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都市伝説の女 第4話 長澤まさみ 溝端淳平 天狗伝説 荻野目慶子 ネタバレ あらすじ [都市伝説の女]

都市伝説の女 第4話 長澤まさみ 溝端淳平 天狗伝説 荻野目慶子 ネタバレ あらすじ

第4話 高尾山の伝説!!禁断の愛で死んだ教師
前編と後編に分け書きになっています。

第4話 後編

月子(長澤まさみ)の家マンションで、洋人(溝端淳平)は張り切って料理を作っていた。
月子と都子(秋月成美)には先に食べててもらい、自分の分を作る。

「大久保さんは、やっぱりクロか・・」
月子は食事をしながらも、事件のことを考えていた。
都子は洋人が席に着いたと同時にバイトに出かけてしまった。

2人きり・・・次の展開を考えていた洋人。
「解剖の結果だけど、本当に“人の指の跡”って断定できるのかなぁ?
もしかして、“天狗の指”って可能性が・・・」

月子は天狗の仕業と考えていた。
千明の勘が正しければ、大久保は殺人犯。
としたら、天狗の怒りを買ったとしか考えられない。

天狗はみんなが知っている姿や形とは違うかもしれない。
山の神の中には、そういう不思議な存在はいる。


「本気だったんですか。俺、てっきり冗談かと思ってました。
5歳の時の神隠しの話。」

「私は!勝浦くんを信用して大事な打ち明け話をしたんだよ。
それが、冗談?そんな風に思ってたんだ。」

月子は洋人を部屋から追い出した。


順くんの病室前に安藤(良知真次)は警備に付いた。
大久保に他殺の線が見えてきた。
ということは、順くんが犯人の顔を目撃している可能性がある。
一人で置いておくには危険な状態になったことでの警備。


郷原(宅間孝行)の出勤時を狙って、入口で待ち伏せをしていた。
「郷原さん、どうして3年前大久保さんを逮捕しなかったんですか?
あれだけ状況証拠があるのに。郷原さんらしくないじゃないですか。」

月子はいきなり確信を聞き出そうとした。
「丹内さんには言いませんから♪」

「被害者の女子高生に、よくない噂話があってさ。援助交際していたらしい。
だから、ゆきずりの犯行も否定できなかったのさ。」

話しを聞いて、頭の中でまとめていた月子。
その背後から洋人が声をかける。

「昨日は本当にすみませんでした。あれから天狗の勉強をしまして・・・」
「勝浦くん、行くよ。」


デスクに置いていた3年前の卒業アルバム。
被害者の受け持っていたクラス全員の集合写真と、個々で写された写真。
当時中の良かった人から話しを聞きたいと考えていた。

「一番仲の良かった子は・・この子ですね。」
洋人は個人で写っている戸川理沙(新川優愛)を指さした。
この間、郷原が持ってきていた写真9枚。
その全部に理沙と梢が一緒に写っていた。


理沙の通う大学に向った。
空き教室の中で、理沙から梢のことを聞き出そうとしていた。

「大久保光弘さんが亡くなりました。」
「先生が・・そんな・・・・」

「大久保さんは、梢さんをころし・・・」
「違います!先生は犯人じゃありません。あんないい先生、他には・・」

なにか事情があったようだ。でも、話してくれる感じではなかった。
援助交際のこととかを話してもらわないと先に進めない。
理沙は観念してその当時のことを話し始めた。


3年前の二人は、お金儲けのために援助交際をしていた。
そんな二人を親身になって止めてくれたのは、大久保先生一人だけ。

辞める条件として、大久保は親にも誰にも言わないことを約束してくれた。
それから毎晩電話で家に帰っているか、夕飯は食べたかと気に掛けてくれた。

梢が殺されて警察に疑われたときも、約束を守ってくれて
大久保は二人のことを一言も言わなかった。

「援助交際のことがバレたらお前の進学が難しくなる。
だからお前も、警察にも何も言わなくていい。」
理沙の進学のことを考えて、黙っているように忠告をくれた。
自分が不利になることは承知の上のことだった。


先月先生に会ったときは、仕事も辞めなければいけない状態になっていて、
自分で潔白を証明するために、犯人を捜していた。
役に立つように、梢と二人でやり取りしたメールを渡した。
ようやく犯人がわかりそうだと、連絡をもらった矢先のことだった。



2人はまた高尾山に登った。今回はお詫びが目的。
天狗に誤解をしていたことを謝る。
大久保が善人の先生だったことを、天狗は見ていた。
だから同じ時間と同じ場所で、同じ状況を再現することにした。



なにが起きても記録として残るようにカメラを回していた。
大久保はたぶん、教え子を殺した犯人を見つけた。
「犯人とここで会い、殺された・・・・」

杉の上の木から、天狗はすべてを見ていた。
あまりにもひどすぎたので、順のこころを守るために記憶を奪った。

ここから人を吊るすには、女性では力が足りないほどの傾斜があった。
なので、千明の犯行ではないと証明された。

月子は天狗の声が聞こえたように感じた。
大久保の遺体を見つけたときも、その声が聞こえたから気づくことができた。
今回ももしかしたら・・・


2人は耳を澄まして音に集中する。
声が聞こえたように思った二人は、声のした方に走り出す。
木の上に、人影が見えた。

「都市伝説、キター!!」

と思ったら、木の上にはムササビの観察をしている男がいるだけだった。
今の時期は繁殖シーズンで、
毎晩夕方からこの時間まで木の上で見張っていたのだった。
なので、順が大人と歩いていく姿を見かけていた。

大久保の写真を出して確認したが、違っていた。

月子は、これまで調べてきたことを頭の中で思いだし・・・犯人がわかった!


病院にいる丹内たちに犯人の報告をしようと、慌てて向かう。
病院に着いたら、丹内たちが懸命に順を探していた。
不審者はいなかった。だれが連れ出したのだろうか?



国枝と順は河原に来ていた。
順の記憶がまだ戻っていないことを確認すると、
後ろから突き落とそうと腕を伸ばす。

月子は二人を見つけた。「順くん危ない!!!」
川音が大きく、月子の声はかき消された。

順の体に手が触れて、あとは力を少し加えたら・・・
黒い影が国枝の周りを取り巻き、急に身動きが取れなくなった。
高笑いする声が聞こえる。ん?天狗?
謎の力に弾かれて、倒れこんでしまった。

「あなた今、順くんを突き落とそうとしましたね。」
「誤解です。僕はただ順くんと散歩に・・・」


月子は様子を見た。間違ってはいない。
「いいえ、あなたは順くんを殺そうとした。
大久保さんが探していた3年前の教え子殺しの犯人。あなただったんですね。
あなた、援助交際している子を買っていたんでしょ。」


援助交際をしている子を買っていたときに、自分の高校の生徒がいた。
国枝は足を洗った梢を呼び出した。
買った女の子のリストを作って持っていた国枝は、それを餌に関係を迫る。
そのリストの中には、理沙の名前も載っていた。
男の言動が怖くなり、大久保に連絡しようとケータイを手にする梢。
連絡されたら困る国枝は、勢い余って殺してしまった。


大久保は、教え子を殺した犯人が国枝だと知った。
国枝は大久保からの告発を恐れて、順を連れ出し、
順を人質にして大久保を呼び出した。

朝早く、人目のない林の中で大久保を殺害した。
大久保の首にロープをかけて、自殺に見せかけるために木に括りつけようとした。
その様子を順に見られてしまった。

そのときも、国枝の周りに黒い影が取り囲み、体の自由を奪った。

「風が起きませんでした?笑い声と一緒に。
それは天狗が起こしたんです。
高尾山から来た天狗が順くんを守ろうとしたんです。」

「全部推測だろ?証拠はあるんですか?」
「あるんだよ、証拠は!」

郷原もこちらに来ていた。
3年前の事件の時に採取したラブホテルでの毛髪。
DNA鑑定をすればすぐに誰だかわかる。
身柄を拘束された国枝は連行されようとしていた。

「本当にあなたが?教え子と夫を?」
「おかしな話ですよねぇ。女房のあんたが真っ先にあいつを疑っていた。」



順の足元に落ちていた黒い羽を月子は渡した。
手に持たせてよく見るように言う。
じっと眺めていたら、順の頭の中で抜けていた記憶がよみがえってきた。
“全部思い出した”と思ったときに羽は風に舞い飛んで行った。

「国枝のおじちゃんが、お父さんに合わせてくれるって言ったんだ。
ついて行ったせいでお父さんが・・・」
「悪くない。天狗は悪い子の味方なんてしないもの。
人がやることで手出しをするなんて、めったにない事なんだよ。」

天狗が順を助けてくれた。


丹内、洋人、月子は、千明と順と一緒にお参りをした。
千明は一緒に住んでいた夫婦なのに、
気持ちを見抜けなかったことを後悔していた。
夫婦というだけで、見えなくなってしまうものもあるのかもしれない・・・

「すみませんでした。信じてないなんて・・・」
記録をするために置いたカメラに鳥や人でないものが写り込んでいた。
洋人は月子に見せる。

「凄い!これは!!」

月子は映像を見て驚いた。丹内も見たが、本物だと信じてはくれない。
そうこうしているうちに、映像は勝手に消去されてしまった。

高笑いをする声だけが響く。



溝端淳平の料理シーンがありました!
なんかお宝映像を見せてもらった感じです。

荻野目慶子の母親役がちょっと怖かったなぁ・・
子供とお母さんの温度差が激しくて、親子??と思ってしまいました。


月子の持っているリュック。すでに清算終了のようです。
使い勝手は抜群なので、色違いのお揃いを持ちます?



か、恰好いいですぅ


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都市伝説の女 第4話 長澤まさみ 溝端淳平 高尾山の伝説 あらすじ ネタバレ [都市伝説の女]

都市伝説の女 第4話 高尾山の伝説!!禁断の愛で死んだ教師
前編と後編に分け書きになっています。

第4話 前編

「お父さん・・・」
少年は上空を見上げながらつぶやいた。
山の奥深くの足場の悪い場所に立ちすくむ・・・
少年が父を呼ぶ声に共鳴したように、
山の木々が風にあおられて枝を上下に揺らした。


今日は非番。音無月子(長澤まさみ)と勝浦洋人(溝端淳平)は
高尾山薬王院に訪れた。
月子は歩きやすいラフな格好で、洋人はソフトスーツ。
浮かれているのは洋人で、近くにあるミシュラン3星で食事をしようと考えていた。

3星を取ったのは高尾山。
都心からのアクセスも便利で、景色もきれい。
日帰りのハイキングから、本格的な登山まで楽しめる観光地としての3星。
食事でもなんでもなかった。


月子は何も知らずに来た人と一緒に登りたくなかった。
でも、洋人は初めてのデートだと思って浮かれていた。

「この山は特別な山。ここは、天狗たちの住む山だから。」

月子が突然男坂の方を走り出した。
こっちは急な坂が続くしんどい方なので、洋人は止めようと追いかけるが
天狗の腰掛杉までダッシュで着いてしまった。
杉の説明をしたと思ったら、またダッシュで本堂の方に向かう。
お参りを終え、一体ずつ天狗について語る。
天狗について語る月子は生き生きしていた。
見たいものがいっぱいで、足早にクルクルと動きまわる。


高尾山では天狗の声を聞くことはできなかった。
ここなら聞こえるかもしれないと、足を延ばしたのは天括村(てんくくりむら)。
月子が子供の頃に神隠しにあったときの実家がこの近所だった。

何かが聞こえた?そんな気がした月子は、また走り出した。
天括村の入り口にある茶屋を抜け、山奥に向かってダッシュ!
洋人は走る月子についていくのが精いっぱい。

けもの道を抜け、石がむき出しになった足場の悪い場所に来たとき、少年を見つけた。
少年は月子の気配を感じると、無言で目線を変える。
その方向を見てみると、首を吊ったまま放置されている遺体が見えた。

月子は少年を抱きしめて、遺体から目をそらす。
洋人はロープをほどき、生死の確認。だが、すでに死んでいた。
すぐさま警察に通報を入れる。
月子は少年に名前を聞くが、自分の名前を覚えていなかった。

その側には黒くて長い羽が落ちていて、手のひらに乗せて眺めていると
羽は目の前で消えて無くなった。もしや・・・


丹内市生(竹中直人)は書類作成のためにPC前で悪戦苦闘をしている。
横でサポートしているのは安藤満(良知真次)
柴山俊也(平山浩行)は、不器用にキーボードを打つ丹内の後ろから見ていた。
岩田洋子(安藤玉恵)はデスクで呑気に「枕草子」を呼んでいた。

適当に押したボタンは、さっきまで頑張って書いた文章を一発で消去・・
丹内の怒り爆発!こんなものは刑事の仕事じゃないとうそぶく。

「枕草子。これを図書館で借りてくると、いい出会いがあるらしいんですよ。」
ほんの表紙を眺めてうっとりしながら洋子は語る。

「結婚なんて、くだらねぇ。」
丹内の奥さんは、子供を連れてとても長い間実家に帰っている。
離婚ではないが、別居と大して変わらない。

丹内のデスクの電話が鳴った。側に居た柴山が受ける。
「はい。何!?遺体があがった!」


丹内班全員で“天括村”に急行した。
遺体を見つけたことで、鑑識官として仕事に戻った洋人。
上司の秋山信二(辻修)と共に、鑑識作業に取りかかる。

秋山が丹内に現時点での報告をする。
遺体の推定死亡時刻は今朝の5時前後。
自殺の可能性も高いが、念のために司法解剖に回すつもりにしている。
抵抗した跡と思える傷もあり、他殺の可能性が濃厚。

月子は現場付近の木を見つめていた。
丹内の存在に気づいたので、報告を始める。
保護した子供は記憶を無くしてしまっていた。
これはもしかしたら、記憶を消されてしまったせいかもしれないと考えていた。

「あの子は、天狗にあったんです!」


天括村の入り口にある茶屋で少年は座っていた。
身元がわかるものを所持していないので、対処に困っていた。
月子は茶屋を取り巻く野次馬のなかに、
首塚の時に世話になった老人の姿を見つける。

老人(小栗龍太郎(宇津井健))は、力をいただきにこの山に来ていた。

「この辺りは知る人ぞ知る不思議な村で、
心の強い人には素晴らしい力を下さるが、心が弱った者が近づけば危険。
つまり、表裏一体のパワーを持ったところだったんですよ。」

老人の話を聞いて月子は思い出した。
失踪した人が立ち寄ることが多いので、家族はよくこの村まで探しに来ていた。
失踪人を探す写真がこの辺りの店にはあると言われている。

月子は茶屋のおかみさんに写真を見せてもらうように頼むと、
厚さ3センチ分ほどの写真を取り出して見せてくれた。
一枚ずつ見進めてくると、顔写真のなかから亡くなった男性の顔を見つけた。
後ろに書かれた連絡先に電話をかけてみることにした。


検査のために天括村総合病院に少年を連れて行った。
国枝照夫(デビット伊東)は連絡をもらい、病院まで駆けつけた。
国枝は遺体で見つかった大久保光弘(三上市朗)の元同僚で、国語教師をしている。
3か月前に失踪した大久保のことを心配して、茶屋に写真を預けていた。
写真の裏に書かれた連絡先は国枝のところだった。

保護された少年は大久保順(平松來馬)
遺体で見つかった大久保の息子だった。
ショックで記憶をなくしてしまい、今は何も覚えていない状態だった。
順は2~3日の入院で様子を見ることが必要だった。


「ショックですよね。お父さんの自殺を見てしまったなんて・・・」
国枝はつぶやくが、まだ自殺と決まっていなかった。

国枝から連絡をもらい、大久保千明(荻野目慶子)が病室に駆け込んできた。
昨日息子がいなくなったのが心配で、捜索願を出していた。
慌てて病室で眠る息子に会いに行こうとするが、
安静が必要なのに、冷静さの欠けた母親を合わせる訳にはいかなかった。

「あの人が目の前で自殺したのは本当?
なんで順を連れ出して自殺だなんて・・・最後まで最低な父親ね。」

「そんな・・突然離婚だと言われて、家を出られては・・」
そんなことを国枝の口から聞かされた。
千明の気持ちは誰にもわからない。子供のために決断したことなのに・・
悲しみや怒りを国枝にぶつけた。柴山が止めに入る。

「大丈夫です。怪我もしていないし、記憶もいずれ戻ると思います。」



警視庁丹内班の部屋。丹内のデスクに腰を下ろし、帰りを待っていた
郷原祐一(宅間孝行)と渡辺正康(菅原卓磨)
部屋についてきた部外者の洋人

「今日非番で、月子さんとデートしていまして・・」
「そんな浮かれ登山じゃないって言ったでしょ。」

月子はデートじゃないと思っていても、
デートをしたことをみんなに言っておきたかった。
洋人は反省しながらも、ちょっと嬉しく思っていた。



郷原が丹内の帰りを待っていたのは大久保の遺体が見つかったからで、
追っていた事件の最重要容疑者だった。
3年前に起こった女子高生の殺人事件・・

被害者の佐々木梢は、大久保が担任していた生徒だった。
それが、ラブホテルで首を絞められて殺された。
監視カメラには、男と二人で入っていく様子が映っていたが
男は深く帽子をかぶっていて顔は判別できず。
被害者佐々木梢のケータイ電話に、
大久保からの異常な数の着信履歴が残されていた。

事件数日前も、2人がラブホ街で口論していた姿が目撃されている。
決定的な証拠がなかったから逮捕には至らなかったが、
クロだとにらんでいた。


大久保は罪を悔いての自殺?
順くんを連れ出したのは、心中しようとしたからなのか?


「これで分かりました。なぜ、大久保さんが亡くなったのか。
人を殺した。そんな大きな罪を背負ったままあの山に近づいたら・・
だから怒りを買ったんです。」

「天狗です!天狗が高尾山から下りてきたんです。」

あのあたりは昔、天狗が山賊を撃退したと言う言い伝えがあり、
大久保は罪を償わずに、息子まで道連れにしようとした・・・

「キタ!コレ!」

月子は考えているうちに嬉しくなって笑顔がこぼれてしまう。
調べものをしに、軽やかに部屋を出て行った。

いつものオカルト。
丹内は月子の単独行動が気に入らないはずなのに、今回は怒りもしない。
大久保の死因を調べるついでに、
3年前の事件のホシが大久保だと証明しようと考えていた。
郷原の未解決事件を今回の事件とからめて解決する。
丹内と柴山、安藤は捜査に出た。


病院では、千明が順の記憶を取り戻そうと話しかけが続けていた。
いくら話しても思い出す気配はなく、順はとても他人行儀。
千明はかなりショックだった。


病院からの帰り道。何とも言えない疲労感に、トボトボと歩く。
国枝は千明が出てくるのを待っていた。

「あなたは大久保君のそばにいてあげるべきだった。」
会うなりに言われる言葉にしては正論すぎた。
千明は自分の行動を否定され、すこしイラつく。

「彼は言ってましたよ。おれは無実だって。」
「いいえ、私にはわかります。夫婦ですから。
あの女の子を殺したのは、大久保です。」

「夫婦でしかわからない、妻の勘ってやつですね?
よりによって教え子に手を出して、ホテルで殺すなんて・・
それは許せませんよね。」
2人が話しているところに月子が来ていた。

「警察はいつもそうね。そうやって人の傷を平気でえぐる。
加害者の家族になら、何を言ってもいいと思ってる。」
千明は怒って行ってしまった。


残った国枝に大久保夫婦のことを聞く。
大久保夫婦の離婚はまだ成立していなかった。
夫の方が離婚に応じていなくて、離婚調停まで話しが進んでいた。
そのとたんに失踪してしまい、そのままになっていた。


月子は順の病室に来た。
出された食事に手を付けず、ぼんやりと座っていた。

「みんなには内緒にしてね。
じつは私、会ったことあるんだよね。天狗に。」
「天狗ってなに?」
天狗に会った事実も覚えていないのだと月子は思った。

「きっと、いつか思い出せるよ。
私も思い出せたもん。大切な人たちの事は、全部。」
「ほんとう?」
「刑事はね、嘘をついちゃいけないの。だから、絶対本当。」

それを聞いて安心した順はようやく食事を始めた。


国枝はなぜこんなに大久保夫婦のまわりにいるのだろうか?
その疑問は国枝自身が語った

「大久保に頼まれて、千明さんと順の様子をこっそりと見に行ってたんですよ。
3年前の事件の時以来、千明さんはピリピリしていて・・
虐待でもされたら大変ですから。」


月子のケータイに洋人から着信。
「検死の結果聞きました?他殺の可能性が高くなってきました。」
大久保の体の背中などに、人の指と思われる圧迫痕が見つかった。
押し倒されてロープをかけられた可能性が・・・」
「勝浦くん。1時間後に家に集合!」
洋人は月子の家に行くつもりで、すでに向かっていた。



洋人は、高尾山であった老人(小栗)が婦警と話をしているところに出くわす。
「天狗様には会いました?無理か・・会うのは難しいですからね。」
会うなり言われても、洋人は返答が出来なかった。

老人は声だけ聞いたことがあった。
その声は、高笑いをするような、属な人の世を笑っているような声だった。

「あなたも天狗なんて信じているんですね?」
「えっ!?あなた、信じてない?」
「いやぁ・・ふつうはそうでしょう。」
「はぁ・・そうですか。“勝浦くん”は月子さんを信じてない・・か・・」

老人は洋人に対して感じていたものが、少しずれていたことに気づいた。
そのまま何も言わずに立ち去ってしまった。

洋人は、名前を言った覚えがない。名前で呼ばれたことを不思議に思った。
先に話しをしていた婦警も、老人の名前を聞いたことがなかった。



病院からの帰り道。少し距離のあるバス停まで月子は歩いていた。
バス停にバスは到着していて、千明が乗り込もうとしていた。
このバスに乗らないと、次のバスは何時に来るかもわからない。
月子は手を振りながら、運転士に自分の存在をアピールした。
だが、無情にもバスは走り出した。
諦めきれない月子は、一生懸命にバスの後ろを走る。
運転士は月子の存在に気づき、バスを止めて乗せてくれた。


「ヒールで走ると疲れますね。」千明に話しかけた。
「だったら楽な靴を履けば。」

「上司にも言われてるんですけどね。
これを譲っちゃうと、なんか負ける気が・・・・
他の刑事にはない“武器”で、結構役に立っちゃうんです。
容疑者とか同僚とか、男が多いんで。
まあ、疲れますけど。いいマッサージとか知りません??」

月子は千明の心を開こうと、ぶっちゃけトークをした。
相手に語ってもらうには、まず自分のことを話すのがベスト。



「ごめんね。さっきは言い過ぎた。あなたたちも仕事だもんね。」
「大久保さん。他殺の可能性も出てきましたよ。
千明さんの言う通り。人の傷はえぐってでも真相を究明したい。
だから、聞きにくい事も聞きます。すみません。」

前置きをしたのにはわけがあった。
今知りたいのは“妻の勘”の根拠。
大久保が本当に殺人犯なのか?これは重要なことだった。

千明はなぜ夫が犯人だと思ったのか?

きっかけは夜中、家でケータイから女性(生徒)に電話をかけていた。
たぶん相手は殺された女の子。

自分の教え子と浮気をして殺す・・
このことが広まったので、世間からの目がひどかった。

「恨んでも、恨みきれない。」


後編に続きます。



宇津井健はちょいちょい出てきますが、本当の所は何者なのでしょうね?
いつも忙しそうにしている月子なのに、おしゃれさんでいろいろな服を着ています。
いつ買いに行くの??なんて。


いつも持っているリュックについているマスコットです。



バッグとお揃いでかわいいですよね。


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都市伝説の女 第3話 後編 あらすじ ネタバレ 釈由美子 長澤まさみ 溝端淳平 洋人 [都市伝説の女]

都市伝説の女 第3話 消えた花嫁…同じ顔の人に会うと死ぬ!?

第3話 後編
月子(長澤まさみ)はウエディングドレスを着て、姿見を見ながらポーズを決めていた。
「やっぱり。絶対似合うと思ってたんだ。
まさか本当にウエディングドレスを着てくれると思わなかった。
よかったぁ~ 実験しようと言ってみて。」

事件を解決するために提案したわけではなかった。
洋人(溝端淳平)はカメラで月子の姿を撮影し続ける。

まず初めに月子が注目したのは、ドレッサーの前に置かれたSomething Four

Something Four(サムシングフォー)とは、結婚式のおまじない。
結婚式の当日、花嫁が4つの物を身に着けると幸せになるという言い伝え。

一つ目はSomething Blue(サムシングブルー)青い物。
聖母マリアのシンボルカラーの青。純潔を表します。
二つ目はSomething Old(サムシングオールド)古い物。
祖先や伝統などを表します。
三つ目はSomething New(サムシングニュー)新しい物。
これから始まる新生活を表します。
そして、四つ目はSomething Borrowed(サムシングボロー)借りたもの。
友人や隣人との縁を表します。

この四つ目のサムシングボローだけがなかった。
洋人はこの前に鑑識で来たときも、一つ足りなかったと記憶していた。
記憶がいい洋人が言うことだから間違いはない。


月子は幸恵に電話をかけ、サムシングボローは何を用意していたのかを聞いた。
サムシングボローは幸恵の持ち物で、コンテストで優勝したときのハサミだった。
そのハサミはまだ幸恵の元に戻っていなかった。


美紀(釈由美子)はウエディングドレスを着て、
3つの小物と、消えて無くなったはさみと共に部屋にいた・・・
考えても、考えても何も思いつかなかった。

月子のケータイにメールが入る。
開くと、洋人と一緒にLOVEのオブジェの前で撮った写真だった。
よく見ると、もうひとりの月子が写っていた。
ドッペルゲンガ―が自分の身にも起こったと思い、月子は驚いたが

「すみません。それ、僕が作ったんです。」

洋人が写真を加工して作ったものだとわかりホッとした。
だが本物を見た美紀の怖さは、今の倍以上かもしれない・・


問題は誰が美紀さんに、結婚式前夜そんな写真を送ったのか?
幸恵のハサミはどこに消えたのか?

そういえば、この部屋に捜査に来た日、
洋人は電気スタンドの横に置いてあった天使の置物の事を気にしていた。
それはどうしてかを聞いてみた。

置物の天使は片膝をついて両手を合わせている。
今ある置物は右を向いていた。
本来ならば、左を向いている天使がもう一体あって、
二対揃って初めて置物として成立する品だった。
神社のこま犬が一つしかないみたいな違和感だった。

この話を聞いて月子は少し考え込んだ。
何かが聞こえたように思えてバルコニーに出てみる。音の方に歩き出した。
建物から少し離れて奥の方に進んでいくと、小さな湖が見えた。

「まさか・・だとしたら私たちが見た美紀さんは・・?」
新宿で美紀を見かけたことが引っかかり、考えがまとまらない。


「あのとき、美紀さんに感じた違和感の理由がわかったんです。」
洋人は違和感を月子の耳元で語った。
話しを聞きながら、頭の中にあったピースが綺麗にはまっていった。



花嫁失踪事件は“家出”だと警察は判断した。が、
月子は丹内と柴山、圭介と幸恵をチャペルに呼び出した。


「もう一人の美紀さんは、存在しました。
厳密にいうと、美紀さんと言ってもさしつかえのないほどよく似た他人。」

洋人はその人をここに連れて来ていた。
姿を見せると、幸恵は美紀だと思い驚く。

「彼女は牧原瞳(釈由美子)さん。美紀さんとは全くかかわりのない他人です。」
「もしかして、私が見たのは・・・?」

幸恵が思いついた通り、LOVEのオブジェの前で圭介と写真を撮ったのは瞳だった。
「このことが今回の不幸を生んだ。ですよね?圭介さん。」



圭介は美紀に一目ぼれをして付き合って、婚約までした後に
美紀と同じ顔をした瞳に出会ってしまった。
美紀は仕事が忙しいし、夜は遅い。土日も休めないので、なかなか会えなかった。
そんなとき、仕事帰りの窓越しに見える料理教室に居る美紀を見つけた。
圭介は思わず手を振るが、中にいる美紀はけげんそうな顔をしてこっちを見た。
美紀とは別人だとわかったが、美紀と違って瞳はおっとりとして家庭的・・
いつしかオブジェの前で写真を撮るほどの仲になっていた。


「美紀は最近ピリピリしていて、一緒に居ても安らげないし・・・」
「それなのに結婚式を挙げようとしていたのですか?」柴山が問うと、
「上司に仲人を頼んでしまっていたから・・・・」
これが結婚を進めた理由・・・


こんな勝手な言い分は瞳も納得できなかった。だから美紀に嫌がらせをした。
もう一人の自分からだと言って、変な写真を送り続けて美紀を追いつめた。

「同じ顔の女と、一人の男を奪い合う気持ち、あなたにわかる?」

何度か会いに行ったこともあるし、自分の存在を見せつけたかった。
式の直前にはオブジェの前で撮った写真を送りつけた。


「式を挙げたら、圭介さんは美紀さんのものになってしまう・・・
その前に自分を知って欲しかった。3人で会って話がしたかった。」

だから式の直前に美紀に会った。そして、3人で口論になってしまう。
冷静さを無くした美紀は、置いてあった幸恵のハサミを瞳に向かって振り回した。
もみあいになったときに、瞳が誤って美紀をハサミで刺してしまった。

瞳は圭介から美紀の服を渡されて、
着替えて美紀になりすまし荷物を持って出て行った。

これが真相だった。


「残念ながら、これは単なる失踪ではありませんでした。」
控室に戻り、月子は説明を続けた。

「美紀さんはおそらく、もうこの世には・・・・」
「違う!生きている!メール見たでしょ?
美紀は瞳の存在に気づき、愛想をつかして自分から逃げたんだ!!」
圭介は懸命に否定した。

「美紀さんのケータイはあなたたちが持ち去った。
生きていると見せかけるためにメールを送った。」


これ以上言い返せない圭介は、
殺されたことが事実だとすると遺体をどうやって運んだのかを聞いて来た。

遺体はドレスを覆う袋に入れて運び出した。
式場スタッフに確認すると、
対(つい)で置かれた天使の置物は、当日にひとつ無くなっていた。

「あなたたちが遺体と一緒に入れたんですよね?
外にある池に沈める重しとして。」


洋人は先回りして池に潜り、遺体を探していた。だが、出てこなかった。
自分の考えは間違っていないと、月子も懸命に池をさらう。


「いい加減にしろ!今お前がすべきなのは、この二人に謝ることだ!」
丹内に言われ納得がいかないが、月子は丁寧に二人に謝った。


丹内のケータイに郷原から連絡が入る。
「例の失踪した花嫁、遺体が出ました。」

遺体は池ではなく、少し遠くにある湖で発見されたのだった。
「郷原、教えてくれ。凶器はハサミか?
それと、天使の置物みたいなのが重りになっていないか?」

「なんでご存知なんですか!?」
遺体は月子が話していた通りの姿で発見された。


月子が言っていた池と湖は同じ水系で、地下でつながっていた。
流れに乗って湖の方に行ったようだ。
柴山は元山岳部だったので、湖についても詳しく説明してくれた。
洋人が池の底をさらって探したおかげで、遺体が湖の方に移動した。

「今、容疑者と一緒に居る。」


圭介と瞳は署に連行されようとしていた。
「瞳さん!美紀さんとはどんな話を?」
月子は残された疑問を解消しようと瞳に問いかけた。

「何も、彼女はひどく興奮していて・・黒いドレスの女が見えたって。」


3人で話しをしようと、式の直前に圭介と瞳は花嫁控室に入っていった。
中にいた美紀は瞳の顔を見てひどく興奮し始めた。
瞳は、黒いドレスの女と間違われて

「私は1人で十分なのよ!!」と言われ、ハサミを振り回してきた。
瞳はそれを避けていた弾みで、美紀の持っていたハサミが美紀を刺した。

黒いドレスを着て美紀と会ったことは一度もなかった・・・


式の直前ではなく、もっと早くに圭介が瞳の存在を話していたら・・

「僕はどうしていいかわからなかったんだ。
同じ顔の人に2度も出会ってしまうなんて・・」

「同じ顔?違うでしょ。」一度見ただけで見抜いた洋人。

新宿で見かけた美紀には、口元に大きなホクロがあった。
美紀にはホクロはなかった。
圭介はホクロの存在に最初から気づいていなかった。

「2人が美紀を追いつめた。黒いドレスの女は、2人が生み出した怪物です。」


月子と洋人は美紀が発見された湖に来た。湖に向かって二人で手を合わせる。
遊園地の時の写真に写っていた2人の美紀。どちらもホクロがなかった。
もしかしたら本当のドッペルゲンガ―だったのかもしれない・・・
美紀は亡くなった。これは伝説達成だと言える。
でも、こんな形で達成されてもうれしくない・・

「会いたかったです。美紀さん、あなたが生きている間に・・・」


前編はこちら
http://pecodiary1.blog.so-net.ne.jp/2012-05-09




もしも、自分とうり二つのもう一人の自分が目の前に表れたら!
子供の頃はこんなことよく考えました。

最近遠くに引っ越しをした友人から
自分そっくりの人が、その引っ越し先にいた!?なんて聞いたりして、
「もしかしたらよく似た自分がいるのかもしれない。」
こんなことを思っていた矢先にこの話。

自分的にとてもタイムリーでした。

でも、あんなにバリバリ働く女性が選ぶ相手には思えませんでしたね。


対ではありませんが、こんな天使ちゃんです。



プロ用ではありませんが、切れ味いいですよ。




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都市伝説の女 第3話 前編 あらすじ ネタバレ 釈由美子 長澤まさみ 溝端淳平 月子 [都市伝説の女]

都市伝説の女 第3話 消えた花嫁…同じ顔の人に会うと死ぬ!?
この「都市伝説の女」は一つの話を前後に分割しています。

第3話 前編

結婚式場、花嫁の控室では鮫島美紀(釈由美子)が友達から祝福を受けていた。
仲間同士で写真を撮ってはしゃいでいる。
西浦幸恵(黒坂真美)は美紀にウエディングベールを着けた。

「あと20分ほどで式が始まります。」
式場スタッフの呼びかけに、友人たちは会場に向かった。
控室に残ったのは美紀一人。
美紀のケータイにメールが入った。それを見た途端、美紀の動悸が激しくなった。


新郎の丸山圭介(金子貴俊)は表で忙しく招待客の相手をしていたが、
新婦控室を見て、美紀に会いに行きたくなった。
「花婿は、式の前に花嫁を見ちゃいけないんですよ。」
スタッフに言い伝えを教えてもらい、会いに行くことを断念した。


美紀のケータイに送られてきた写真を開いて見ると圭介と自分。
LOVEのオブジェの前で微笑んでいる。
でも美紀はこんなところで写真を撮った記憶がなかった。
圭介の横にいるのはいったい誰?

視線を感じ、窓の方を見ると
黒いドレスを着たもう一人の自分が涙を流しながらこちらを見ていた。

「やめて!!!もう出てこないで!!」
黒いドレスの女性のいる方に駆け寄り、窓ガラスを開ける。
そこに誰もいなかった・・・
バルコニーでは大きな桜の木が花びらを散らしていた。

「失礼します。もう間もなくです。」
スタッフが美紀に声をかけるが、美紀の姿がなかった。
部屋の大きな姿見は割られ、窓が開いてカーテンが揺れている。
血の付いた鏡を見たスタッフは、慌てて警察を呼んだ。


音無月子(長澤まさみ)はデスクで鏡をじっとのぞいていた。
「あっ!!」
抜けた右目のまつ毛を取り、人差し指の上に乗せて願いをかけ、
そのまま吹き飛ばした。

「何それ?何の儀式??」
同僚の岩田洋子(安藤玉恵)が尋ねた。
「まつ毛が抜けたら、
右手の人差し指に乗せて一息に飛ばすと両想いになれるらしい。」
というおまじない。

月子は洋子に向かって話しているが、
オカルト嫌いの上司:丹内市生(竹中直人)は激怒する。
同僚の安藤満(良知真次)はメガネを外し、まつ毛を抜き出した。
その安藤の様子を見て、柴山俊也(平山浩行)はおまじないを実行するのかを聞いている。
事件が起きていないときは和やかな雰囲気。

「月子さん!この店どうでしょう。3時間飲み放題で2500円ぽっきり。」
鑑識課の勝浦洋人(溝端淳平)は月子にチラシを見せに来た。
月子は時間制限ありのお店よりも、家で集まることを提案した。
集まりは月子の家ですることに決まり、洋人にリストを渡す。
月子は元彼の春樹くんにも連絡を入れるためにケータイ片手に部屋を出た。

洋人は月子の元彼:春樹くんの存在が、気になって気に入らない。
月子の家での集まりは、都市伝説仲間のオフ会。
洋人は参加を許されたので幹事を引き受けていた。

「勝浦くん。ちょっといいか?」丹内が洋人に声をかける。
「君は音無のことを相当気に入っているみたいだけど、一体どこがいいん・・」
「見た目です。」丹内が話し終えるやいなや即答した。
「見た目以外には?」
「顔?足・・・まあ要するに見た目全てですね。」
「じゃあもし同じ見た目でも、性格がもっとまともな女性がいたら、そっちがいいかな?」
「あの完璧なルックスが、この世にもう一人いるわけないじゃないですか。
性格込みであの顔が出来上がっているわけですし・・・」


郷原祐一(宅間孝行)が部屋に入ってきた。
丹内に面倒くさい仕事を押し付けるのが常だ。
今日も例のごとく仕事を押し付けに来ていた。

「現場は奥多摩の結婚式会場です。花嫁が消えたらしい。
現場にはわずかな血痕を残し、忽然と消えた・・・・・」

春樹への連絡を終えた月子は、郷原に事件の詳しい話を聞いた。


奥多摩の結婚式会場、花嫁控室では鑑識官が忙しく仕事をし、
丹内と柴山は、花婿の圭介と友人の幸恵から詳しい状況を聞いている。
月子はバルコニーに出て、桜の木を見ていた。

「花嫁は鮫島美紀さん。職業・美容師。死亡直前までこの部屋にいた。」
柴山は声に出しながらメモを取った。

「同じ美容室の西浦幸恵です。今日は美紀のヘアメイクを担当していて・・
美紀、今日はずっと幸せそうに笑ってました。」
幸恵は聞かれる前に自分から話しを始めた。


「新郎の丸山圭介さん。職業・公務員。最後に新婦と会ったのはいつですか?」
丹内の問いかけに
「昨夜です。彼女泣いていました。変なメールが来たりして、神経質になっていて・・」

圭介がメールの話をしたので美紀のケータイを探すが、見つからなかった。
幸恵は、美紀が今日持ってきていた白のキャリーバッグが無いことに気づいた。


丹内と柴山が関係者に話を聞いているのを、キョロキョロしながら月子も聞いていた。
月子は辺りをうかがう洋人の姿を見つけ、慌てて止めに行く。
動かそうとしていたのは、電気スタンドの前に置かれた天使の置物だった。


「見つかった血痕は花嫁のものと思われます。ただ、微量で・・
他に血を拭きとった跡は確認できません。」
鑑識官の秋山信二(辻修)が、現時点で分かった情報を報告した。
これだけでは、失踪したか、殺害されたか、誘拐されたかが確定できない。

「もしかして、あのせい?」幸恵は圭介に話しかける。
「ばかばかしい。迷信でしょ?」圭介は幸江の言葉を本気にとっていなかった。
圭介が言った“迷信”の言葉に、月子が反応する。

幸恵はお正月に店の子たちと遊園地に遊びに行ったときの記念写真を見せた。
集合写真の右端で笑っている美紀の肩元に、美紀そっくりの女性が写っていた。

全く同じ顔の人物で、美紀には姉妹はいない。だからひどく怯えていた。

「美紀はオカルトっぽいものを信じやすくて・・・
自分と同じ顔の人に会ってしまうと“死ぬ”と信じていました。」

月子は幸恵の話を聞き、写真を見せてもらった。
「キタ!コレ!!」

「大変です。今すぐ美紀さんを探さないと。ただの失踪じゃありません。
恐ろしい事件に巻きこまれている可能性が・・・」
この言葉に圭介が驚く。

「これは、都市伝説が絡んだ事件です。」


丹内は、柴山に花嫁の足取りを追うように指示を出した。

月子は・・・?
林を抜けてチャペルに向かっていた。中では圭介が祈りをささげていた。
「何を祈ってるんです?
聞かせてください。昨夜の美紀さんの様子について。」

こんなところにまで誰かが来ると思っていなかった圭介は、
声をかけられてギクリとした。

「式当日に花嫁に逃げられたんですよ。少しは放っておいてください。」
圭介は美紀が逃げ出したと思っているようだ。
「逃げたくて逃げたとは限りませんよね?」
圭介は月子の言葉にハッとした。


「美容室の窓越しに美紀を見て一目ぼれでした。
それまでは床屋にしか行ったことがなかったのに、つい美容室に入ってしまった。
美紀は笑顔で出迎えてくれた。
出会ったころの美紀は、いつも楽しそうに笑っていました。

最近の美紀は情緒不安定になっていて、
美紀に送られてくる変なメールは知らないアドレスから・・・」


「もう一人の美紀さんからかもしれませんね。」
「僕は美紀を追いつめたのは幸恵さんだと思ってるんです。」


美紀と幸恵は同じ美容室の同期で友達。
だが、同期だけに二人のライバル意識は強かった。
圭介は美紀と一緒にウエディングドレスを見に行った日、
美紀は試着をして圭介に見せながら
「幸恵のときの方がもっと素敵だった・・・」とつぶやいた。

そのときに美紀が電話に出ると、幸恵からで、
幸恵はスタイリングコンテストの出場者に選ばれたことを報告してきた。

全国大会まである美容師のコンテストで、出場は店から1人だけしか枠がなかった。
美紀はずっと出たかったし、今回の出場は自分だと店長から聞いていた。
なのに幸恵が選ばれた・・・


「その頃から、美紀はもう一人の自分が見えると言い出したんです。」

何をしても幸恵の方が前にいて、美紀はいつも劣等意識を持っていたことと、
遊園地の写真は、幸恵が騒ぎ出したので美紀が事実を知ったこと・・・
なので、ライバルを蹴落とそうと仕組んだのではないか思っていた。

「幸恵さんが美紀さんを驚かすために、写真に加工を?」
「だっているわけないじゃないですか。もう一人の自分なんて。」



署に月子は戻ってなかった。柴山が何度電話をしても留守電・・
失踪したのかと洋人は心配をし、ケータイに連絡をすると、
「何?もう一人の美紀さんが居るかどうかを突き止めようとしてるの。」


月子は美容室に来ていた。幸恵に写真の真意を聞くためだった。
「ニセ写真だなんて、わざわざそんなことするわけないじゃないですか。」
幸恵は否定する。

月子は自分のケータイに問題の写真を転送してもらった。
鑑識で調べたらすぐに加工かどうかがわかるので幸恵の疑いも晴れる。

「確かに私たちはライバル関係だったけど、一緒に頑張ってきた友達。
幸せになってほしいと思っていた。」


幸恵は、同じ顔をしたもう一人の美紀の話を始める。
夜二人で残ってカットの練習をしていた日
話しをしながらカットをしていて、たまたま幸恵が見かけた美紀のデート話になった。

西新宿のLOVEのオブジェの前。恋が叶うという噂がある場所。
ここで美紀と圭介を幸恵は見かけた。あまりにラブラブ過ぎて声をかけるのを止めた。
冷やかし半分で幸江は美紀に話をしたが、美紀には覚えのない事だった。
“その場所には二人で行ってない”

こんな狐につままれたような話をしていた時に美紀のケータイにメールが入った。
「もう一人のあなたより」と書かれた圭介と美紀がほほ笑む写真。
その少し奥に、もう一人の美紀が写っていた。

美紀は画面から目をそらし、顔を上げた。
美容室のガラスの向こうにもう一人の自分が立っていてパニック!


もう一人の自分=ドッペルゲンガ―
生きている人間の霊的な生き写しと言われ、
単なるそっくりさんではなく、霊的な存在だと考える人もいた。
脳に疾患がある人が見えるという報告もあったので、
もう一人の自分を見ると死期が近いという噂が生まれた。
有名なところでは「芥川龍之介」が晩年もう一人の自分を見たと言われている。
(最終的に自殺を図った)


月子は美容室を出た後すぐに圭介に連絡をとった。
「西新宿のアイランドタワー前で、美紀さんと写真撮りました?」
「それ、幸恵さんが言っているんですよね。
嘘をついているんですよ。美紀を怖がらせるために。
彼女も美紀には負けたくないと思ってるんですよ。仕事でも結婚でも・・」



次の日、音無都子(秋月成美)が単身警察署にやってきた。
「大変申し訳ありません。姉はインフルエンザでお休みを・・・」
丹内は都子が嘘をついていると思ったが、病欠を受理した。


「花嫁の目撃情報が出ました。
結婚式の当日、夕方ごろに電車を待っている姿を駅員が目撃しました。」
駅員はあまりにも思いつめた人がホームで立っていたのが印象深かったので覚えていた。
服装とカバンの特徴が、美紀と一致。

花嫁が自分から逃げた!?



月子と洋人はLOVEのオブジェの前で写真を撮っていた。
「このVとEの間を、体を触れずに通り抜けることができたら
恋が実るという都市伝説は知ってる?」
月子にこう言われ、洋人はさっそく通り抜けようとするが、月子に拒否られた。

幸恵はここで二人を見かけた。圭介は来ていないと言う。
周りも見回しながら月子は考えていた。誰が嘘をついたのか・・

「美紀さん!」

信号待ちをする美紀の姿を見つけた。月子は声をかけたが美紀は逃げ出した。
濃いグレーのスーツを着て、手には書類。
呼び止めたこの人は、本当の美紀なのだろうか・・・
追いかけようとしたときに、ミニパトにとめられた。

「勝浦くん。鑑識の秋山さんが怒っていたよ。」
上司が自分を探して怒っている。
そう聞かされた洋人はミニパトに乗せてもらい署に戻ることにした。


「勝浦くん。あんな女のどこがいいの?」
「そりゃあ。完璧な・・・」
婦警の話でさっき逃げだした美紀の顔を思い出した。
「さっきの美紀さん。ちょっと変だったな・・」
洋人はよくわからない違和感を、さっきの美紀に感じていた。


洋人と別れた月子。お昼休み中の圭介を呼び出した。
「本日は改めて伺いたいことがありまして。
絶対にウソをつかないと約束してくれますか?」

「東京に何かあったときに、“都庁は全長243メートルのロボットになって戦う”
このウワサは本当ですか?公務員の方ならご存知だと思いまして・・」

出し抜けに美紀と関係のない質問をされた圭介は帰ろうとする。
その後ろ姿に向かって

「さっき、美紀さんに会いました。」
「やっぱり、自分の意思で逃げているんですね。
美紀からメールが来たんです。“探さないでください”と。
このメールは親代わりのおばさんのところにも届いていたんです。」

「捜査は、打ち切っていただいて結構です。」



702号室 音無 部屋に入ると一番に出迎えてくれるのはオウムの“おてもやん”

「都庁がロボットに変身するという噂は、デマのようですね。」
月子は集まった都市伝説仲間に今日圭介に聞いた答えを披露する。

「その公務員がウソをついているという可能性は否定できないですね。」
都庁内で働く人、一人だけに聞いてもデマだと立証できなかった。

「地下鉄に、政治家の非難を目的とした脇線が
蜘蛛の巣のように配置されていると言うウワサ、あれ真実ですかね?」
別の人が話しを振ってきた。

「あの、脇線ってなんですか?」
話しの中に入りたい洋人は、質問をしてみる。
これは伝説以前のことで、普通知っているであろうことだった。
みんなからは白い眼で見られ、立場がなかった。

飲み物を取りに、みんなの輪から外れた月子。
「来ないかぁ・・春樹くん。」ついつぶやいてしまった。
「本当に誘ったんですか?」洋人が問う。
「ルス電に入れた。返事はなし。」
「春樹、むかつきますね。」「呼び捨て禁止!」
「美紀さんもただの失踪みたいだし・・もう一人の存在もまぼろし?」
「その件ですが、この写真は本物でした。」

幸恵が撮った遊園地での集合写真は本物だと鑑識で判断された。
手を加えた形跡は一切なかった。

「まだ可能性はありますよ。」


みんなを玄関まで送り、部屋に戻ると月子がソファで眠ってしまっていた。
小さくチャンス!!洋人は誰もいないことを左右見回して確認。OK!
月子にキスしようと顔を近づける。
もう少し・・・の所で月子は目を覚ました。

「どうやって同じ顔をしたもう一人って証明できるの?」
「また実験してみてはどうですか?
前みたいに同じ場所で、同じ時間に、同じ格好で・・・」
洋人の提案に従ってみると決めた。




改めて、釈由美子の演技力の怖さを感じました。
白のドレスと黒のドレス。
同じ人なのに、こんなに印象が違うとびっくりします。

着てみる?


子供用の方がかわいいなぁ・・



都市伝説の女 第2話 後編 女資産家殺人! 400年呪われたダイヤ あらすじ ネタバレ [都市伝説の女]

都市伝説の女 第2話 後編 女資産家殺人! 400年呪われたダイヤ

後編です。

女資産家殺人! 400年呪われたダイヤ

成は食後膳を下げに来た使用人の呼びかけに、部屋の扉を開けた
と同時に月子が成の腕をつかみ、部屋の中に入れてもらった。


事件記者コルチャック(特撮ホラー作品)やムー
最強の都市伝説、小松左京全集完全版、オカルトハンター・・・・
こういうたぐいは大好物!月子の目は輝き、あちこち見まわしていた。

「特別なのがあるから見せてあげるよ!」
奥の方に大事に保管されていた“世界のパワースポットの石”

「わあ!凄い!!でも、肝心な物がない・・・・
人形、ここじゃなかったんですね。」


浮かれたようで、本当のところは調べていたのだった。
何も収穫がなく、成の部屋を出る。
お土産にもらった“マグロの目玉の瓶詰”


出てきた所に功がいた。
「兄が他人を部屋に入れるなんて、初めてです。」
かなり驚いていた。それもお土産まで持っている。
月子は“マグロの目玉の瓶詰”の効能について話し始めたが、
「何を探しているのですか?ここで。」

そんなことが気になるのは功ぐらい。
犯人が早く見つかってほしいと思っているが、家族が疑われるのは耐えられない。
功は外部の人間の犯行だと信じていた。



里美は台所で休憩をしていた。松江は里美のタバコをとがめる。
だが、何度言ってもタバコを止めない里美に

「ここはね、あんたが育った貧乏アパートとは違うのよ。この、ドブネズミ!」
「松江さんだって、奥様のこと嫌っていたくせに!」

育ちのことを否定された里美は松江に盾ついた。
松江の怒りは里美への平手打ちに変わる瞬間に、月子が入ってきた。


「またそんな、チャラチャラした格好をして。あなた、それでも刑事ですか?」

「男子と同じことをしても、通用しないんで。
刑事は男の仕事。女に捜査は無理と思う人、多いんですよ。
でも、男にミニスカートは履けないじゃないですか。
たまに捜査に役立つこともあるし・・・
正直、古臭いスーツ姿が嫌いってのもあるんですけどね。」

女子トークをして、2人を自分の味方に引き込んだ。

「変な娘ね。」松江はポロリと漏らした。
「あ、変ぐらいがいいんです。殺人自体まともじゃないことですし。」

ここはまくし立てるように話した月子の勝ち。
松江は早々に立ち去った。


「ありがとう・・・ケンカを仲裁してくれたんでしょ?」
女同士、ウマが合わないと難しい事が多いのは仕方がないこと・・・

里美は生まれも育ちも貧乏だったので、お屋敷には馴染めていなかった。
「うらやましい。あんたみたいに自分に自信のある人。」
「ないですよ、自信なんて。ある振りしているだけ。」

そう、女性はみんなそうやって頑張っている。


月子は帰りに庭の桜を眺めていた。
「あの、話したいことがあるんだけど・・・」
松江はさっきの月子の話で、心を開いてくれるようになってくれた。

「奥様を殺したのは・・・・・私かも・・・・」


遺体が見つかった人形だらけの部屋で、
松江はさっき話した根拠を説明する。

「憎らしかったんです。奥様、最近里美ちゃんのことばっかり目にかけていて・・
それでつい、教えてしまったの・・・」

合わせ鏡の伝説を教えてしまった。まさか翌日、亡くなるなんて・・・

「いよいよ来ましたか。都市伝説が立証される日が・・」
待ち望んでいたことだったので、つい顔がほころんでしまう。


婦警たちに合コンに誘われていた洋人。まんざらでもない。
「勝浦くん!!今夜また実験するから付き合って!」
月子がOKの返事をしかけた洋人を強引に連れて行く。


安藤は成のネット上の書き込みを見つけた。
削除されていた物を復元させて、内容を確認する。

“目玉大好き将軍”のハンドルネームで母親の悪口を書き連ねていた。
この書き込みで、丹内は成を引っ張ってくることに決めた。


月子は洋人を連れて黒岩家に戻ってきた。
福子が亡くなる前と、全て同じように部屋を元通りにし、
着ていた着物を借りて、何もかも同じ条件にする。
月子は着物に着替え、洋人は部屋にカメラを仕掛ける。
準備は万端。あとは同じ時刻がくるのを待つだけ・・・


真夜中12時ぴったりに合わせ鏡を覗いてしまうと、自分の死に顔が見える。
悪魔が見えるという説もある。

事件当日、福子は松江からこの伝説を聞いて、

さっそく合わせ鏡をして12時を待った。

翌日の朝、
「お前のおかげで、とんでもないものを見てしまったよ。」
鬼の形相で松江につぶやくように言った。
そして、その日の夜に福子は殺された。

ダイヤの呪いに、真夜中の合わせ鏡。
この二つの伝説が事件を引き起こしたのか、を確かめるために同じ条件にした。

真夜中に何が見えるのかを想像して、鏡を覗き込む月子。
どんな変化も見落とさないように、
固定カメラとハンディカメラを準備していた洋人は
ハンディカメラを持ったまま鏡の後ろ側に回り込んだ。

鏡がまた毛せんからずれて斜めに置かれていた。
この歪みはとても気になる。
洋人は真っ直ぐに直そうとしたが、月子にとがめられた。


明かりをけし、ロウソクの明かりだけで12時が来るのを待つ。
合わせた鏡と鏡の間に座る。
部屋に風が吹き込み、ロウソクの明かりが揺れる。
なおも吹き込む風に掛け軸は揺れ、人形の髪の毛がはためいた。
突風にろうそくの炎が消えた。

合わせ鏡の奥をじっと見つめる。
12時まで、あと5秒、4秒・・・
柱時計が12時の時を告げる。
突然の大きな音にびっくりして腰を抜かしてしまった。

月子は懸命に鏡の中を覗きこむ。と、何かが見えた。
「都市伝説キタ!!」
と思ったが、条件を同じにするために所定の場所に座り直した。

「あ!!!!」月子は見てしまった・・・



朝、朝食を食べている大、成、功。松江が給仕をしていた。
里美が食事中の3人のところに丹内たちを通す。
丹内は成を同行させるために来たのだった。

「おはようございます!!」ひょっこりと顔を出した月子。

「呪いのダイヤと、真夜中の合わせ鏡。
二つの神秘が引き起こした事件の謎が解けました。ので、ご報告に。」


「殺された12時ピッタリに鏡に、あるものが見えました。」

ずれていた鏡は、誰かが見せたいものを見せるために故意に動かしたもの。
でないと、ズレを直したのに、またズレているはずがない。

「松江さん。あれを奥様に伝えるために、合わせ鏡の伝説を教えたんですね。
そのせいで福子さんは亡くなった。
だから今度は同じ合わせ鏡で、同じものを見せた。」

「すみません。申し訳ありません・・・功さん・・・」


合わせ鏡に写ったのは、死に顔でも悪魔の姿でもなく
”裏庭で人目を忍んで会う、恋人たちの姿“
それは、抱き合う二人。功に寄り添う里美の姿・・

里美が15歳年上。反対されることは目に見えていた。
だから誰にも内緒で、功の勉強が終わるころこっそりと合っていた。
でも、松江は二人の関係に気づいてしまった。
里美のことをよく思っていない松江は、腹が立って仕方がない。


20年間ずっとこの屋敷で働いてきた松江は、
子育てをあまりしない福子に変わって功を、息子同前に愛情を注いできた。
こんな交際はどう考えてもいいわけがない。と考えて
合わせ鏡の話をしたのだった。

もしかしたら功が犯人かもしれないと思い、警察に話すつもりになれなかった。


「ようやく全部わかりました。」ブローチを手に、洋人が部屋に入ってきた。


なぜブローチを握りしめて亡くなっていたのか?
そこに事件のカギが隠されている。

「ですよね?里美さん。あれも・・あなたが?」

最初の日、割れた花瓶を片付けに来たときに、月子に謝った。
花瓶を落としたのは・・里美だった。
あの日の功と月子は、かなり親密な感じで盛り上がっていた。
嫉妬するのも仕方がない。

「それぐらい功が好きだった。なのに、2人の関係を知った福子は別れを迫った。」

このブローチのダイアは、最近つくられた人工ダイヤだとわかった。
最近では、本物と同じように見えるぐらいに精巧に出来ている。
ダイヤが青いのは“ホウ素”が原因で、赤く光ったのは不純物のせいだった。

普段使いには偽物を使用していたのだと推測された。
事件の後なくなっていた人形が里美の部屋から見つかった。

里美は事件当日のことを話し始めた・・・
あの夜、奥様に呼び出された。

「15も年下の功をだまして、そんなに金が欲しいのかい?
お前が前の亭主のせいで、とんでもない借金背負っていることはわかってるんだ!」

そう言って、手切れ金にとブローチを里美に差し出す。

「これは、奥様の幸運のダイヤモンド・・・」
「ニセモノよ。本物は別のところに隠してあるの。
お前みたいなのに盗まれたらかなわないからね。」

ニセモノでも、売ればそこそこの金にはなる。

「せっかく目をかけてやったのに、
お前は気持ちのひねくれた、性根の腐った最低の人間だ。
ニセのダイヤがお似合いだよ。
二度と功みたいないい子に近づかないでおくれ!」


言われ放題に言われた里美は、怒りを鎮めることができなかった。
側に置かれていた花瓶を手に取り、福子の後頭部目がけて振り下ろす。

強引に渡す途中のことだった・・・
だから、ブローチを握りしめて亡くなっていたのだった。

事件の翌日、里美は本当のダイヤのありかに気づいた。
黒い布で顔を覆われた人形。その眼の中にダイヤがはめ込んであった。

「なぜこれを売って、逃げなかったのですか?」
「なかなか買い手が見つからなくて・・・」

「だましたのか?俺を。おふくろまで殺して!!!」
愛する人が愛する母を殺した。怒りは里美にぶつけられようとした。
柴山がそれを止める。


「臼井里美さん。署までご同行願えますか?」
丹内の言葉にしたがって歩き出す。

「逃げようと思えば逃げられた。でも、出来なかった。
一日でも長く、功の側に居たかったから・・・
だってあなた、桜の下で花びらを空中でキャッチしていた。
あれは“桜の花びらが地面に落ちる前に3枚掴むと恋が叶う”というおまじない。
それで、必死につかもうとしたんでしょう?」

「でも、いつも・・・2枚までしかつかめなかったの・・・・」
さみしそうな顔をして、つぶやくように話した。



里美を同行して車で署に戻る途中。丹内に電話が入る。
「例のあのダイヤ、元は盗品らしい。」

増沢は盗品だと知ってダイヤを買った。
そのときに事故で片目を失って、ダイヤを手放した。
そのダイヤの元の持ち主は、全員一家心中している。

「まさか・・・本当にホープダイヤ!?」

調子に乗ってしまうから、月子にはこの話は内緒にする。

「それに、ダイヤの呪いに惑わされて殺人を犯したなんて、
裁判では通用しないからな。」


「これ持ってると、ゾクっとするんですよね~」
洋人は本物のダイヤが入った人形を気味悪がった。
「優しい人ほど惑わされちゃうからね。」


月子は桜の木の下で、花びらをキャッチ!手のひらに3枚!!!
その手を握りしめたまま、もう片方の手で花びらをつかもうとする。

「あの、拾いすぎじゃ・・・」
「人並みじゃ足りないの。」




オカルト好きの成の部屋にあったのは、全部本物のようです。
さすがに”世界のパワースポットの石”を通販で買うなんて・・
本物ではないはず。


事件記者コルチャック!



長澤まさみを見習って、ミニスカ履きますか!


今の季節なら、着ても違和感ないかも。


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都市伝説の女 第2話 前編 女資産家殺人! 400年呪われたダイヤ 良知真次 ネタバレ [都市伝説の女]

都市伝説の女 第2話 前編 女資産家殺人! 400年呪われたダイヤ

長くなりますので、前後にわけています。


第2話 女資産家殺人! 400年呪われたダイヤ

とある屋敷。近年あまり見かけなくなった日本建築で、広く大きな庭がある。
その家の、日本人形がたくさん飾られた部屋。
赤い毛せんが敷かれ、大きな鏡が合わせ鏡にしてあり、
その真ん中にいる60代ぐらいの女性が突然うめき声をあげ、
手にしたブローチを見つめながら絶命。

ちょうど大時計が11時を告げていた。
頭から多量に出血していて、傍らに凶器と思われる花瓶が転がっている。



音無月子(長澤まさみ)は出勤途中、深呼吸をしながら歩いていた。
「うわぁぁぁ・・・」
男性の声を聞き、その場に駆け寄る。
男性は岩陰にいた変なヘビを見て声をあげてしまったらしい。

月子は慌ててケータイを取出し、撮影を始めた。


月子は職場に到着し、上司の丹内市生(竹中直人)に遅刻の説明をする。
言葉で言っても信用がないと思い、撮影した画像を見せる。

「これが、貴重なツチノコの画像です。」
今朝撮影した画像。でも、そこにはしっぽしか写されていなかった。

「ヘビだろ?」見た瞬間につぶやくと
「ヘビです。」柴山俊也(平山浩行)が間髪入れず同意する。
「ヘビですね。」安藤満(良知真次)も丹内に同意した。
「どうかねぇ??」岩田洋子(安藤玉恵)は、どちらにも同意できなかった。

「信じる、信じないはご自由に。それが、都市伝説ですから。」
遅刻の原因としてこれは「あり」なのだろうか?

自分のデスクに戻ろうとした月子は、
丹内のデスクに置かれた固定電話をおもむろに見つめる。

「事件か?」

と同時に電話が鳴った。月子は急いで受話器を取り、話を聞く。
「世田谷のお屋敷で、女性の遺体が発見されました。」


黒岩家。この屋敷、元は大名屋敷だった。
大きな桜の木が数本植えられていて、花びらを散らしている。
月子は飛んできた桜の花びらを、空中で一生懸命にとろうと格闘していた。
遊んでいるように見えた丹内は、屋敷の中に入るようにうながす。


遺体は、黒岩福子(田根楽子)61歳。後頭部を強打されてほぼ即死。
死亡推定時刻は、昨夜の10時から12時の間とみられる。
起きてこないのを不審に思った家政婦が、様子を見に来て事件に気づいた。
第一発見者は家政婦の佐々木松江(山村紅葉)


鑑識課の勝浦洋人(溝端淳平)も現場に来ていた。
先輩の秋山信二(辻修)が作業をしているそばで、
几帳面な性格が災いして歪みが気になっていた。

毛せんの端っこと鏡が平衡になっていない。
うずうずしてたまらない洋人は、
みんなの目がこっちを見ていないことを確認すると、真っ直ぐの位置に戻した。


日本人形のコレクターだったようで、
たくさんの日本人形がただ何となく並べられていた。
「いるんですよね。集めるだけ集めて適当に置いておくコレクターって。
並べ方が・・・雑いんだよ!コレ!!!」

並べ方が気に入らなくて、つい声を荒げた。
また悪い癖を出し、人形をきちんと並べてしまう。


丹内は来るやいなや被害者のことを確認し始める。

被害者は、この辺りでも有数の資産家で、夫は既に他界している。
女主人として、この家と事業を仕切っていた。


丹内班が出動したことが気に入らない郷原祐一(宅間孝行)
家の周辺を調べるように指示する。


被害者が握っていたブローチを見ていた月子。
「この宝石、ダイアモンドですね。」
「そうなんだよ月子ちゃん。なぜ握っていたんだろうか?」
郷原の、月子に語る口調はとても優しい。

「奪われそうになったので掴んだんじゃないの?」
月子が話す代わりに丹内が返事をする。
だが、そうだとすると“殺した後に奪う”はず・・・

金目の物には一切手を付けられていないので、
物取りの犯行ではないと推測された。

ちょうど雲が晴れ、日差しが部屋に入り込む。
そのとき、被害者が握っていたブローチのダイヤモンドが青から赤に色を変えた。

「この赤い輝きは・・・・キタかも。
これ、ホープダイヤのカケラかもしれません。」

ホープダイヤモンドは、世界的に有名な呪いのダイヤ。

「この事件、都市伝説が絡んでいるかも・・・」
都市伝説の話を始めた月子を、丹内はいぶかしげに見ていた。

丹内は篠山を連れて周辺の捜査。
郷原は渡辺を連れて、家族や使用人から話を聞くことにした。


遺体の近くにいるのは月子と洋人だけになった。
月子が洋人にホープダイヤの話を始める。



郷原はこの家の全員を集めた。

住んでいるのは長男の大(池田鉄洋)、次男の成(裴ジョンミョン)
三男の功(市川知宏)

使用人の佐々木松江(山村紅葉)、臼井里美(MEGUMI)


昨日の全員の行動

大(ダイ)は六本木で飲んでいた。
酔っていたから、どの店で何時頃まで飲んでいたかはわからない。

成(セイ)はずっと家にいた。
使用人の松江が12時ごろに夜食を持っていったときには部屋にいた。
だが、その前の事まではわからない。

功(コウ)は部屋でずっと勉強をしていた。なので、誰にも会っていない。


外の捜査を言われたが、丹内たちは外から中の様子を見ていた。
丹内のメモに書かれているのは
黒岩家の子供たち
大(38)長男、黒岩地所取締役
成(28)次男、無職
功(20)三男、大学生

三人の名前を並べると「大成功」なんかちょっとふざけた名前。

話しのようすでは、全員にはっきりとしたアリバイがない。
使用人は住み込みで、犯行時に侵入者の形跡はない。
「犯人はあの5人の中にいるな。」
丹内は5人に狙いを定めた。


これと言って役に立つような話も出ずに沈黙の時間だけが過ぎていた。
大が職場に戻ると告げて席を立った。
外にミニスカートの女性(月子)を見つけて、つい立ち止まってしまう。

かわいい娘が刑事だと知ると、「何か、聞きたいことある??」
さっきまでと打って変わり、協力的になった。

「お母様が握っていたダイヤなんですが、呪いのダイヤの可能性が・・・」

この場にいた全員が驚いた。それもとりわけ成が食いついている。
「あれは、母が長年大事にしてきたものですよ。」

大はこの言葉がきっかけで、母とのことを思い出した。
母と二人膝を突き合わせて話をしていた。
そのときに母が飲んでいた湯呑を手に持ち、お茶を大の顔にぶちまけた。
「お前には、死んでも渡さないよ。このダイヤは。」


こんなことを言っていて、死の瞬間にダイヤを握っていた。
なんとも“らしい”死に方。


「そんな言い方ないだろ!兄さん!!」
功は母をバカにしたような言い方をする大に食って掛かる。

大は功のことを無視し、会社に行こうとしていた。
月子は大に握手を求める。差し出された手を両手で握りながら引き寄せ、
大の顔を自分の顔に近づけると

「何かありましたらご連絡を・・」

耳元でささやくように言うと、連絡先を書いたメモを握らせる。
メモの先には月子の足が見え、上に視線を移すと上目使いで笑顔を見せる。
まんざらでもない大は、小さくうなづいた。


一人抜けたことで散会はほぼ確定となった。
成も部屋に戻ることにする。
立ち上がったときに足の踏ん張りが利かず、きれいにコケてしまった。
部屋にこもりっきりの生活をして、体力は落ちていた。


郷原たちは署に戻ることにし、
ダイヤのブローチを月子に鑑定に回すようにと渡す。

気落ちしている功に月子は話しかける。
「あまりに突然で・・・何で母がこんなことに・・」
「ですから、このダイヤの呪いではないかと・・・」

郷原に渡されたダイヤのブローチを功に見せる。
世界的に有名な呪いの青いダイヤモンド・・

「まさか、ホープダイヤモンドのことを言ってます?」
功は大学で西洋史を専攻していたので、ダイヤのことを知っていた。
知っているとわかり、月子は饒舌に話し始めた。

都市伝説のたぐいの話を始めると、声が大きくなってしまう。
玄関先で鑑識の仕事をしていた洋人の所にも、声が響いてきた。
仕事の手を止めて、月子を見に来た。


ホープダイヤを手に入れたルイ15世は、天然痘で死に、
受け継いだルイ16世とマリーアントワネットは
フランス革命のときに処刑された。
呪いの青いダイヤモンドに殺された。と言われている。

「ルパンⅢ世の峰不二子も、このダイヤの呪いにかかったことが・・・」
「え?そうなの??」
迷信だとバカにしていた丹内も柴山も、不二子には食いついた。


フランス革命のとき、どさくさに紛れて盗み出され、
あとになって発見されたときには、当初の大きさから大分小さくなっていた。
現在アメリカのスミソニアン博物館に収蔵されているものは
約45カラットしかなく、カットされた残りは売り払われた可能性がある。

ホープダイヤは青い色をしているが、
紫外線に当てると赤く光ると言われている。
このブローチに付いたダイヤを日光に当ててみた。

青いダイヤが赤く変化した。

「ホープダイヤの呪いの伝説は、宝石商のでっち上げの説もあります。」
功はここまで知っていた。
親近感がわいた月子は夢中で話し続ける。


“ヤバい!”と感じた洋人は、丹内に引き上げの話しをして
月子と功を引き離そうと試みた。これは完全な嫉妬。


何かが起こることは、少し前からキャッチできる月子は、
功と話している途中で、2階から花瓶が落ちてくるのを察知する。
月子は功を突き飛ばしたと同時に、本当に花瓶が落ちてきた。
丹内と柴山は2階の落下現場に急行。

「やっぱり、災いをもたらすダイヤ・・・
お母さまは、このダイヤの呪いでなくなったのかも・・・」
功は月子の肩に手を置いたまま固まったように動かなかった。
洋人は急いでその手を離させる。

音を聞いて来た松江は、月子と功を引き離し、
里美に割れた花瓶を片付けさせる。
「ごめんなさい。」
すれ違いざまに月子に詫びの言葉を言った。
月子の横でガードするように座る洋人。


「でも違いますよ。そのダイヤは。呪いのダイヤではなく、むしろ幸運のダイヤ。
“それを手にしたときから、財産がどんどん増えた”と話してました。」

功はそのときのことを思い出す。その日はパーティが開かれていた。
母の出した条件のままで、新しく契約がなされるという報告を受ける。
そのときに、帯留めに向かって儲かったことを話していた。
“一生モノの幸運のお守り”だと話してくれた。

「私が死んだら、あんたにあげる。」そうとまで話してくれたのだった。


大に向かっては「死んでも渡さない。」
なのに、功には「死んだらあげる。」
とても愛されている。年がいってからの子供なので、とりわけかわいがってくれた。


素早く行動に移せた松江。
それは、柱の影から二人の様子をのぞき見していた。



署に戻り待機をしていた。
鑑識からの連絡で、
凶器についていた指紋は本人と家族、使用人の物しか出なかったとわかる。

丹内は長年の刑事の勘で、長男の大がクサいと思う。
だがその勘も、最近ではハズレっぱなし・・・

先にホシを捕まえて、郷原の鼻を明かしてやりたいと思っていた。
とりあえず、当日の大の行動を全員であらうことにする。
月子は丹内の話しを聞いているかのように返事をするが、
PCでホープダイヤモンドのことを検索していた。
「呪いのダイヤの入手経路を調べないと・・・」

電話がかかってくることは、かかる前からわかる特技があった。
ケータイを取出し眺めていると着信があった。
発信者は大。さっきのメモがもう効いた。
洋人は退勤前に月子の様子を見に来ていた。
楽しそうに笑顔で話をする月子の顔を見て、少し嫉妬する。

「デートですか?もしかして、功さん??」
「どうだった?例のダイヤ?」
「顔は恰好良いし、話しも合うし、とっさに助けてくれる優しい人ですもんね。」
「早く呪いを証明して、ダイヤをあの家から遠ざけないと・・」
「どうせみんな、功さんみたいな人を疑わないんでしょう?」
「そんなことないよ。あれが呪いのダイヤで、人の心を惑わせて
事件を引き起こしたとしたら、優しい人ほど呪いの力に惑わされてしまうかも。」
「じゃあ、三男にも犯行の可能性アリですか?」
「5人全員に可能性がある。」

「でも本当の犯人は、被害者が握りしめていたダイヤなんだよね・・・」

「呪いを証明しましょう。ダイヤは今調べてますから、とりあえず飯行きましょう。」
「ごめん。先約が・・・」


高級レストランで食事をとる月子と大。
大は月子の気を引くために、話すことを引き換えにモーションをかけてくる。

「お母様は幸運のダイヤだと言っていたそうですが・・」
大の父親からプレゼントされた品だった。
そのあとすぐに父の仕事がうまく行きだして、大を身ごもった。
父は大が生まれる直前に、事故で亡くなった。

そのあと、母はもっと商売上手な男を見つけて結婚。成が生まれた。
やはり事故死した。

功は3番目の夫の子。3番目の夫も、やはり事故死。
財産は増えても、次々と夫が死亡。呪いかもしれない・・・

「黒岩大さん。ご同行願えますか。」郷原と岩田だ。


大は母親と事業のことでよく揉めていた。
事件当日も六本木のクラブで
「あんな母親は、ぶっ殺してやる。」と言いながら飲んでいた。と証言が出た。
店を出たのが9時過ぎ、犯行時刻には家に戻れる。
何軒かハシゴをしたが、酔っていたからどの店だか覚えていない。

岩田に引っ張られながら
「ダイヤの件、叔父の増沢重三(野添義弘)に聞けばわかるから。」
月子に教えてくれた。


次の朝、丹内は郷原が大をしょっ引いたのを聞かされた。
柴山が電話に出ると月子で、
「妹が彼氏に振られて家出をして、
連れ戻したがショックで何も食べられない状態で。」
と説明をして電話を切ってしまった。

洋人に運転してもらいダイヤの前の持ち主:増沢に会いに行く。
増沢は、イヌを抱いて散歩に出ていた。
ダイヤの元々の出所を調べていることを話すと、言葉を濁した。

福子はとりわけ大にはつらく当たり、
会議の途中で、社員が見ている前でも頬を叩いたりはしょっちゅうだった。
だが、大は殺していない。増沢は断言した。


取調室で息巻いている郷原のところに、丹内が入って来る。
「音無が、事件当時 銀座で大さんを見かけたという目撃者を見つけました。」

叔父の増沢が銀座で酔いつぶれている大を見かけていた。
酔うとからんでくることを知っていたので、そのまま声をかけなかった。
近くの店で、目撃情報も取れたので、大はシロと断定できた。



引きこもっている成は、バレたら面倒な書き込みを消除していた。
かなりのオカルト好きで、部屋にはそういうたぐいの品がちりばめられていた。

部屋に乗りこんだのは丹内と柴山。
だが、食事を運ぶ時以外はめったに扉をあけてくれなかった。

月子と洋人も黒岩家に到着した。
庭にある桜の木の下で、里美は花びらを空中キャッチしていた。
掴んだ手のひらには花びらが二枚・・
何度掴んでも思う枚数にならないのか、
手のひらの中の花びらを見つめてため息を漏らす。

「今のって・・・」
洋人に話しかけようとしたところで、丹内に呼ばれる。

朝遅れたことを詫びる月子。
だが、そこまでして目撃者を見つけてきたことを褒めた。
郷原の悔しそうな顔を見られたのは見ものだったと、柴山も褒める。
気をよくした丹内は月子の歓迎会を開くことにした。
洋人は班の一員ではないのでハブられる。

遺体が見つかった人形だらけの部屋に入る。
洋人は一番に人形の髪の毛が伸びていることに気づいた。
何とも気味が悪い。髪の左右が違っている。

最初にそこまで注目してみていなかった月子は、とりあえず洋人の言うことを信じた。
「あ!!!!人形が一つ足りません!!」

あったはずの場所に人形が一体なかった。月子は何かをひらめく!

「勝浦くんさあ、あたしん家でゆっくり話そっか。」
洋人の手を両手で握りしめながら、上目使いで誘う。


歓迎会のために集められたみんな、居酒屋で月子が来るのを待っていた。
洋子のケータイにメールが入る。
「本日は母の誕生日ですので、歓迎会を遠慮します。音無」

月子は歓迎会も不参加・・・
「すっごい偶然。私も今日誕生日。」洋子は自分の誕生日をアピールした。
「歓迎会をやめて、誕生会ってことで・・・」


月子の家で、月子が部屋着を着るのを掃除ながら待っていた。
部屋から出てくるやいなや
「で、部屋から人形が無くなったのは本当?」
「はい。人形の配置全部覚えてるんで。」

洋人の側に座り直し、
「無くなった人形はどんなのだった?」

その人形にだけ黒い布が顔にかぶせてあったので、顔は覚えていなかった。
顔が見えない人形・・・?


「月子さん。事件の話はこれぐらいにして・・・」
隣に座る月子の肩を抱こうと腕を伸ばす。が、
月子の妹:都子(秋月成美)が絶好のタイミングで部屋の扉を開ける。
ギクっとして思わず立ち上がってしまった。またしても失敗・・


消えた人形・・見えない顔・・・ブルーダイヤとどんな繋がりが・・?

「都市伝説には、単なるデマではない“表ざたに出来ない何か”を
訴えるために伝えられてきたものがあるんだよ。って春樹くんが言ってた。」
また元彼の話題を出す。洋人は見えない敵に負けているようで嫉妬する。
都子が知っている春樹は、世界中の都市伝説に詳しい元彼って噂だけで
会ったこともないし、写真も一枚もない。


顔のない人形は、どこに消えた??



後編に続きます。


今回はホープダイヤモンド。
それよりも黒岩家として使用されている屋敷の庭が見事です。
中に入ってみたいなぁ・・・


ダイヤモンド。ネットで買うにはびっくりの桁が並んでます。



小さくても、本物のダイヤがあれば十分エレガントに見えます。


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都市伝説の女 第1話 後編 転落死...将門首塚の祟り!? ネタバレ 溝端淳平  [都市伝説の女]

都市伝説の女 第1話 転落死…将門首塚の祟り!?

こちらは後編です。

第1話 後編 転落死…将門首塚の祟り!?

千穂は会議の資料を並べ、準備中。

「亡くなられた藤沢さん、もともと本社にいたんですね。
上司に逆らったせいで左遷されてたとか。
どうして屋上に何度も行ってたんでしょうね?」
月子は考えながら千穂に話した。

「どいて。あんたみたいなお気楽な若い子、嫌いなの。」
千穂は月子に敵意をむき出しにしている。


「刑事のくせに、そんな恰好をして。
女使って男にちやほやされるのは、若いうちだけよ!」

「ですよね。だから今のうちに、思いっきりちやほやされとこうと思って・・
足見せただけで、捜査に協力的になる人もいるし、
警察自体、めちゃくちゃ男社会なんでね。
利用できるものは、利用できるうちに使っとかないと♪」

月子の真意を知った千穂は、働く女性の1人として月子を認めた。
会社の外で話をしてくれることになった。



「婚約指輪ですか?」
月子は千穂の指に、大きくキラキラ輝くダイヤの指輪を見つけた。
婚約者は萩野亮一。会社の部長で、会長の孫。

「猫飼ってません?結婚式の朝、花嫁の近くで猫がくしゃみをすると
花嫁が幸せになるという言いつた・・えが・・・」

婚約をして幸せいっぱいのはずの千穂は物思いにふけって、話を聞いていなかった。
千穂のコートのポケットから、カエルのストラップが出ているのを見つける。

「誰の帰りを待っているんです?
藤沢さんが、本社に帰るのを祈ってたのかな?」

「どうして?」
誰にも話したことのない秘密を月子は言い当てた。

「わかっちゃうんです。わたし・・」

昨日、給湯室の前で千穂にビンタをされたときに言われたのは
「藤沢さんの死を面白がるな。」だった。
あれは、本当に藤沢の死を悲しんでいたから・・・


千穂と藤沢は、以前付き合っていたが、
藤沢が地方に飛ばされて、自然消滅をしてしまっていた。
その後に亮一と付き合った。
だから亮一の言っていたホームパーティは、婚約祝いのパーティだった。


前に愛した人が、自分の婚約祝いの日に死んだ・・・
自然消滅は自分たちでピリオドを打っていないので、
愛に終わりが来ていなかったからだろうか
再び会って、以前の気持ちに戻ってしまったからなのだろうか
職場に戻る千穂の後姿は、あまりにさみしそうだった。


月子は洋人に電話を入れる。
「もしかしたら、普通に自殺だったかも・・・」
「そうですか。じゃあ、もういいですかね?
コッチで分かったことがあったんですけど・・・」

遺体に付着していた泥の成分の結果が上がってきていた。

「勝浦くん。家に来ない?」


月子は成分が知りたかったので家に呼んだだけだったが、
洋人は、月子が部屋に招いてくれたことがびっくりで嬉しくて・・・
ワインや軽食を手に、月子のマンションのインターホンを鳴らす。


扉を開けた月子は、洗い髪をタオルで乾かしながら洋人を招き入れた。
ドギマギしながら部屋に上がる。
洗面所で、髪にドライヤーをかける月子の後姿!
すらりと伸びた足に見とれながら、リラックスした月子を見つめていた。
部屋のオウムが鳴き、その声で洋人は我に返った。

ソファに腰を下ろし、机に乱雑に置かれた本やPCを真っ直ぐに置き直す。
こういうのを放っておけない性格だった。
ポケットからリップを取出して塗り、上唇と下唇を合わせてなじませる。
口臭のチェックもばっちり!

「で、なんだっけ?」
月子はL字型に置かれた、一人掛けのソファに腰を掛ける。


「泥から花粉が見つかったんです。桔梗の。」

ハギノ電工周辺には花はないし、桔梗の開花時期は6月過ぎ。
今の時期に自然に咲いた場所なんてないはず・・

「おかしいよなぁ・・・飛び降りる前に植物園にでも寄ったのかなぁ・・・」
洋人の言葉でひらめいた。


「来たよ!!勝浦くん!!」
洋人の座っているソファに飛び移り、手を握りしめながら顔の近くで笑顔を振りまく。
一瞬キスできる!?なんて洋人が想像をしたとき、部屋の扉が開いた。
慌てて立ち上がる。

そこにいたのは音無都子(秋月成美)月子の妹。
独り暮らしだと洋人が勝手に思っただけで、本当は妹と二人暮らしをしていた。


「将門と桔梗といえば、切っても切れない関係が!
やっぱり将門がらみの事件だったんだ!!!
報告書、作んないと。」

洋人を放ったらかしにして部屋に入ってしまった。

「すみません。こうなると止まらないんで、待っていてもらっても無駄かも。」
洋人はもってきた品を渡しながら、一番気になることを妹さんに聞いてみる。

「春樹くんって方、ご存知ですか?」
「あぁ、元彼ですね。」

驚いてのけ反ってしまったが、過去形で話していたので気を落ち着けた。



「昨日は病欠、すみませんでした。」
丹内に頭を下げて報告書を提出する。

報告書には、将門のことが事細かく記されている。
「藤沢さんの遺体には、桔梗の花粉が付着していました。
これこそ、将門のたたりであるというなによりの証拠です。」

丹内は怒り、たたりだ何だと言う月子にクビを宣言する。
それだけでは気が収まらない。月子に当たり散らしていたとき、部屋の扉が開いた。


入ってきたのは武重治(伊武雅刀)警視庁副総監。
「やぁ、おはよう月子ちゃん。」
「おはようございます。たけちゃん♪いえ、副総監♪」

副総監は、月子の笑顔を見るためだけにここまで来ていた。


「音無とはどういう語関係で?」丹内は副総監に聞いてみたが、
「まあ、いろいろとね。きっちり指導してやってくれ。」とだけ言われた。

副総監と月子は内緒話をしに別の部屋に行った。
なんだか一気に体の力が抜けて、椅子に座り込んでしまった丹内。


「はいはい、おはよう!なんだ居ねぇのか。」
郷原が部下を引き連れてやってきた。お目当ては月子?

飛び降り事件のカタはついたよう。次は尾行。
24時間張りついて、全ての行動を記録する。



丹内・柴山と共に、尾行をするため現場で張り込みをする月子。
「尾行って、なんの容疑ですか?」
そこまでは教えてくれない。ていうか、丹内もきちんと知らされていない。

工事現場の周囲にぐるりと張られた鉄の板のそばで話をしていた。
月子は、“はっ”とひらめく。この鉄の板、もしや・・・

「あぶない・・・」

上の方を見ながらつぶやいたが、取り合ってもらえない。
「逃げてください!」
鉄の板を留めていたねじが緩み、丹内と柴山のほうに倒れてくる。
挟まるように地面に叩きつけられた。



とある倉庫で鑑識が証拠集めをしていた。
入口には野次馬が集まり、婦警が人の整理をしていた。
月子の格好は、ピンクのスキニーパンツ。警官には見えない服装。
中に入ることを止められるが、警察手帳を見せて強引に中に入る。


「勝浦くん!とうとうたたりがうちの上司にまで!!
これ以上被害が出る前に、私自らたたりを証明するしかないと思う。
藤沢さんが亡くなったのと同じ時間に、あの屋上に立って
首塚を見下ろすの。」

これは、自分に手伝えといっているのだろうか?
惚れた弱みで付き合うことにした。


丹内と柴山は、むちうちに打撲程度で済んだ。
岩田が治療を終えた二人に、将門が祀ってある神社“神田明神”のお守りを渡す。
将門のたたりではないとおもうけど、一応念のため。



10時35分。藤沢さんが亡くなった時間まで、あと10分。

「はい!勝浦くん。念のために命綱をして見下ろして。」
「無理無理、絶対に無理!!」

怖がって帰ろうとする洋人を強引にその場に残し、
月子が命綱をして下に降りることにした。


「私が飛び降りそうになったら、全力で止めてね。」
月子は手すりの向こうに進み、将門公を見下ろした。

「やっぱりやめませんか?たたりとかはあるわけ無いし。」
「あるよ。私も神隠しにあったことがあるし・・・」



3日間、町中の人が探しても見つからなかった。
あの空白の3日間の謎を知るために、都市伝説を調べ始めたのだった。
誘拐ではなく、神隠し。それは5歳のとき。
覚えているのは、大きな黒い影と翼だけ・・
さらったのは、人であって人ではない。鳥であって、鳥ではない。

“背中に羽生え、飛び歩く者”それは・・・天狗


不安定な場所で話をしていた月子が、将門の塚を見下ろしたとき、
突風にあおられて落下・・・洋人は慌てて命綱を引っ張る。
下まで落ちずに済んだ。

「わぁっはっはっは・・・」くぐもった笑い声が聞こえてきた。

「都市伝説、キタ!!!!!」
命綱にしがみつきながら、月子は確信する。



次の日月子は、千穂・亮一・専務(亮一の父)・吉田を神田明神に呼び出した。

「神田明神に来ていただいたのは、
ここにまつられた将門公の前で、真相をお伝えするためです。」

月子が説明を始めようとしたが、丹内と柴山が止めに入る。
でも、話は続いた・・

「私は藤沢さんの死がたたりであると証明すべく、調べてきました。
でもこれ、私的には残念な事件になっちゃいました。」


昨夜、月子はビルの上に立った。
そのときに聞こえたのは、世にも恐ろしい笑い声・・
聞こえたのは、女性をはべらせて高らかに笑う会長の笑い声だった。
声が漏れ聞こえてきたことで、屋上の下の階は、会長の部屋になっていると知った。

業績が落ちて、リストラが叫ばれているハギノ電工。
なのに、会長一族は好き勝手をしている。


社員がいくら頑張っても一族がそんな風だと、会社は良くはならない。
藤沢はそれを根本から変えようとしていたのだと思われる。
藤沢が屋上に通っていた理由は、会長室での会話を録音するためだった。
(声は上に向かって響くので、屋上からでも声を拾うことができた。)


藤沢の部屋で気になっていたのは、
海外ドラマのDVDだけがバラバラで揃ってなかったこと。
気になってケースを開けてみると、ICレコーダが出てきた。
バラバラで並べていたのは、ICレコーダを入れたDVDを隠すためだったとわかる。


録音されていた内容は、
「亮一、ずいぶん派手にカジノで負けてきたようだな。」
「穴埋め、お願いします。会社の金で。」
「まあいい。孫が困ってるんだ、なんとかしよう。」
亮一、専務、会長たちの話だった。


藤沢は、誰にもばれないように注意深く不正を暴こうとしていた。
あと少しでうまくいったかもしれない。
でも、藤沢の計画が萩野たちに漏れていた。


計画を知った会長と専務はパーティを抜け出し、マンション近くに藤沢を呼び出した。
萩野家が倉庫代わりに使っているビル。
その場所は、近くにだれも住んでいなくて、悲鳴や声も気づかれない。


屋上で亮一と萩野は語る。
「本気か?つぶす気か?ハギノ電工を。」
「私は会社を守るためにやっているんです。」
「考え直す気は?」
「会長一族が全員、辞職すれば話は別です。」
「そっか・・・・」


2人が話していた背後に人影。専務だ。萩野を亮一の方に突き飛ばした。
後ろから抱きとめるような形で、亮一は萩野の自由を奪った。
専務は足を持ち、投げ捨てるように萩野を放り投げた。
飛び降り自殺をしたかのようにビルから落下・・・・


「あいつは会社のビルから飛び降りたんだ!」
行為そのものを否定する亮一。

「違います。根拠は桔梗。」
将門には7人の影武者がいた。なのに将門本人が殺されてしまったのは、
将門の恋人が裏切って、本物の特徴を敵に教えたからだと言われている。

その裏切った恋人の名前は「桔梗姫」


洋人が合流する。

萩野家が所有するビルをすべて調べたところ、
植え込みに桔梗が植えられていたビルがあった。
その桔梗が今年は狂い咲きで、もう咲いていた。

なので、その周辺を徹底的に調べたところ、洗い流された血痕が見つかった。
鑑定に回すと、藤沢の血液と合致。
藤沢がこの場所で死んだことが証明された。

藤沢は殺されてから運び直された?

「違う!!いや、俺は犯人じゃない。」
亮一が慌てて否定をし、千穂に同意を求めた。


カエルのストラップがまだ付いているのを見た月子は、
千穂に本当のことを話すように促す。


「この人、ウソをついてます。殺したのね?あなたたちが・・
事件の夜、亮一さんと専務が10時過ぎにパーティを抜け出して
夜明けまで帰ってきませんでした。」


その間に遺体を移動させ、屋上に靴を並べて路地に遺体を放置した。
藤沢の自宅に忍び込み、遺書に見せかけた手紙を残す。


「藤沢のたくらみさえ知らなかったのに・・・」
事件を否定する専務。

「やめてください!そんなウソ。私が全部教えたじゃないですか!」

藤沢を裏切ったのは千穂だった・・・


「今でも、好きだったから・・藤沢さんを忘れられなかったから・・・
亮一のプロポーズを受けたのは、ただ さみしかったから・・・
それだけ。」


千穂は、藤沢が本社に戻ったときは嬉しくて、藤沢に会いに行った。
亮一とは別れてやり直したいと千穂は話すが、藤沢は拒絶。
“会社のためにやれることをやりたい。不正を暴く”と話していた。

再会した彼は、会社のことしか頭になかった。

「失敗したら、もう不正を暴くなんて言わないと思ったから・・・」

藤沢の計画がうまくいかなかったら、自分の方を向いてくれるかもしれない・・
軽い考えだった。それが殺人を引き起こした・・

「バカね、私・・・・」
「バカですね。でも、恋をしたら大抵みんなバカになる。」

千穂は月子にカエルのストラップを差し出した。


「いやぁ、素晴らしい。たった半日で全面自供をさせるとはねぇ。」
丹内は副総監からお褒めの言葉をもらった。
丹内は、たたりを否定していたが、そのおかげで逮捕につながった。
月子の粘り強い捜査のおかげなのを複雑な思いで感じていた。


月子と洋人は、将門塚に千穂からもらったカエルのストラップをお供えする。
「残念でしたね。将門と全然関係ない事件で。」
「関係?大有りでしょう。どなたが桔梗を咲かせたと思ってるの?
あの狂い咲きが無かったら、真相に辿り着けなかったのよ。」

「たたりだなんて、失礼しました。」
将門塚に頭を下げる。

「これは、将門公が真相を教えてくださった事件でした。」
この世は不可思議なことだらけ。みんなが気づいていないだけ・・・

「じゃあ、ご飯行きますか?ご飯!」
「ん??行ってらっしゃい♪」



長澤まさみのキュートな感じが全面に出ていていい感じの作品すね。
溝端くんの押しに動じていない?知っていてスルーしている感じ
なんだかツボです。


かわいい腕時計を着けてました。
画像が出ないので、押して本ページを確認してみてください。



男性でも似合う大きなバッグ!


格好よさ満点!!

都市伝説の女 第1話 前編 転落死…将門首塚の祟り!? ネタバレ リュック [都市伝説の女]

都市伝説の女 第1話 転落死…将門首塚の祟り!?

一時間番組は文字にすると長すぎるので、前編後編に分けます。
ご了承ください。

一話 転落死…将門首塚の祟り!? 前編

男性が、もがきながら落下していく。これは夢?現実??

「都旧跡 将門塚」奥には“首塚の碑”が祀られている。
その“首塚の碑”の前で、血を流して あおむけで、額から血を流している男性。
“首塚の碑”のほうを凝視している。
先ほど落下していた男性と顔が同じ。これはリアルな出来事なのだろうか・・・
男性の腕時計は午後10時45分を指したまま動かなくなっていた。



地下鉄のホームをニヤニヤしながら歩く音無月子(長澤まさみ)
改札で駅員に切符の持ち帰りを交渉。無効印を押してもらい切符をもらった。

二分丈ほどの超ショートパンツ。すらりと伸びた生足は、足の長さを強調している。
颯爽と歩く月子は、警視庁を正面入り口から当たり前のように中に入っていく。
すれ違う誰もが、足に見とれてしまうほど場違いな恰好だ。

郷原祐一(宅間孝行)が、エレベータホール前で
部下の渡辺正康(菅原卓磨)に檄を飛ばしていた。
そこを通りがかった月子。郷原は月子に思わずエレベータを譲った。


月子が向かっていたのは、警視庁刑事部捜査第一課 第七係 丹内班

丹内班には、主任の丹内市生係長(竹中直人)、柴山俊也(平山浩行)、
岩田洋子(安藤玉恵)、安藤満(良知真次)の4人がチームだった。

上着を脱いで腕にかけ、ピンクのセーターがやけに目立つ月子は
普通に扉を開けて入り込む。

「ども。音無月子です。本日着任しました。」
警察手帳を見せながら着任の挨拶をする。

「何かの間違いだろう。行った行った。」
丹内に出て行くようにうながされるが、空いているデスクを自分の場所に決める。

「なんだその恰好は?刑事の格好か?」
「地味・・ですかね?」

話しを理解しているのか?究極のボケ体質なのか?
気にすることなく椅子に腰を掛け、駅でもらった切符を眺めてニヤニヤしている。

「何その切符?」岩田は月子の行動が気になって声をかけた。

「ご存知でしょうか?切符には4ケタの数字があって、
両端の数字が同じなら“両想い”
真ん中の数字二つは恋の成功確率を表すと言われています。」

月子は1941の数字を岩田に見せながら、
恋の成功確率が94パーセントなことを喜んだ。

「運命的な相手に、間もなく出会う。というお告げなわけです。」

有名は切符に関する都市伝説の話。
丹内たちはこんなことで喜ぶ月子のことを、まだ疑っていた。
本当に刑事かどうか・・

月子は書類を柴山に手渡す。「辞令」警視庁巡査 音無月子
・・・・本物だ。


月子はケータイに充電をし、ふと目に入ったデスクの電話を直視した。
みんなは突然動きの止まった月子を不思議に思った。

月子が直視をしていた電話が鳴った。1ベルで受話器を取る。
「大手町で、男性の遺体が発見されました。」

月子、着任早々の事件だった。



大手町の現場に直行する。
仰向けで倒れている遺体は、「ハギノ電工」で働く、藤沢 昌史(斉藤陽一郎)
死亡推定時刻は、昨夜11時前後。
屋上にはそろえて置かれた靴があり、飛び降り自殺だと考えられた。

遺体の側で、鑑識作業をする上司の行動を見ている勝浦洋人(溝端淳平)
上司の片方の襟が曲がっていて、それが気になって仕方がない。
後ろからそーっと襟を直そうと手を伸ばしたとき、上司は不思議な物を見つけた。
ケースに入れ、振り向いて勝浦に渡す。
襟を直しそびれたので、肩を掴んで強引に襟を戻す。

「襟とかよりも、コッチを気にして。」

今は遺体の方が重要なことだった。

郷原は丹内に、この件の処理を任せる。
班の仕事のことは横に置いて、ストレッチ運動をしていた月子。

「この辺は昔からN城を中心として結界が作られた、
最強のパワースポットなんです。
ストレッチをすると、いつもより柔らかくなるという噂が・・・」

洋人はストレッチをする月子に一目ぼれで、目が離せないでいた。
郷原は丹内の部下だったことを初めて知った。

月子は洋人が首から下げていたカメラをのデータを確認する。
洋人は月子が自分に急接近してきたので、ドギマギした。

遺体の顔の向きを確認し、思い出したように現場の道向こうを確認する。
将門塚が目に入った。

「キター!丹内さん。都市伝説が絡んだ事件かも。
この事件、都市伝説が絡んでいるかもしれません。」


丹内と柴山と月子は、「ハギノ電工」に聞き込み。
事務室の窓はカーテンが引かれ、祀られていた。
対応に当たってくれたのは課長の吉田和義(大河内浩)

丹内と柴山はオフィスの異様な光景を気味悪がるが、
月子はためらうことなくカーテンから下を覗くと、
窓のちょうど真下に、平将門の首塚があることを知った。

むかし、この塚を壊して大蔵省が仮庁舎を建てたところ、大蔵大臣が急死。
その後も、大蔵省から死傷者が相次いだので塚が建て直された。
戦後、塚を撤去しようとしたブルドーザーが転倒。
そのときもけが人が出ている。

偶然にしては出来過ぎな事件が相次いだ。


「東京が江戸と呼ばれていた時から、人々に恐れられ続けた・・
これぞ、由緒ある都市伝説の場所なんです。」


ハギノ電工では、むかし 窓からゴミを投げ捨てた社員が大けがをした。とか、
窓からタバコのポイ捨てをした社員の家が火事になった。とか、
いろんなことが起こったので、会長が将門を恐れて
“将門を見下ろして失礼があってはいかん”と窓をふさぐのが慣例になっていた。


「そういえば、遺体も首塚の方を見ていましたよね?」
一緒に付いてきていた洋人が口をはさんだ。

そんなこともあり、藤沢の死も“将門のたたり”が関係していると月子は思っていた。

「そんなことはありません。屋上に靴が置いてありました。」
月子が持論を展開している間に割って入って、丹内が否定をする。

「自殺ですか?彼には本社勤務は荷が重かったかなぁ・・・」
萩野亮一(柏原収史)が入ってきた。
営業部長で、会長の孫。ハギノ電工は同族企業だった。

藤沢と吉田は折り合いが悪かった。
吉田は上司として、藤沢は融通の利かない人と評価をしていた。


この一連の話をデスクで聞きながら、
ケータイストラップのカエルを触りながら見つめている人を月子は見つけた。
関口千穂(内山理名)は、月子と目が合うと、この場から退席。
給湯室で思いにふけっていた。

「藤沢さんのこと聞きました?みんな言ってます。これ、たたりですよね?」
女子社員の間でも噂に登るたたりの話。お盆を下げに来た社員が千穂に声をかけた。

「やはり、みなさんもそう思われますか?」
話しの輪に入りに来た月子。

たたりだと思う理由・・・藤沢は、よく屋上に行っていた。
何日か前には、凄い怖い顔をして降りてきたときに会って、声をかけると
「なんか、声を聞いちゃってね。」と藤沢は話してくれた。
その声はたぶん、将門の声。何度も首塚を見下ろしたので将門に呼ばれた。と
興奮しながら話す女子社員。


月子は“来た!来た!”と興奮気味。
関口はそんな月子の姿を見て、月子の頬にビンタを食らわす。

「何なのあんた。藤沢さんの死を面白がってるの?そうとしか見えない。」



その足で藤沢のマンションに向かった。
洋人は部屋の状況を動画で撮影している。が、つい月子を撮影してしまう。
部屋は、びっくりするほどの綺麗好き。どこも綺麗に整頓されている。
洋人は部屋の小物や本棚などの撮影にかかっていた。
どこも綺麗に整えられているのに、
海外ドラマのDVDだけが乱雑に片づけられていた。

洋人は順番に並んでいない、
逆さまになって並んでいるのが気になって仕方がない。
だれも自分に注目していないことを確認すると、元に戻し始めた。
こういった不揃いが気になって仕方がない、几帳面な性格だった。

並べ直しているときに、月子にバレた。
「順番がバラバラとか、曲がった襟とか、許せなくて・・・」

現場保存が原則なのに荒らしてしまった。慌てて元の状態に戻す。
一瞬見ただけでも覚えていられるほどの記憶力のようだ。

机上に置かれた遺書らしきものを発見。
紙に“さようなら”とだけプリントされていた。


丹内は遺書が発見されたことで、自殺と断定する。
「これは、自殺でも他殺でもありません。たたりです。将門の怨念です。」
月子が反論する。

丹内は激高し、捜査の打ち切りを宣言。
月子に自殺の線で報告書の提出を求める。
もし明日の朝までに報告書がなければ、前にいた場所に差し戻し。

「二度と刑事ができないようにしてやるからな!」
丹内の怒りは本物だった。


洋人は、一人報告書を書いている月子を食事に誘った。
月子の報告書は、やはりたたりの線で進められている。
将門のことを絵に描いてわかりやすくしていた。

「たたりを証明するには、“自殺と他殺”の両面を否定しないと。
社内の女子の方が、よっぽど解っている。
藤沢さんは転勤してきたばかりで、将門公のたたりのことを知らなかった。
そして、首塚を見下ろして怒りを買ってしまった。」

都市伝説なんて、面白がって言われているものもたくさんある。
中には真実もある。それがいろんな事件に絡んでいる。
でなければ、捜査技術の発達した現代で起こる
未解決事件が相当数あるはずがない。

「だから私、刑事になったの。
表には出ていない、この世の不可思議を明らかにするために。」

「僕も好きですけどね。その辺の話・・・」
月子をご飯に誘いたいがために、話を合わせてみたがエセだとすぐばれる。
「今日の事件で気になることが。
上司が遺体から、わずかに付着した“泥”を見つけて・・・」

泥・・・?
月子は少し考えてから、洋人の手を握りしめた。
「何かわかったら、すぐに教えてくれる?誰よりも先に。」

両手を握りしめられて、見上げるような目つきでお願いをされると
断ることなどできない。二つ返事でOKを言う。

「じゃあ、行きますか?」


月子が一緒にご飯に行ってくれると思い喜んでついてきた洋人。
なぜ?なぜ?ハギノ電工の亮一のオフィス!?

月子は亮一にアリバイの確認をする。
その日は、営業部の全員に殺害時間のアリバイがあった。
亮一の家でホームパーティが行われていたからだ。
藤沢以外は全員出席していて、全員夜中過ぎまで家にいた。


「同僚以外に会社の屋上から突き落とす人はいないはず。
これで他殺の線は薄くなってきた。」
亮一に話を聞いたことで、将門公のたたりに一歩近づいた。

話しを聞き終わり、満足げな顔をする月子。
廊下を月子と洋人が歩いているところを、吉田は覗き見ていた。


「ご心配なく。課長も夜中まで一緒に居たと言っておきましたから。」
覗き見ていた吉田の背後から、亮一が声をかける。
吉田はホームパーティの途中で、一人先に帰っていた。
そんなことを言うと、警察に“犯人かもしれません”と言っているようなもの。
それだけは回避させたかったようだ。

丹内に報告書を出すには、まだ証拠固めしきれていない。
捜査が済むまで報告書を出したくない月子は、
腹痛を装って病欠することにした。

丹内にとっての腹痛は、病気の中にはいらない。
着任2日目の欠勤を怒るが、聞いていられない月子は
病院にいることにして適当に電話を切った。



将門公の首塚にお参りをする。作法どおり、2礼2拍手1礼。
熱心にお願いをする人に見えたのか、小栗龍太郎(宇津井健)が話しかけてきた。

「若いのに熱心だね。でも、見かけない顔だ。」
いつもお参りにきているようで、よく来る人の顔は覚えているよう。

「将門公は、我々のヒーローですから。
この辺りでは、ずっと前から庶民のヒーローだったんです。」
首塚に深々と頭を下げながら小栗が語ってくれる。

苦しんでいた関東の人々を解放するために、
将門公は横暴な朝廷の支配に立ち向かって、関東に新しい国を作ろうとした人。


「そこの社員の人は気の毒でしたね。自殺だなんて・・
せっかく、将門公に願いを叶えていただいたのに・・」

将門公が討たれたときに、その首は京の都に晒された。が、
自ら空を飛んで、この場所に帰ってこられたと言われている。
京都から東京まで首が飛んで戻るとは考えにくいが、
故郷に帰りたいという執念がそうさせたのかもしれない・・・


その逸話にちなんで、カエルの置物が置かれるようになり、
いつしか、左遷されたサラリーマンが本社に帰れるようにと願うようになった。
藤沢もそんな一人だった。

藤沢が上司に盾ついて左遷され、最近本社に戻ったことを知った。
ということは、知らずに塚を見下ろして、祟られた訳ではない。
なら、どうして何度も屋上に行っていたのか・・・?

歩きながら考えていた月子は、突然思い出したようにケータイをカバンから取り出した。
じーっと眺めると、メールの着信が入る。


送信者は春樹。
文面は、“北斗七星と鉄の結界に気を付けて”


春樹からのメールを笑顔で読む月子の顔は満面の笑顔。
だが文面が引っかかる。北斗七星と結界?

北斗七星とは、
鎧神社・水稲荷神社・築土神社・神田明神・将門塚・鳥越神社・兜神社
この神社の場所を線で結ぶと、北斗七星の形になる。


将門の怨念を恐れた明治政府は、
その結界を鉄で断ち切るために、山手線を作った。という都市伝説があった。

北斗七星はわかったが、気を付けるの意味がわからない。
山手線の結界が薄れている?
東京の結界が崩れたら恐ろしい事が起こるかもしれない・・

月子は文章のことが気になって仕方がないが、
洋人は、メールの送り主・春樹のことが気になるのと
メールが届く前にメールが来ることがわかっていた月子のことが気になった。

「わかるでしょ?メールとか、電話とか。普通は・・・」
洋人は、普通はわからないものだと思った。
反論しようと月子に話しかけようとしたが、スルーされてしまった。

月子は、春樹のメールを参考にして、将門のたたりを証明することにした。

駆け足でその場を離れる月子。その様子を小栗は物陰から見ていた。



ハギノ電工の吉田が業務中に胸を押さえて苦しみ始めた。
ふらつきながら机にあるファイルをなぎ倒し、机に突っ伏してそのまま動かなくなった。

月子は千穂に話を聞きたくて、ハギノ電工に来ていた。
吉田が倒れたことを聞き“これもたたりかも・・・”と、ふと思った。

席にいない千穂がどこに行ったのかを男性職員に聞くが、
“外部に情報を漏らさないよう”お達しが出ているので話さない。
月子はこの職員の腕を軽く触れ、胸の近くに引き寄せる。


教えてもらった会議室の扉を開けようとしたときに、
ガラスの扉の向こうでは、千穂と亮一がキスをしていた。
この場に入るのはマズイと感じた月子は物陰に隠れる。
キスで満足したのか、亮一が会議室から出て行った。


後編に続く・・・


溝端さんのスカされ方がなんだかいいですね。
都市伝説を知ると、その場所に行ってみたくなります。
都内に近い人がうらやましい・・・

かわいいリュックを背負ってました。



最近の作品でかわいさ爆発なのはこちら!



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