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パーティは終わった Episode5 小出恵介 鬼川 あらすじ ネタバレbeeTV 十朱 [パーティは終わった]

パーティは終わった。Episode5 後悔したい?小出恵介 鬼川

2am


建物の中に避難した十朱(仲里依紗)。
冷たい雨に当たったせいで、建物中に響き渡るほどの大きなくしゃみをしてしまう。


「朝倉先生、朝倉十朱先生ですよね?
あなたのことをずっと気になっていたんだ。
帰っちゃったのかと思った・・

もしこのままあなたに声をかけずにこのパーティが終わったら、
何か・・大事なものを失ったような気持ちになると・・・・」

「ふざけてます??」

このパーティの主役、鬼川としのり(小出恵介)が
立ち去ろうとする十朱の左手をつかんだ。

「ゴメン・・せっかく知り合いになれるチャンスを残して、
後悔したくなかったんだ。

帰らないで、僕と もう少し話しをしてくれませんか?」

フェロモンを発散させながら、鬼川が十朱に誘いをかけた。

「私・・・トイレに行ってきます。」

「うん、わかった。待ってる!」

このムードに飲まれそうなことを察した十朱は、トイレに逃げ込んだ。


とりあえず個室に逃げ込んみ、座って冷静に考えていた。




Episode5「後悔したい?」


考え込んで、時間が経ったことを忘れていた。
会場に慌てて戻ると、パーティは終わっていた。
誰もいない・・・・
辺りを見回していると、左手を掴まれた。

「もう、パーティは終わったよ。」
鬼川は、本当に待っていた。

「行こう!!」

鬼川は十朱の手を引いて、外に走り出した。
会場を出て、歩道を駆け足。
手を引いてくれる鬼川は足が速く、
靴ずれをした足でハイヒールを履いている十朱はついて行くのが精いっぱいだった。

「どこに行くの!!!」

あまりにも足が痛くなり、走ることを止めた。
足を見ると、靴擦れの所から血が出ている。
鬼川はこの傷口を見て、舌なめずりをした。

固まって動かない鬼川の顔をのぞき見る。
鬼川は我に返り、その場から離れた。

「どうしたの?」「いや・・・・」

鬼川は熱い視線で十朱を見つめてくる。
少しずつ十朱との距離を縮めて、両肩に手を置いた。

(やばい、キスされる!!)


十朱は覚悟を決めて目を閉じた。
鬼川は、唇を寸前の所まで近づけたが、その唇を十朱の首筋の方にスライドさせる。
大きく口を開けると、犬歯が伸びていった。
首筋に当たる寸前のところで、なんとか思いとどまった。

また よからぬことをしないように、
十朱を突き飛ばし、自分から遠ざけると
その場から走り去ろうとした。


キスする気持ちでいたのに、突き飛ばされて逃げられる・・?
状況が全く呑み込めない。
十朱は走り去る鬼川を追いかけた。

「ちょっと待って!ちょっと待って!!!」

自分を呼び止める十朱の声を聞くと、走り去ることができなかった・・・


路上で見つめ合う。2人の間には変な距離が開いていた。
車の近づく音が聞こえる。

「危ない!!!」

鬼川が十朱に声をかけ、近寄ろうとしたが、
猛スピードで走ってきたトラックは、十朱と接触。そのまま逃げて行った。
弾き飛ばされて、路上に打ちつけられた十朱。
真紅の鮮血が、すこしずつ十朱の体を覆っていく。
その様子を、観察するかのように鬼川は見ているだけだった。


まぶたがピクリと動き、十朱は目を覚ました。

「どうして、助けてくれなかったの・・・・」
「ごめん・・・
君を助けたら、きっと後悔すると思ったんだ・・」

「後悔・・?」
「そう、僕と君の世界は違うから・・」

「どういうこと?」
最後の力を振り絞って立ち上がろうとするが、息絶えてしまった。



鬼川は十朱の遺体の側でしゃがみ込み、
右手に念を込めてから、十朱の顔の辺りにかざした。
人形の目のようにパチリと目を開けた。
体が軽くなり、難なく起き上がる。

この世に縛り付けていた骸を残して・・・・


「キャー!!!」
自分が血を流して倒れている状況を、自分が見る。
ありえない状況に、十朱は驚いて声を上げ、
あとずさりをしながら その場から走り去る。

走り去る十朱の後すがたを見ながら、鬼川はニヤリと笑い

「僕の世界へ、ようこそ。」

このつぶやく鬼川は、さっきまでの紳士的な鬼川ではなく、
真っ白な肌にうつろな目をした鬼川に変貌していた。



十朱は夢中で走っていると、森の中にさまよいこんでいた。
霧が深く、夜の闇が より一層不気味さを誘った。
朽ち果てた墓地が並ぶ場所とは知らず、十朱は足を止めた。


怖いながらも冷静に、辺りを見回して確認をしていた。
土中から出てきた手が十朱の右足首をつかんできた。

この手から逃げようとするが、
十朱の足を足掛かりに、土中から人が出てきた。


悲鳴をあげながら逃げ出そうとする十朱。
足首を放さずに、驚かせ続ける人・・・ゾンビ?


「僕の大切な人を驚かすのはやめてくれ。」

鬼川は十朱の足首を握りしめるゾンビに命令をすると、
ゾンビはメガネをかけて、話しかける人を確認する。
自分の主だとわかり、慌てて手を放した。


あれ?この顔???
思い出した!パーティに居た気の利くウエイター!!

「集まりはどうだ?」
「やがて丑三つ時。集まりはそこそこでございますね。」


「え??? 私、死んだの?」
十朱は自分の置かれた状況をようやく把握した。

黒猫が十朱を迎えてくれている。(黒猫は死者の姿が見える。)
十朱は黒猫を呼ぶが、そっぽをむいた。
まだ人間が残っているのか?死にたてだからなのか?なつかない?


「ん?? この展開、なんか知ってる。」

思い出した!
「その夜のパーティと同じ!!!!」


鬼川のりひこ著 「その夜のパーティ」
漆黒の闇に浮かぶ麗しき君。その夜だけはどうか覚めないで・・
禁断の森に眠る 愛と悲しみの輪舞曲~ロンド~
鬼川のりひこが描く、究極のホラーロマンス



「やっぱり、君は僕の漫画を読んでくれてたんだね。」

このシチュエーションは、鬼川が書いた漫画と全く同じだった。
十朱が漫画を読んで、覚えていてくれたことをとても喜んだ。


「さあ、これからが本当のパーティだ。」

鬼川は十朱の肩に手を回し、少し歩みを進める。
枯れ枝に刺さった無数のロウソクは、
クリスマスツリーの電飾のように揺らめいた。
そこは朽ち果てた墓地の最終地点。ゾンビたちが続々と姿を現す。

ゾンビたちはよろよろと歩いているような、ステップを踏むような感じで
少しずつフォーメーションを整えだした。
全員地面にうつ伏せとなり、ショーが始まる。

全員が立ち上がった。鬼川がセンターポジションに立つ。
ゾンビたちの群舞。
センターにいた鬼川は十朱に近づき、右手を差し出した。

少し躊躇したものの、鬼川の手を拒めない十朱は
鬼川と一緒にデュエットダンスを踊り出した。

鬼川にリードしてもらい、おそるおそる踊り出したが
踊っているうちに良い気分になってきた。
鬼川から離れ、他のゾンビと組んだ。


腕を握り、クルクルと回っていたとき・・・
ゾンビの腕がもげた。
悲鳴をあげながら、別のゾンビと踊るが、
やっぱり腕がもげる・・・

気を取り直して鬼川と踊り、フィニッシュ。決まった。



「ん??心臓の音が聞こえる。」
1人のゾンビが耳をそばだてて、心臓の音を聞く。

「この中に、生きているやつがいるぞ!!!」



道端に放置されていた十朱は意識を取り戻していた。



「この女はまだ生きている!」
ゾンビたちが一斉に十朱に襲いかかる。
鬼川は十朱の手を引いて逃げようとするが、すぐに取り囲まれてしまった。
絶体絶命のピンチ!?


ヒュルルル  ドン!!

漆黒の闇夜に光る大輪の花火。
ゾンビたちは見上げたまま放心していた。

今がチャンス!ゾンビたちをかき分け逃げ出した。

逃げる後姿を鬼川の執事(ウエイター)が見送る。
2人のピンチを救うべく、花火を仕込んでくれていた。




道端に放置されている十朱の遺体を2人で見ていた。

「君は、まだ生きている。お別れだ・・・・」
「私・・・一緒に居たい・・」

「生きるんだ。」

鬼川は十朱のために苦渋の選択をした。
一緒に過ごすことも可能だった・・
だが、十朱の生きる喜びを奪えなかった。


「私・・・あなたと過ごせて楽しかった。」

十朱は鬼川の気持ちに気づき、お別れすることを選んだ。

十朱が楽しいと言い、ほほ笑んでくれた。
鬼川はそれだけで満足だった。


「さよなら・・・・・」

このままでは十朱と別れたくなくなる。
そう思った鬼川は心を鬼にして、十朱を 遺体の十朱の方に突き飛ばした。

魂と身体が融合する。

その様子を見届けた鬼川は、マントをひるがえし 闇夜に消えた。




トイレに座り、すっかり眠ってしまっていた十朱。
目を覚まして驚いた。
考え事をしていたはずなのに、どうして・・・

慌ててトイレから飛び出す。
パーティは完全に終わっていた。しらじらと夜が明けだしていた。

不意に左手を掴まれる。もしかして!!
そっと見てみると、手を握っていたのは竹男(渡部豪太)。

待っているはずはない・・パーティの会話はその場限り・・
気持ちを切り替えて、十朱は竹男と一緒に帰ろうと会場を出た。


たくさんの人に囲まれて鬼川が帰って行く姿をみつける。

「鬼川先生のお帰りですって。
なんかがっかり・・あんな嫌なやつだと知らなかった。
あれで、どうしてロマンティックな漫画が描けるのかしら?」

「そんな嫌なやつじゃ、なかったけど・・・」

竹男が鬼川のことをけなしていたが、
夢の中の鬼川のことを思いだし、十朱はつぶやくように言ってしまった。


「それって恋の種??」

竹男の言葉を全力で否定して、出口に向かって歩き出した。


「朝倉先生、どうぞ。」

すっかり馴染みになったボーイからメモを渡された。

「あの、おつかれさま。色々ありがとう。」

そのまま歩き去るボーイに十朱は声をかけた。
夢の中に出て来たボーイは、おにかわの執事だったはず・・
色んな意味でもお礼を言っておきたかった。

ボーイはニヤリと笑って一礼。
このニヤリには、どんな意味があったのか・・?
考え事をしながら、もらったメモを読んでみる。


あさくら先生
僕はあなたの大ファンでした。
もっと話しがしたかった
よかったら電話下さい。

鬼川のりひこ


十朱は少し考え・・・駆け出した。
鬼川は、全てを見越していたかのように、車に乗り込む直前で待っていた。

十朱と鬼川の目が合った。
あのときと同じぐらい、2人には距離があった。

鬼川は十朱を見つめ、視線をそらさずにサングラスをかける。

車に乗り込むと、そのまま行ってしまった。
十朱は、切なげな眼差しで去りゆく車を見ているしかなかった。


「何なの?教えなさいよ!
っていうかあんた、いつの間に??」

メモを見ながらニヤニヤする十朱を問い詰める。
竹男は、ふと視線を落とす。

「ちょっと十朱!何なのよ、このアザ!!」

アザなんて作った覚えがなかった。
右足首に、強く握り締められた手形がついていた。

「………え?!」


PARTY IS OVER




作品全体を通しての感想は、改めて書くことにします。

小出恵介さんが、群舞のセンター!
器用な方なのはとてもよくわかりました。
ダンスがとてもうまい!

でも、どこかぎこちなく感じたのは私だけではないはず。



もうすぐ映画公開の、この作品にも出演してました。



見ながら彼を思い出してしまいました。



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パーティーは終わった Episode4 抱きしめたい ネタバレ 仲里依紗 林遣都 トニー [パーティは終わった]

パーティーは終わった。Episode4 抱きしめたい。


1am
夜も深くなり、パーティーは少しまったりとした雰囲気。
脚がパンパンで、ハイヒールを履いていられなくなった朝倉十朱(仲里依紗)は
脚を引きずりながら、外のポーチに出た。

ミニ噴水を見つけた十朱は、
人が見ているのも構わず、ハイヒールを脱いで中に入った。
脚の熱気が引いていく感じが、とても気持ちよかった。

ポツポツと振り出した雨は、本降りへと変わっていく…

不意の雨に驚いた十朱は、慌ててハイヒールを履いて屋内に戻ろうとした。
ハイヒールを履くのに手間取っていると、
開かれていたテラスの扉を閉められてしまった。

むくんでサッと履けなかった自分の脚を呪いながら
テラスの扉を見ていると、ボーイ(津田寛治)が傘を差し出してくれた。

自分のために酎ハイを用意してくれたり、傘を差し出してくれたり、
とても気が利いていた。

「風邪などお召になりません様に…」

十朱に傘を渡すと、濡れながら屋内に戻って行った。


傘をさしたまま、ハイヒールと格闘する。
片足を上げて、よろよろとバランスを取った。
テラスの向こうに、人影!?
ハイヒールを履くのを諦めて、近づいてみる…

小刻みに震えている……人???




Episode4 抱きしめたい。


土砂降りの雨の中、コンビニ弁当を下げて家に帰る。
ガードレールの近くで倒れこんだ男の人を見つけた。
好奇心も手伝って近づいた。

「大丈夫ですか?」

十朱は声をかけて見た。動く様子が全くない。

「病院、連れて行きましょうか?」

“病院”という言葉に反応して、顔を上げて左右に振り、
そのまま気絶してしまった。


自分の部屋に連れ帰った十朱。
床に寝転がしていたが、ずぶ濡れで泥だらけ…
服を脱がせてお風呂場に連れて行った。
シャワーを頭からかけ、強引に洗った。


自分のベッドに寝かせ、
氷のうの代わりにナイロン袋に氷を入れたものを、顔や体に押し当てる。

不意に目を開けた。

「大丈夫?」十朱の呼びかけに
「ここはどこ?」反応が返って来た。
「ここは私の家。
あなた、すごくひどい怪我してた。何も覚えてないの?」

何があったのかを思い出そうとして、脳みそを懸命に動かしてみるが
何も覚えていなかった。


「あなた、誰??」
「分からないの?私は、あなたの恋人。
ずっと探していたの…やっと見つけた。
トニー…」

十朱は恋人だと、嘘をついた。
壁にポスターを貼っていた、トニー・レオンのトニーをとってそう呼んだ。



今までの記憶がないトニー(林遣都)。
いつもうつろな目をして、外を見ていた。

十朱は かいがいしく世話を焼いて、
今日はボサボサだったトニーの髪を切っていた。


ケータイが鳴る。
ディスプレイ画面を見て一瞬ちゅうちょしたが、電話に出た。

「もしもし、もう電話して来ないでって言ったでしょ。
あなたと私は終わりなの。
理由???そんなの わかり切ってるでしょ?

何の未来のない関係は、楽しくなかった・・
では。」

一つの恋が終わっていた。
抜け殻のような十朱に、トニーがちょうどよかった。
電話を切った後、何もなかったかのように散髪の続きを始めた。


並んで一緒にご飯を食べる。
手を繋いで一緒に散歩をする。


(記憶を失った彼を・・
この 何もあてのない、誰のものでもない彼を、
私は自分のものにすると決めた。)


トニーは十朱の服を着ていた。
ジーンズの裾が短いぐらいで、特に違和感のないほど華奢で着こなしていた。
一つだけ代用できないもの・・・“靴”
これだけは家に連れ帰ったときと同じものだった。
トニーが履いていたのはタップシューズ。かかとと足先にプレートが付いていた。

体が覚えているのだろうか?
歩きながら、たまに軽やかな音を立ててステップを踏む



街を散歩していて、一軒の服屋に入る。
いつまでも女性ものの服を着せられない。
十朱が見繕った服を着る。人目を引くほど恰好よさが増した。
店員さんの目の色が変わったのがわかるほどだ・・・
何にも頓着なしのトニーは、十朱が気に入る服をためらいもなく着る。

次は靴探し。
靴屋の店員が探してくれた靴は、服ともよく合っていた。
服同様に、そのまま履いて帰ることにした。
履いてきたタップシューズは、かなりくたびれてボロボロだったので、
店員に頼んで捨ててもらうことにする。

ゴミ箱まで運ぶ店員から、トニーは慌ててタップシューズを奪った。
自分のルーツに辿り着くための最後の品。捨てられない・・・

「捨てちゃ、だめだ!」

トニーの初めての自己主張・・・十朱は従うしかなかった。


川(荒川?)を見ながらベンチに並んで座る。
トニーは十朱の髪を編む。男の人なのに手先がとても器用だった。
恋人たちのグルーミング。
十朱は甘い気持ちで一杯になり、トニーに膝枕をしてもらい 甘えていた。


遠くの方で音がする・・・・・懐かしい音???
トニーは音の方に走り出した。
膝枕をしていた十朱のことを全く忘れて・・

「トニー!!トニー!!!!」
走って行ったトニーを追いかけながら十朱は叫ぶ。


カチャ シュッ カチャ カチャ・・・・


トニーが歩きながら鳴らしていた音と同じ音が聞こえる。
一抹の不安を感じながら音の鳴る方を見てみると、
橋の下で小さなテントを建てて暮らしている女性が、タップをしていた。
この女性は髪を三つ編みにしている・・・


覗きこんでいた十朱と女性の目が合った。
女性は十朱に微笑みかける。

はっとした。もしかして・・・・・・
十朱は慌ててトニーが編んでくれた三つ編みをほどく。


トニーは音の正体を見つけられなかった。
十朱はトニーを見つけると、この場から逃げるように立ち去った。



眠っていても脳裏から離れないほど強烈な記憶は、
タップの音と共に十朱を苦しめる。
音の切れ目と同時に目が覚めた。
幻聴?まぼろし??
隣に眠るトニーの顔を眺めながら、ぼんやりと考え事をする・・


玄関に置かれたタップシューズが目に留まった。
十朱は全ての元凶を、このシューズのせいだと思い
トニーの眠っている隙に、ゴミに出した。





仕事から帰宅。
「ただいま!!」「おかえり。」
トニーはテレビから視線をそらさず、言葉だけで「おかえり」を言う。
靴を脱ごうとした十朱。
そこには捨てたはずのタップシューズが置かれていた。


「トニー、買ってあげた靴は?」
「足に合わないから捨てた。」

いつの間に出かけて靴を拾ってきたのだろう?
タップシューズを捨てた腹いせは、買った靴を捨てることだったのか?
いろいろな思いが頭の中を巡った。


次の日、
「私のいない間、勝手に部屋を出ちゃだめだよ。」
出かける前にトニーに念を押した。

「うん、わかった。行ってらっしゃい。」
いつもと変わらぬトニーが見送ってくれる。
いつも通りに部屋を出た。扉の前でゴソゴソ・・
十朱は扉に大きい南京錠を取り付けた。
これでようやく安心して仕事に向かった。


「ねえ 今度の休み、お弁当持ってどこかに行かない?
やっと不倫から抜け出せたんだしさ。」

地味にデスクワークをしていた十朱に、同僚が声をかけてきた。
十朱が不倫の恋に身を焦がしていたことも知っているほど旧知の仲。
同僚はダブルデートに誘ってくる。
トニーが他の人と交わっても平気なのか?一抹の不安が十朱を襲う。



公園で同僚カップルを待つ2人。
十朱はトニーと並んで座る足元を、不意に見つめる。
自分のスニーカーと、トニーのタップシューズ・・・

同僚カップルと合流して、公園でフリスビーを始めた。
彼から受けた十朱は、トニーに向かって投げる。
受け取ったトニーは、彼に向かって投げる。
彼の手元には行かず、大きく外に外れて行った。

みんなは取りに行くために小走り。
トニーは遠くで聞こえる音に反応して、みんなと別の方に走り出した。


トニーがいなくなった・・・
十朱の耳にタップの音が聞こえる。空耳?
耳をそばだてて聞いていると、そう遠くない場所で鳴っているようだとわかる。

「トニー!トニー!!」

一生懸命にトニーを探す。どこにもいない・・・
十朱は音のする方を目指して走った。


人垣が出来ているところに近づくと、音はどんどん大きくなってきた。
隙間から覗くと、この間の女性がタップを踏んでいた。
女性の動きが止まり、正面を向いてほほ笑んだ。
その笑顔の先にトニーが立っていた。

トニーも女性に微笑みかける。
女性はステップを踏んで、トニーと会話を始めた。
トニーも女性の奏でる音に反応して、タップを踏んだ。
2人の音は重なり合い、新しいメロディが生まれた。


その様子をずっと見ていた十朱。
イキイキとした表情のトニーを見て嫉妬する。

「トニー!!!!帰ろう!トニー、早く!!」

十朱の声を聞いて、トニーの動きが止まった。
茫然とその場に立つトニーに、女性はタップで話しかける。
音を聞くと素直になれる。自分の居場所はココ・・


女性の音に重なり合うように、トニーもタップを踏んだ。



こうなることはわかっていた・・・
それが今だった。それだけ・・

十朱は何も言わずその場から立ち去る。




ずぶ濡れの男の人を見ながら、こんなストーリーが生まれた。
傘をさしかけることもなく、十朱はずっと見つめていた。
男は体勢を変えながら、ちらりとこちらを見てきた。

ストーリーのお礼に、うずくまる男にカサを差し出した。




うつろな顔をした林遣都は恰好よかったです。
タップのシーンは代役が立っていますが、本当にしていそうな雰囲気でした。

「きみはペット」もそうですが、
見知らぬ人を部屋に入れて暮す。こんなことは出来るかなぁ・・・
やっぱり守ってあげたいキャラの人でないとダメですよね。


この「抱きしめたい」で、
すでに荒川の住人になることを決めてた!?



素の林遣都を見るなら、これが一番ですね。
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パーティは終わった Episode3 殺されたい 高岡蒼甫 あらすじ ネタバレ [パーティは終わった]

パーティは終わった Episode3「殺されたい」

新進気鋭の漫画家、朝倉十朱(仲里依紗)は、
原稿を書き上げ至福の朝を迎えていた。
眠っている十朱を無理やり起こすのは、友人で売れない漫画家の竹男(渡部豪太)


0am

パーティはまだ続いている。十朱はバルコニーからぼんやりと景色を眺めていた。

「どうぞ!」後ろから声をかけてきたのは、さっきのボーイ。
トレーの上にはチューハイが置かれていた。
「やるじゃない。」
自分のために用意してもらえるなんてちょっと不思議。でもうれしい。

バルコニーから下に目をやると、黒いコート、黒い帽子に黒いサングラス。
大きなトランクを引く、黒ずくめの男の人(高岡蒼甫)と目があった。


「殺されたい」

十朱はひと気も街灯もない道に立っていた。車のライトがこっちに向かってくる。
手を思いっきり振ったら、車は停車してくれた。

「本当に助かりました。」「あんなところで何をしてたの?」
「わかんないです。気が付いたら私、あそこに立ってました。」
「わかんない?危ない人だなぁ・・・」

沈黙が続く車中。ラジオが流れている。音楽番組のニュースの時間。

「昨日午後2時ごろ、神奈川県相模原市の金券ショップに3人組の強盗が入り、
店員2人が重傷を負った事件で、神奈川県警は強盗傷害で2人を逮捕しました。
なお、残る共犯の1人は今だ捕まってはおらず、
奪った現金などと共に逃走しているとみられます。

逃走している男は、身長180センチぐらいの痩せ型、
犯行時は黒い帽子をかぶっていたということです。
神奈川県警は厳戒態勢を敷き、現在も捜索を続けています。・・・・」

男はかけていたサングラスを外し、タバコに火をつけながらラジオを消した。


何の音もなく、沈黙が続くのが耐えられなくなったのと、
後ろに置かれていたトランクが気になったのとで、

「大きいトランクですね。何が入ってんですか?」思い切って話しかけてみた。
「どうして?」 聞いた質問に答えはなく、質問が返ってきた。
トランクの中身はやましいものだと想像してしまう。

「いや・・大きいトランクは珍しいから、何を入れているのかなぁ・・・って。」
「別に大したものじゃない。」「ねえ、腹減らない?」

話しははぐらかされたが、食事を誘ってくれた。
ロッジのような、ウエスタン風のウッディな感じのお店に入る。


二人はここでホットドッグをほおばる。
ホットドックの上に流れるほどかけたケチャップを、
手に垂らしたまま気にも留めずにもくもくとかじり続ける男。
さっきのニュースのこともあり、十朱は流れるケチャップが血を連想させた。

もしかして、彼は私の命を狙っているのではないだろうか?
考えが頭の中を駆け巡り、動作が止まっていた。

身動きせずに男を凝視していた十朱のことに気づき、
「なに?」この声を聞き我に返った十朱は、慌ててホットドッグを食べ始める。

ホットドッグをかじる十朱を、今度は男が凝視していた。
気にしないように食べ続ける十朱の方に、男は立ち上がって腕を伸ばしてくる。
十朱は思わずのけ反るように逃げた。
男の指は十朱の口からはみ出ていたケチャップを拭ってくれただけだった。


「あのさ、あなたを見込んで頼みがあるんだけど。ちょっと手伝ってくれない?」

車に乗せてもらった。食事もごちそうになった。こんなことを言われたら断れるはずはない。
車は山道へと引き返す。あたりは暗すぎて、どこだか全く分からない。


草木が生い茂る山に、後ろにあったトランクを2人で持ちどんどん山の奥へと進んでいく。
かなり奥まで入り込んだ。このトランクがすっぽりと入るぐらいの穴を掘り始める。
穴の中に入り込み、中から土を外に出す十朱。その土をどかせる男。
男は作業を続ける十朱をじっと見ていた。


自分は引き上げてもらえないのだろうか?
自分で自分が入る穴を掘っていたのだろうか?
一瞬恐怖を覚えるが、想像とは違い、男は手を差し出して十朱を外に出してくれた。
穴にトランクを詰め、土をかぶせていく。

「この森に埋めたと、秘密にできる?」
遠くを見ながら、顔を十朱の方に向けるでもなく話をしてくる。
それから鋭く刺すような視線をこちらに向けてきた。
言葉に詰まり、十朱は小刻みに震えるようにうなずいた。


車はゆっくり走り出した。ほとんど車も走らない夜道に光るライトの群れ。
どうやら警察の検問が敷かれているようだ。
車はゆっくりと近づいて行くが、検問ポイントの手前でカーブを切る。
やはりヤバいことをしてきた人なんだと十朱は確信した。


「私、共犯者なの?どこまでも連れてって!」

この十朱の言葉で、男は急ブレーキをかけた。じっと何かを考えているよう。
流れていたラジオにさっきの事件の続報が入る。
「先ほどの共犯者が逮捕されました。」

え?逮捕??自分の横にいる人がそうじゃないの??
十朱は自分の思い込みで頭が混乱していた。

男のケータイが鳴る。「わかった。」
ケータイを切るなり「共犯って?」「いえ・・・・・」

そのまま何も語ることなく車を走らせ、空が白みかけてきた。
無人のガソリンスタンドに停車する。

十朱は男にお金を渡され、ガソリンを入れようと車の外に出た
給油口の所に行くと、
「何してんの?給油はいい。今夜のことは忘れた方がいい、君のためにも。」

男は十朱をガソリンスタンドに置いて走り去った。


ガソリンスタンドの前の道に腰を下ろし、
車が来るのをピンクレディのウォンテッドを口ずさみながら待っていた。
軽トラが十朱の方に向かってくる。立ち上がり、大きく手を振って合図した。


シャベルを引きずりながら森の中を歩く。
十朱はトランクの中身を確認したかった。それで心のもやもやが晴れそうだから。
場所を特定し、シャベルで掘り返す。トランクのふたまで到達した。
手で払うように残りの土を落とし、シャベルの先を使って鍵を壊す。
ふたを開けて中身を確認!!(ええっ!!!)

中身に気を取られて、背後のことは考えてなかった。
肩を掴まれて、思わず悲鳴をあげてしまう・・・・



黒ずくめの男にインスピレーションを受け、
十朱はバルコニーで一気にここまで描きあげた。
背後から肩を掴まれる。

おそるおそる振り返ると、バルコニーの下で見かけた男だった。
目の前で手品をしてくれる。1枚の布から花束を取出し
「退屈そうな、あなたに・・・・」十朱は花束を手渡された。


男は手を差し出し、十朱と共にバルコニーから部屋の中に入る。
1階の会場には、さっき見た大きいトランクが置かれていた。
手を引かれるがままにトランクの中に入る。

ふたが閉められ、男は剣を一本ずつ突き刺していった。
トランクの上に乗り、真ん中から下に貫いてポーズを決める。
観客からの拍手を聞いてから一本ずつ引き抜いて行く。
全部抜いてからふたを開け、布をかぶせてから中身を見せる。
誰もいない。また布をかぶせ「1,2,3!」
指を鳴らすと、中の布が盛り上がり、十朱が出てきた。




どのエピソードも不思議な感覚が残りますが、
これが一番不思議です。
謎は謎のままがいいのでしょうが、
トランクの中身と十朱の肩を掴んだ人物が明かされませんでした。
字を書きながら見ているので、かなり細かい所まで注目しているつもりですが、
わかりませんでした。
モヤモヤした気分です。


カッコいい姿が見れるのは、ルーキーズでしょうか。







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パーティは終わった。 Episode2 捨てたい 永山絢斗 あらすじ ネタバレ [パーティは終わった]

パーティは終わった。

11 P.M

カラのグラスを持ったまま、会場をブラブラと歩く十朱(仲里依紗)
来ている人を物色しているかのようにキョロキョロしている。

「あのう・・・」振り返るとさっきのボーイ。
「安いワインで私を酔わせてどうするの?」
そう言いながらも、カラのグラスをワイン入りのグラスに取り換えた。

飲みながら会場を出る。階段上から一人の男性(永山絢斗)が降りてきた。
ぶつかりそうになり、ちょっと避ける。男性もちょっと避ける。
同時に同じ方に避けるので、男性は先に行けない。
十朱は睨むように男性を見ると、大粒の涙をこぼしていた。
彼はそのまま化粧室に消えた。


Episode2 「捨てたい」

韓国映画を一緒に見ている、十朱とムサシ(永山絢斗)

ムサシは映画の世界に入り込み、涙を流していた。
十朱にとっては全く面白くない映画。ムサシが泣く横でポップコーンをかじっていた。

「十朱はやっぱり映画選ぶセンスあるよな。十朱と見る映画は最高!」

彼の名はムサシ。でも、ムサシではなくムシだ。泣き虫。

なんだかこの関係に疲れてきた十朱。
「ねぇ、別れよ!」前を歩くムサシに唐突に別れを告げる。


仕事の昼休み。十朱のケータイにムサシから着信。
別れ話をした手前、あんまり会いたくない。
「今日の夜、ご飯食べに行こ!」「私、別れたいって言ったよね?」

「今日は仕事で嫌なことあって・・・辞めちゃおっかな・・・」
こんな弱気なことを言われたら、会わない訳にいかなかった。

喫茶店でムサシと会う。ムサシはさめざめと泣いていた。

「今日は話しを聞いて。私、別れたいの。」
机の上にムサシに借りた品が入った紙袋を出す。
本やCD。自分と趣味が違っていて、借りたまま部屋に放置していた。

言いたいことは言った。借りた品も返した。もうムサシに用はなかった。
十朱は出ていこうと扉の側まで歩く・・・

「別れたく・・・ムグッ・・・」ムサシは十朱に何かを言おうとして舌を噛んだ。
十朱は出ていくタイミングを失ってしまった。

「なんで別れたいの?俺、悪い所ちゃんと改めるから・・・・」
「ごめん・・・」十朱にとって、そんなこともう関係がなかった。

「俺たち、温泉旅行予約してたよね?行こうよ!」
こんな状態のときに、旅行も何もない。でも、自分でリクエストした場所・・・
ムサシは下調べを完璧にしていたこともあり、残念で また涙を流す。

「わかった。この旅行が最後。これでお別れだからね。」
さっきまで泣いていたはずのムサシ。十朱に満面の笑みを見せる。



箱根まで来た二人。十朱はやっぱり気乗りがしない。
ムサシは路面で売っている白ゆでたまごを2個買う。
「延命長寿のたまごで、1個で7年。はい、十朱にも7年。」
カラを剥き、ムサシは十朱に差し出した。


十朱は食べたくない。無理に渡してくる手をはらうと、たまごが地面に落ちてしまった。

「俺のこと嫌い?俺より好きな人出来た?一緒にいちゃいけないの?」

泣くムサシのために、金太郎の顔はめ看板で記念写真を撮る。
金太郎はもちろん十朱。


旅館での部屋食。十朱は、ただ黙々と食べる。
十朱の食べている姿を見て、ほほ笑むムサシ。

ニコニコとするムサシがなんだか腹立たしく思え、腹いせに
彼氏の前では絶対しない 食事中のおなら、片膝を立てて食べる、徳利からの直飲み・・
嫌われるようなことをワザとするが、
そんなことをする十朱もかわいいと思っていた。

温泉に入り、少し気分がよくなって部屋に戻ると、2組の布団が並んで敷いてあった。
十朱は自分の布団を窓際に移動させ、ムサシの布団を入口側に蹴った。
動かしている途中にムサシが部屋に戻ってきた。
その様子を見て、泣きながら布団にくるまって寝てしまった。


なんだか眠れない。今までのもやもやした思いをぶつけるために
十朱はムサシの布団をはがす。

気持ちよさそうに眠るムサシの顔を見てみた。
たまらなくなり頬のあたりを踏みつけた。

グニグニと踏みつけると、「好きだ!」
「好きなんだ十朱。好きだ!好きなんだよ!好きだ!好き!・・・・」
好きと言われるほどに憎しみの感情が湧き上がり、さらに強く踏みつけた。


次の朝、大涌谷にロープウェイに乗って出かける。
十朱はぼんやりと入口あたりで腰を下ろす。ムサシは売店に行った。

「十朱!こっちが本物だった!。」
今日買ったのは大涌谷の黒たまご。昨日のは白たまごで、延命長寿ではなかった。
ムサシはさっそくたまごを剥きだす。

「俺、十朱と居ると楽しい。本当に楽しい。でも、そう思っているのは俺だけだった・・
十朱、何とか言って。」

十朱は話すか話さないかを少し考えて、
「私ね、ムサシといると、なんか置いてけぼりだった。
ムサシの感性に付いていけなくて自分を責めたりした。
でも、わかったんだよね。私とムサシは違うんだって。そしたら急に楽になって・・・」
ムサシは初めて十朱の本当の気持ちを聞いた。

「俺、強い十朱がうらやましかった。」
ムサシがこんなことを思っていたのだと初めて知った。

今まで涙を流すのはムサシの方だったのに、泣き出したのは十朱の方・・

「なにそれ。」こういう言い方しかできなかった。
「はい!十朱にも7年。」ムサシは黒たまごを手渡す。

十朱は泣きながらたまごを食べた。今になって、ムサシの優しさがしみる。

「ムサシ、私のこと好きになってくれてありがとう。」


金太郎の顔はめ看板でもう一度記念写真を撮る。今度の金太郎はムサシ。
十朱は、自分が強い人でいられたのはムサシの側だったからだとようやく悟った。


下りのロープウェイに乗り込む。
「ムサシ、私が良いって言うまで目をつぶってて。」
ムサシは言われた通りに目をつぶった。
ロープウェイの扉が閉まる。ムサシが目を開けると、十朱は乗っていなかった。
微笑みかけるムサシ。ぎこちなく笑顔を返す十朱。ここでお別れ・・
十朱はロープウェイが見えなくなるまで手を振った。

小涌谷に小雪が舞った。


階段で一気にこの物語を書き上げた十朱。化粧室からさっきの男性が出てきた。
彼女にコンタクトの裏側が入ってしまったと、話す姿を見て
幻滅したような、しないような・・・

グラスに残っていたワインを飲み干す。



九能帯刀役で、ドラマ「らんま1/2」に出演してました。
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パーティは終わった エピソード1 染められたい 成宮寛貴 あらすじ [パーティは終わった]

パーティは終わった エピソード1 染められたい 成宮寛貴 あらすじ

あらすじというか、ネタバレばっちりで書いていきます。ご了承ください。

パーティは終わった
十朱は、売れっ子のマンガ家。美しいが、彼氏はいない。
仕事が忙しく、恋をする時間がないのだ。マンガのネタも過去の恋愛ばかり。
もんもんとした日々を送る十朱は、友人に誘われて、着飾ってもらいパーティーに出かける。
パーティー慣れした友人は素早くいなくなり、会場にひとり取り残される十朱。
彼女は部屋の隅で煙草をふかしながら、 華やかな男や女たちを佇んで見ている。
そんな十朱の前を美しい男たちが次々と通り過ぎてゆく。
男と目が合う十朱。
彼女は高鳴る胸の鼓動を抑えながら、目を閉じて想像に耽っていく。
目を開けると、そこには・・・。




エピソード1 「染められたい」
監督:行定勲
出演:朝倉十朱(とあけ)仲里依紗 戸川夕日(ゆうび)成宮寛貴
白いドレスの女性 芦名星 竹男 渡部豪太

新進気鋭の漫画家、朝倉十朱は現行を書き上げ満足げに眠っていた。
そこに友人で、売れない漫画家の竹男が家に上がりこむ。
眠る十朱を無理やり起こし、

「十朱!出かけるわよ。パーティに行くわよ。」
突然パーティを誘ってきた。

寝ぼけ眼で竹男を見つめると、
「あんたの漫画、最近つまんないよ。」

起き抜けに友人から聞かされたこの一言はかなりショックで、茫然としていた。

「パーティに行くわよ!恋の種がわんさか落ちているよ!」

――パーティが始まる――

どこかの洋館、ここに来た客は全員このパーティに招かれた人々。

十朱は自分なりの盛装をしてきた。
マリーアントワネットがしていた髪型のように、
髪は大きく盛られ、紫の大きな花がドーンと挿してあった。
会場にいる誰よりも目立つ髪型をしていた。

かなり盛大なパーティで、十朱は気後れ。
そんなことはお構いなしに竹男は十朱に招待状を渡す。これがないと入れない。

受付に置いてあるウエルカムボードに目をやると、
鬼川のりひこ 「その夜のパーティ」総売り上げ100万部達成 祝賀パーティ

十朱は鬼川の作品を、悪趣味で読む気がしないと思っていた。
竹男は「その夜のパーティ」を胸がキュンキュンしちゃう!と評価していた。

そんな人のパーティ!?十朱はかなり驚いたが、竹男はお構いなし。
受付をするやいなや、いい男の尻を追いかけてどこかに行ってしまった。


中に入る。不慣れな場所で居心地がとても悪い。
ボーイがシャンパンを持って歩いている。
十朱の前にトレーを差し出し、シャンパンを勧める。

「チューハイありますか?」「ありません。」
気を落ち着かせるにはいつもの飲み物が欲しかった。
仕方がなくシャンパンをもらう。

司会者がパーティの始まりを告げる。
「本日の主役であります、鬼川のりひこ先生の登場です。」
階段上のポーチの中央に、一斉にライトがあたる。
そこには洋風の棺桶が置かれていた。

ゆっくりとふたが開ける。中から現れたのは鬼川。
自分の本の内容をモチーフにしたようだ。

十朱はこの様子を見て、やっぱり気に入らなかった。

鬼川先生の新たなご活躍と、みなさんの今夜の出会いに・・・「乾杯!」
鬼川は十朱を壇上から見つめたまま、
十朱は鬼川をみすえたまま、パーティは始まった。

この部屋から抜け出そうとする十朱を鬼塚は、まだ目線を外さずに見ていた。
部屋を後にした十朱に、胸に刺していた一輪のバラに口づけをして投げる。


抜け出した十朱は遅れて入ってきた4人の男性の顔をぼんやりと眺める。
十朱の横を通りすぎるときにバラの花を一輪ずつ落としていく。
それを拾い集めた十朱。
このパーティで、何かが起こる・・・そんな気がした。


10Pm
会場に戻り、そこいら辺をブラブラと歩いていた。
さっきのボーイがトレーを差し出した。トレーの上には赤ワイン。
「酎ハイないの?」一応聞いてみた。あるはずはなかった。



――染められたい――

朝目を覚まし、仕度を整えたら、隣に住んでいる彼を訪ねる。これが日課。
今日もいつものように彼の部屋に行く。

彼は売れない画家。徹夜で絵を描いていた。
もうすぐ開く個展に向けてのメインの絵を仕上げなければいけない。
彼にコーヒーを淹れ、十朱は仕事に向かう。
いつも彼の部屋に来て、キャスケットを借りて出かける。

彼から借りたキャスケット。少し大きい。
そのキャスケットに触れる彼の指先が、新たな色を生み出す。
色とりどりの絵の具によって、重ねられた模様に深みを増していく。
十朱は最近考えた・・・・彼の絵、そのものになってしまいたいと。
モデルとして選ばれるのとはまた違う、もっと絵 そのものに。


「戸川夕日展」今日は個展開催の日。受付に座り、緊張の面持ちの夕日。
朝、昼、夜・・・緊張の顔から落胆の顔に変わる。
一日経っても絵は一枚も売れなかった。

十朱はイーゼルを取出し、路面に向けて置いた。そこに一枚絵を飾る。
もしかしたら、夜通りがかった人が見てくれるかもしれない・・そんな期待をして。


作業をしている十朱を後ろから抱きしめ、
「俺もう、今のままじゃダメだってことかもしれない。
自分の殻を突き破れるように頑張る。」

「夕日の絵、認めてもらえるように、私も頑張るから。」


帰って二人で赤ワインを飲む。
落胆したままの夕日に、こっそり手に取った絵の具を夕日の顔につけた。
そのまま二人で絵の具の付けあいっこをして遊んだ。
笑顔を取り戻した夕日。そのまま床で眠ってしまった。

ノックの音で目が開く。
十朱が出てみると、そこには白い服を着た女性が立っていた。

この女性、路面に向けて出していた絵を見て来てくれたのだった。

「あの絵を売ってください。それと一つお願いがあります。
私をモデルに絵を描いてもらえませんか?」

「そういうことならごめんなさい。絵を気に入ってくれたことはうれしいのですが、
あなたを描くことは、僕にはできません。」

白い服の彼女は、あっさりと帰ってしまった。

絵の具だらけの体を洗い、ドライヤーをかけてくれる夕日。
十朱はさっきの女性の依頼を、あっさりと断ってよかったのかを聞いてみた。
ずーっと胸の中がもやもやしていたからだ。

「俺、女の絵はお前しか描かないよ。」
こんなこと真顔で言われてうれしくない女はいない。
わかっていた。でもここで今言えること
「書いてよ。自分の殻突き破るっていってたじゃない。
違う何かが生まれるかもしれないよ。」

十朱からの言葉で決心した。


アトリエ兼自宅の玄関の前に、白いハイヒールが置かれていた。
何とも言えない感情が芽生え、中に入るためにお茶の支度をして扉を・・・
覗き込んだ窓越しに、夕日の真剣さが見て取れ、部屋に入れなかった。


十朱は1枚の絵を持って画廊を訪れる。
自分がモデルの絵を見せるが、主人が求めているのはヌード絵だった。
そういうのは口実で、十朱の顔に脂ぎった男の顔が近づく。
その手はシャツのボタンを一つづつはずしていった。


とぼとぼと家に帰る。夕日の家の玄関には、まだ白いハイヒールが置かれていた。
突然扉が開いた。彼女は無言で白いハイヒールを履く。
立ち去る後姿を見ていたら、彼女のスカートの裾に、ピンクの絵の具が付いていた。
玄関前に立っていた夕日、十朱と目が合うが そのまま扉を閉め、鍵をかける。


次の日のお昼近く、十朱の部屋に来た夕日。冷蔵庫から牛乳を取り出し一気飲み。
十朱が何を話してもうわのそら。そのまま部屋に戻ってしまった。


十朱は少し落ち着くために、タバコに火をつける。
タバコを持ったまま夕日の部屋に入り、書きかけの絵を見た。

全体白でまとめられた世界・・・
この絵に、彼女の顔の部分にタバコ押し付けたい衝動に駆られる。

実行しようとするが、やっぱり出来なかった。傍らで夕日は満足そうに眠っていた。


部屋に戻り、トランクから服を物色。見つけたワンピースの脱色を始めた。



以前夕日が個展を開いたギャラリー。別の人が個展を開催していた。
白い服を着た女性が入ってくる。
この女性は十朱。まるであの時の彼女のよう。
アレンジは違うが、同じ白い服を着て、女性が描かれている絵を見つめる。

「この絵を売っていただけませんか?
それと、この絵のように私を描いていただけませんか?」



十朱はパーティ会場に道具を持ち込んで、このような話を書き上げた。
モチーフとなった男性に声をかける。

「あの・・タキシードに絵の具、付いてますよ。」
「あぁ、これ。まだ塗りたてのベンチに座っちゃったんですよ。」

そこに彼の友人が現れ、いい女がいるところに彼を誘った。
彼は首だけで十朱に挨拶をし、友達の後を追う。

歩く彼の後姿を眺め、ワインを一口飲む。



十朱と夕日の恋人関係は馴れ合いになっていて、
刺激が欲しくなってしまったのか?
一度タガが外れたら、後は転がるしかない?
不思議な話でした。


成宮寛貴さん。キティちゃんとコラボしてました。
キティと仲良しだとは知りませんでした。
























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