずし、剣を手にした。
先制は赤い仮面の男。赤い手を剣にかざし、おもむろに飛びかかってくる。
2対1の戦いなのに追い込まれた2人。
2人は首元を押さえつける剣をなんとかほどき、
赤い仮面の男は、攻撃を避けるかのように祭壇の真ん中に逃げ込んだ。

「おもしろい。レギルと戦わせてやろう。」
「夜空の星も、消滅する寸前には美しく光り輝く。
ぞんぶんに戦え。お前たちの最後を飾るにはふさわしい相手だ。」

赤い仮面の男は魔導筆を上部に掲げていた石版に向ける。
光が放たれ、石版が変形を始めた。
先ほど赤い仮面の男に消滅させられた魔人の改良版。
大型で、犬のように四足だが前方の守りは固く、両手に剣を持っている。
後ろの二足でも自立でき、胸元には赤い仮面の男が入り込んで指示を出す。

黄金騎士:牙狼 銀牙騎士:絶狼となり、攻撃を仕掛ける。
相手が大きすぎて、前方の剣を防ぐことしかできないでいた。

顔のような所の口の場所から、光の輪が放たれ、二人の動きを止める。
絶狼の銀狼剣で断ち切る。間髪入れずに炎が飛んできた。

牙狼は轟天に、絶狼は銀牙に乗って攻撃を仕掛ける。
派手に動き回ることができるようになり、
牙狼が敵を引きつけ、絶狼が攻撃。とコンビネーションで攻撃をする。
これが見事にはまり、レギルの両足を切断できた。
だが、足はすぐに再生・・

「頭だ!頭を破壊しない限り、キリがないぜ!」
ザルバの言葉に従い、二人で空中に飛び上がる。

轟天と銀牙は、レギルの剣を持っている両腕を胴体の部分で動きを止め、
牙狼と絶狼は空中から頭を目がけて剣を降ろす。
牙狼の剣が脳天に見事に命中。絶狼は銀狼剣を一本渡し、トドメを刺した。

リギュルはバラバラに破壊され、残ったのは赤い仮面の男だけ。


肩で大きく息をする赤い仮面の男。鋼牙と対峙している。
魔導筆で鋼牙に攻撃を仕掛けたとき、零がその腕にしがみついた。
その隙に剣を構えて飛びかかる!
剣先は赤い仮面の眉間のあたりに命中した。
剣に突き刺さる赤い仮面。仮面を盗られ、赤い手で顔を隠す。

こちらに向き直り、覆い隠していた赤い手をほどく・・・

「・・・・・レオ・・・・」
一緒にいろんな戦いを通して、信頼できる仲間になれたと思っていたのに・・
どうしてなんだ・・・

「黙れ!!!!俺をその名で呼ぶな!!」

姿を見せた赤い仮面の男は、赤い手を使い、この場を後にした。

今までにない、痛みが鋼牙を襲う。
破滅の刻印が痛みを呼ぶのか?仲間が目の前で裏切りを見せたからなのか?




とうとうと言うか、ようやくと言うか、赤い仮面の男の正体がバレました。
でも、カオルにあんなにきっぱりと話をしていたので、
「レオでない。」がぬぐえないままです。

終わりがあることを思い返させる回でした。











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