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牙狼 GARO  MAKAISENKI 第17話 赤筆  あらすじ ネタバレ [牙狼 GARO MAKAISENKI]

牙狼<GARO>〜MAKAISENKI〜 第17話 「赤筆」

「間違いない、ホラーのにおいがする。」

魔導輪ザルバは冴島鋼牙(小西遼生)にこう話す。
建物の側に路駐している車にペイントアート(落書き)をしている男のことだろうか?
該当人物はこの人だけ。

鋼牙は音もなく背後に忍び寄る。
男は慌てて逃げようとするが、車に押し付けられて身動きができない。
男は手のひらを後方のナンバープレート近くに押し付けた。
怪しい光が手から抜け出し、ナンバープレートが一瞬光った。

鋼牙はライターを取出し、魔導火を男の目にかざす。
この男の瞳には魔導文字が浮かばない。ただの人・・・
腕に込めていた力を抜くと、一目散に逃げ出してしまった。


まだここにホラーがいる。周囲を見渡して探していると
ナンバープレートから光る文字のようなものが飛び出してきた。

この光は分散したまま鋼牙を襲うが、剣で光を弾き返す。
弾かれた反動で歩道橋の文字に接触。
この歩道橋の文字もひっくるめて空に飛びだす。
追いかける鋼牙。
歩道橋上でこの光は集合し、ホラー・セディンベイルに変化した。

「魔戒騎士か。」
セディンベイルは鋼牙に話すが、答える義務などない。
剣をセディンベイルに打ち込む。
文字の集合体なので、剣が当たると分散するだけで攻撃になっていない。
なのに鋼牙は確実に攻撃される。
固まったり、分散したりとトリッキーな動きをするセディンベイルに
苦戦を強いられていた。

「鋼牙!それを狙え!」
攻撃を剣で受け止めているところの中心に、一つだけ動かない文字があった。
そこを攻撃すると、セディンベイルは闇の中に消えて行った。


上空から魔戒法師が降りてくる。烈花(松山メアリ)だ。
「奴は文字をゲートにするホラーだ。本体の文字を狙わない限り倒せない。」

戦いの途中で聞こえた声の主は烈花。ザルバは久しぶりの再会に喜ぶ。
「鋼牙、どうした、腕が鈍ったのか?」

セディンベイルは烈花が追っていたホラー。
魔戒法師がなぜホラーを追う必要があったのか?

「騎士が殺られた。」



鋼牙は烈花を屋敷に、招く。旧魔戒文字を調べ直す必要があったからだ。
倉橋ゴンザ(螢雪次朗)に資料をそろえてもらう間に、修練場で手合せ。

武器は持たずに打撃のみ。
打ち合いをしながら今までの状況を烈花は鋼牙に話す。


セディンベイルは魔戒の知識が深い。
魔戒法師たちが知恵を借りるために生かす。
魔戒騎士もそれを承知し、古い魔導書の中に封印するに留めていた。

「俺の管轄に隠されていた、その魔導書が盗まれた。」


セディンベイルを使って何かを探り出すために、何者かがその封印を解いたのか?

「鋼牙、セディンベイルの急所は俺が教える。やつの動きを見破る術を身に付けてきた。」

手合せは終わりだと思っていたところに、烈花は鋼牙の胸元に拳を打ち込む。
左手で攻撃を受け止め、「ずいぶん腕をあげたな。」

柔らかい眼差しで烈花に語りかけるが、烈花は鋼牙に背を向け、拳を見つめる。
「だったらいいがな・・・・」

不要なことは語らない。手合せはこれで終わり・・



パンクやロックを好むソバージュ髪の女性の、物の散乱した部屋にある一枚のCD。
ジャケットは男性のアップで、黒の目線が引かれていて、大きく舌を出している。
その舌には“憎扉”と文字の切り抜きが貼られている。
憎と扉の文字が小刻みに動き出し、どこからか声が響く。

「堕落した文字に囲まれて暮らす人間ども。お前の肉身を使わせて貰うぞ。」

文字が動き出す不思議なCDを手に取ったとたん、文字は手から体の中に入り込んだ。
女性は苦しみもだえ、眼球の黒目部分が白目に変化する。
体を乗っ取られた。



絵本のラストも構想が固まり、御月カオル(肘井美佳)は
弾んだように冴島邸の応接間の扉を開ける。

ソファーで眠っている烈花を見つけた。
カオルは烈花の顔をまじまじと見つめる。
気配に気づいて目が覚めた烈花は、カオルをみて起き上がった。

「お前は誰だ?ゴンザの娘か?」
「違うわよ。あなたこそ誰なの?鋼牙の知り合い?」

訳知りで、ちょっと上から目線で話すカオルの口調に
「声がうるさい。だから女は嫌いなんだ。」

扉の隙間をあけて、このやり取りをこっそりと見つめるゴンザ。

「なによ それ。あなただって女じゃない。」
「黙れ!その口をふさぐぞ。」
(サイテー・・・鋼牙の知り合いの中で一番最悪・・・)
小さくつぶやくようにカオルは話すが、きっちりと聞こえていた。


入るタイミングを見計らって、扉ごしに覗いているゴンザに声をかける鋼牙。
「一大事です。入ってはなりません!」

慌てて鋼牙の動きを止めようとするが、
こういうたぐいの空気を全く読めない鋼牙は、普通に扉を開ける。

「確かにこいつは一大事だな、鋼牙」
茶化すようにザルバは言う。楽しんでいるようだ。

カオルは鋼牙の隣に駆け寄る。
鋼牙はカオルに烈花の紹介をし、烈花にカオルの紹介をしようとするが、
烈花はそれを拒否した。

「俺は女には興味がない。」「私もあなたなんかに興味ありませんから。」

カオルの女の勘がそうさせるのか?やけに烈花には突っかかる。


カオルは邪魔にならないように帰ることにした。
玄関まで鋼牙とゴンザが見送りに来てくれる。

「カオル、何か用があったんじゃないのか?」優しく声をかけてくれ、
「ううん。本当に何でもないの。
絵本の形が出来てほっとしたら鋼牙の顔が見たくなって・・」

「帰って少し寝るね。」「あぁ、おやすみ。」
ゴンザは外まで見送りに出てくれる。

出て行くカオルの後姿を愛しむように見つめる。

「鋼牙、あれがお前の希望か?」
烈花は二人の話を聞いていて、なんだかそんな風に思えた。

「ホラー狩りに行くぞ!仕度をしろ!」



「カオルさま。なにか鋼牙さまにお話しがあったのではありませんか?」
しょんぼりと帰るカオルにゴンザが声をかけた。

「鋼牙には絶対に内緒だよ。
絵本が完成したら、一緒に旅に出たいなぁって・・
でも、鋼牙にはそんなお願い無理に決まってる。私、何考えてるんだろ。」

「いえ、わかりませんよ。カオルさまの頼みなら。」

騎士としての務め以外、一番にカオルのことを考えている。
ゴンザはとっくに鋼牙の心を見抜いていた。


烈花は歩道橋の上でセディンベイルの封印に使う魔導書を広げる。
後ろにいた鋼牙は破滅の刻印の痛みに耐えかねて、荒い息を漏らす。

「お前の胸に刻印がないことを祈っていた。
でも、すぐにわかった。お前の体は弱っている。俺が強くなったわけじゃない。
すまない鋼牙・・・俺はお前になにもしてやれない。」

「気にするな。覚悟は出来ている。」
「あの女は、あいつはお前の覚悟を知っているのか?」
「カオルはふつうの人間だ。俺やお前とは違う。」
「違うもんか。あいつはお前と一緒に生きていく。そう決めているんだろ?
鋼牙、あいつにすべてを話して側に居てやれ。お前だって本当はそれを・・」

「俺に残された時間はあとわずかだ。それはカオルと過ごす時間じゃない。」

まるで自分に言い聞かせるように話した。



カオルは出版社に出向き、編集者の忍田諒一(北山雅康)に
新しく思いついた絵本のラストのラフを見せる。忍田はこの話にとても満足した。
カオルはそのままこの場所を借りて下絵を完成させることにする。


窓の外からカオルの行動をじっと見つめる女性。セディンベイルの人間態。
セディンベイルはカオルが黄金騎士の女だと知って、食いがいを感じていた。

「せっかくお前の主にせっかく封印を解いてもらったんだ。楽しまなければな。」
肩元を飛んでいる蝶のようなものに語りかけている。
(魔戒竜の蝶バージョンのようなもの。)

「セディンベイル。この文字を解き明かせ」
セディンベイルは赤い仮面の男から封印を解かれたと同時に文字の解読をさせられた。
それは太古のホラー:ギャノンの封印を解くための解読。
セディンベイルにとっては、こんなことは造作もないことだった。
封印は解かれた・・・・・



カオルは遅くまで執筆していた。忍田が様子を見に来る。
「だけど惜しいな。この本が完成したらまたすぐに次を頼もうと思ったのに。」
「ごめんなさい。終わったらやりたいことがあって・・」

カオルのためにコーヒーを淹れに行く。
ロッカーの上から飛び降りてきたセディンベイルは忍田の胸ぐらをつかみ、
操るために一文字「欲」を忍田の体に注入した。額に欲の文字が光る。


忍田がカオルのところに戻ってきたときに、ちょうど原稿が完成した。
原稿を手に取り、机でトントンとそろえていると

「その気もないのに思わせぶりな顔 しやがって。
わかってんだろ!お前を選んだのは才能があるからじゃない。
若い女だからだ。ヤレると思ったからだ。」

カオルを本棚まで追いつめ、胸を鷲づかみする。カオルは振り払うように逃げる。
逃げたが、ロッカーまで追いつめられて逃げ出せない。

「お前の本なんか、誰も喜ばねえんだよ!!」
頬を優しく撫でながら、顔をそのままつかみ、床にたたきつけた。



烈花と鋼牙はセディンベイルの居場所をようやく特定。気配を感じる。
居なくなるまでに駆けつけようと走り出す。

カオルが追いつめられているところに鋼牙が躍り出る。
忍田は軽く殴られただけで足元がふらつき、床に尻もちをついた。
そこをすかさず烈花が魔導筆を使い、操っていた「欲」の文字を消滅させた。

カオルが鋼牙のところに駆け寄りかける。

「そうか。黄金騎士とは貴様か。
破滅の刻印を受けたお前が、今さら女一人を助けてどうする?
時間はないぞ。もうすぐだ。」

初めて聞いた話にハッとするカオル。
話すつもりのなかったことをホラーに言われ、苦い顔をする鋼牙。


鋼牙は先に剣を抜き、セディンベイルに攻撃をかける。
セディンベイルは今の鋼牙の急所、破滅の刻印の刻まれた場所を強く押す。
痛みに動きが止まる。

「愚かなものだ。ホラーと殺し合い、挙句に人間同士で殺し合う。」
鋼牙の腹にキックが飛ぶ。

「貴様に魔界に残るいにしえの言葉を教えてやろう。
因果がある限り、人間はいつか必ず、滅びる。」

掴みかかってくるセディンベイルに鋼牙と烈花の二人で戦う。
まだ人間態だというのに力がハンパなく強い。二人ともやられるばかり。

烈花は、何とかセディンベイルの腕をつかんだ。
足で動きを止めて魔導筆を腹に打ち込む。
人間態が壊れ、文字が空中をさまよって逃げ出そうとする。

鋼牙は文字に剣を打ち込み動きを止めようとするが、すばしっこくて逃げられる。
後を追うと、ホラー態に変わって攻撃をかけてきた。

鋼牙が剣を打ち込むと、そこだけが文字に変わり攻撃にならない。
何度も何度も打ち込み、一つの文字を剣先でとらえた。
烈花は魔導書を確認。

「鋼牙!そいつがヤツの本体だ!!」

黄金騎士・牙狼となり、セディンベイルの急所を狙う。
逃げ出すセディンベイルの動きを、烈花の魔導筆が止め、鋼牙が急所を突く。

急所に刺さったまま消滅しないのセディンベイル。
牙狼剣の刃に乗り烈花が、ホラー態を分裂させる。
切っ先に残った文字を烈花に投げ、魔導書に封印完了。


黄金騎士の鎧を解除する前にカオルが側に来ていた。
鎧を解除し、カオルと正面に向き合う。

「奴が言っていたことは本当だ。俺には、破滅の刻印がある。
残された時間で、やるべきことがある。」
出来ればこんなことは言いたくなかった。

「絵本・・・絵本もう少しで完成だったんだぁ・・
隠し事なんてしなくてよかったのに。」

「すまない・・・お前との約束は、守れそうにない・・俺は・・」
自分のことを真っ直ぐに見つめてくれるカオルにすまなくて、正面を向けない。


「もう、何も言わなくてもいいよ。何にも言わなくてもわかってるから・・」

さっきの戦いのときに落としていた、友との友情の証をカオルは拾いあげ、
何か言葉を口に出すと我慢ができずに涙があふれ出しそうなので、
必死にこらえて胸元につけなおした。

(少し気持ちを落ち着けて)
「だって鋼牙は・・・・

(顔を見ると涙があふれ出しそうで、慌てて下を向き、
抱きしめたい気持ちを押さえて、グッと腕を前に突出しながら少し距離を取って)

あなたは、守りしものだから・・・」

満面の笑みを鋼牙に見せる。
カオルの気持ちは痛いほどわかっていた。このほほえみを素直に見つめられない。
鋼牙はカオルに背を向ける。
これ以上は耐えられない・・・カオルはこの場を走り去った。

足音を聞きながら、
これまで懸命に耐えて、ごまかしてきた自分の気持ちをえぐりだされ、
むき出しの感情が、悲しみが、鋼牙を襲う。
烈花がそこにいるにもかかわらず、一粒涙をこぼす。



こんな鋼牙の心情を知った烈花はカオルを追いかけた。
「おい!本当にあれでいいのか?」

「大丈夫。私、決めたの。鋼牙の前ではいつも笑顔でいようって。」
頑張ってここまで自分を支えてきたカオルだが、力が抜けて自力で立っていられない。

「泣いてないよ。私、あなたが思っているような弱い女じゃないんだから。
泣いてなんていない・・・・」

必死にこらえてきた。でももう我慢の限界だった。
涙が止まらない・・・

「あぁ、そうだな。お前は泣いてなんかいない。」



烈花の任務は完了し、自分の管轄に帰る。
「鋼牙、お前がなぜ強いのか、お前の心がなぜ揺るぎないのか、やっとわかった。」

烈花は友情の証に手を触れようとするが、途中でやめる。

「俺には、お前を笑って見送る強さはない。あいつによろしくな。」


「烈花!また会おう。」
烈花は振り返りもせずにうなずく。その姿を見て歩き出す鋼牙。

烈花は振り返り、鋼牙の後姿を見ながら魔戒竜を飛ばす。
「鋼牙、死ぬなよ。」

肩元で泳ぐ魔戒竜をコートの中にいれ、止まることなく歩く。
友の優しさを感じながら・・・



今回はカオルの笑顔が痛い回でした。
何もかも受け止めて愚痴の一つも言わない・・・
そんな出来た人間なんていないですよね。
鋼牙はなんであんなに抱え込むのか?
一度でも抱きしめたなら気持ちを止められなくなるそんな感じでしょうか。
鋼牙との旅、実行できるといいですね。





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