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RUN60 EPISODE3 第3章 終章 最終回 第9話 ストーリー ネタバレ 木村了 [RUN60]

RUN60 EPISODE3 第3章 終章 最終回 第9話 生死

重い体を引きずり、
メールで指定された場所に到着した中塚祥司(柄本佑)
屋外に設置されている外付けの鉄骨階段を登る。



川中陽子(田中美保)は、
森沢優香(田﨑アヤカ)に会えたことを伝えたいと
祥司に電話をかけ続けていた。

「あなたの電話は、電波を発信できない。」
呼び出し音が鳴る中、メッセージが流れ続ける。

話しを聞いてさめざめと泣き続ける優香を置いて、
陽子は外に飛び出した。


鉄骨の階段を上り、らせん階段を上ると 開いている扉を見つけた。
中に入ると、今は使われていない雑然としたフロアが広がる。
奥に目をやると、デスクトップパソコンのモニターだけが光っていた。
慎重にパソコンの前まで歩いて行くと

「とうとうここまで来たか。」
機械で変換された声が聞こえた。声の主は姿を現した。
白いマントに白いフードを目深にかぶり、口元も白い布で隠されている。


「しかし、ここは走り終えたネズミの飛び込む穴だ。」
「お前は誰だ?桑田さんなのか?」

「全てはすでに手遅れ。そして、お前たちもここで死ぬ。」
白いマントの下から、黒い手袋をした手がゆび指した。

白いマントの人が指した場所に被せてある布を、祥司ははぐった。


「桑田さん!!!」

頭から血を流した桑田和仁(木村了)が気絶していた。
体を揺すって桑田を起こす・・よかった 目が覚めた。

「中塚ぁ・・・」痛みに呻きながら桑田は中塚を呼んだ。


「この男の能力は、理想を超えていた。だからこそ泳がせた。
どこまで知っているのか?どこまで分析したのか?
確認する必要があった。」

白いマントの人は、話しをしながら被っていたフードを外した。
山下朋子(松岡 璃奈子)!?


「気を付けろよ中塚。こいつじゃねぇぞ。
黒幕はこいつじゃねぇ。」

中塚は桑田が言っている意味が理解出来ずにいた。
革靴の足音がフロアに響き渡る。
その音の方に目をやると・・・・

森沢雄介警視管理官(嶋田久作)!?


「も、森沢さん・・・・」祥司はかつてない衝撃を受けた。

「やっぱりな。こいつが“ハーメルンの笛吹き男”の正体ってこと。
マウスシステムを作り上げた張本人だ。」
桑田は薄々気づいていたが、正体を見たことで確信に変わった。

「そんなの・・・ずっと一緒に捜査していたんですよ!!」


「実験だ・・
マウスシステムが世の中に出たとき、
警察がこの私にどこまで迫って来るのかを、実験する必要があった。」

「何言ってんですか?森沢さん!何をいってんですか!!!!」


「お前は良い刑事だよ。
正義感があり、刑事の勘があり、あきらめずひたすらに捜査を続けている。
お前が最初の事件で、マウスシステムに着目したときは 正直驚いたよ。

刑事のお前と、科警研の天才と呼ばれた桑田。
その二人に解けなければ、日本の警察は絶対に私を逮捕できない。


桑田、お前は深入りしすぎた。」


桑田はオンライン上に“RUN60”を再現させた。
第一の事件で高杉と水木が走った経路を、全てゲーム上に映し出した。

それを気付くとすれば、仕組んだ本人だけ。
案の定アクセスが帰ってきた。

最初は警戒していたが、
「ゴーストの敵だ。」と言うと、全て答えてくれた。
このシステム自体、全てが見えてきたのだった。


「これは元々警察が作ったもので、
GPSを使った犯罪者の位置特定システムだ。
諸外国では採用されている。
警視庁も、その開発に取り組んでいた。」


そのシステムを、森沢がバージョンアップさせた。
爆弾をくっつけて、自由自在に動かせることの出来る
恐怖のシステムに作り替えた。



「どうして・・どうしてですか?森沢さん・・
あんなに不器用で、犯罪を憎んでいたのに・・・」

中塚は一緒に捜査に出たときのことや、
優香が撃たれたときの話しを聞いた事を思い出していた。
あの時、あれだけ犯罪者を、犯罪を憎んでいたはずなのに・・・


「自分で、どんなに戦っても優香の未来は閉ざされた・・・」

以前、優香の車いすを押して散歩に出かけた。
公園の木々や空気が気持ちよく、2人でのんびりと歩いていた。
ジョギングをする人たちとすれ違う。優香と歳が近く、若かった。

「マラソンとか、もう忘れちゃった・・
昔はあんなに走るのが嫌いだったのに・・
走れなくなると、走りたくなるんだね。
“誰か、私の変わりに走ってくれないかなぁ・・”」


優香の足が動かなくなくなったのは、自分のせいだと森沢は思っていた。
そんな恨めしいことを言われて、

優香の願いを叶えたいと思った。


繋がらないはずの祥司の電話に着信。残り時間6:11
陽子からの電話だった。

「繋がった・・・ 祥司、優香さんのブレスレットは・・」
「動いていなかったんだな。」

陽子が話すまでもなくわかっていた。動いていないことに・・
森沢の告白を聞けば、理解できることだった。


「祥司、あなたのブレスレットは止まった??」
「ありがとう。お前は家に戻れ!いいから来るな!!!」


繋がるはずのない電話がつながって、森沢はイラついていた。
「その相手は誰だ!!!!答えろ!」
「陽子です。優香さんの家に向かってもらいました。」


慌ててモニター画面で優香の行動を確認すると、
優香は泣き続けていた。
テーブルに置かれたブレスレットは、5:05
起動させた覚えはないのに、動いている。
陽子が優香の所に行ったときには動いていなかった。
なぜ・・・?


「ばーーーーか。
ハッキングを解除できた僕が、何にもしないとでも思ったの?」
「早く止めろ!!!!」
「こっちを先に止めろよ!!」

バン!!!

山下朋子は容赦なく桑田を撃った。
右腹部を撃たれ、桑田は衝撃で倒れ込んでしまった。
「大丈夫だ、だいじょう・・ぶ・・・」


「止めろ、優香を巻き込むな。」

「無差別に巻き込んだのは誰だよ。
大事な人が、俺のために命を賭けて走ってくれた。

高杉裕も、水木レイも、楠野孝雄も・・
誰もかれも命をかけて走った。
みんな理不尽に巻き込まれた人じゃないのか!


でもな、誰も優香さんのために走ったわけではない。
自分の守りたい人間のために走ったんだ!!

あんたは間違っている・・・」


祥司に本当のことを言われて、森沢のいら立ちは頂点を向えていた。

「やめて!!!!撃たないで!!」
陽子が祥司を心配してここまで来てしまった。
祥司は陽子をかばって銃口の矢面に立つ。

「あんた、何で生きてんの?優香ちゃん泣いていたのよ!
あんたのために泣いていたのよ。」


陽子が事実として殉職を伝えたとき、
「パパは、誰かを守るために死んだんですね。
いっつもそう・・誰かが傷つくぐらいなら、自分を傷つけて・・
最後まで、パパはパパだった。でも、私・・・・そんなパパが好き」

泣きながら優香が言った話を、森沢に全部ぶちまけた。


「これで優香さんが喜ぶのか?それで優香さんを守ったつもりなのか?」


RUN60 ノコリ2フン

システムからの警告が入る。残り時間1:58

「ヤバい、ヤバい、ヤバい・・吹っ飛ぶって。」
桑田はケータイからの遠隔操作で、優香のブレスレットを止めた。
1:37 解除成功。

残りは祥司の分だけ。
「暗証番号を、お前はもう知っているはずだ。」
森沢の問いかけに、祥司は懸命に考えを巡らせる。

そういえば言っていた。
優香が撃たれたことで、忘れられない時刻になったことを・・
2015年4月15日午前11時16分だったはず・・
祥司はブレスレットのテンキーに打ち込む。

腕から外れた・・
ほっとしてディスプレイ画面を見てみると、
残り時間1:09、1:08、1:07・・・
動きが止まっていない。


RUN60 ノコリ1プン

「このタイマーは最初から止まらないんだよ。
行け!ここを爆破する。全てを無にする。」

森沢は祥司からブレスレットを取り上げ、PCの前に座った。
山下朋子もその側でモニターに映るカウントダウンを見ていた。


桑田は力を振り絞り、森沢にこだわる祥司を外に連れ出そうとする。

「森沢さん、生きて罪を償ってください。
森沢さん!!生きて罪を償ってください!!」


陽子と桑田で強引に扉の外まで祥司を連れ出した。
らせん階段を半分ほど降りたところで

ドン!!!

ブレスレットが発動し、爆発!




桑田は神妙な顔をして、本を読んでいた。
病院内では機械類は制限されている。目下のヒマつぶしは本しかない。
足音が聞こえ、おもむろにカーテンが開けられた。
顔を出したのは祥司。

「体育会系は、回復が早くていいねぇ。
僕なんか、後2週間も入院なんだから。」

病院の外に出られる祥司をうらやんだ。

「ゆっくりしたらいいじゃないですか。」
「でもねぇ、退院したらしたで 科警研の地下倉庫勤務だって・・
内示出てないの?」
「所轄(しょかつ)勤務です。」
「島流しだ。」

現役警察官のキャリアによる大不祥事。
公表せずに上の連中はもみ消しにやっきだ。

優香には「父親は名誉の殉職」と伝えられた。

「真実を伝えてあげるべきじゃないですか?」
「真実なんて存在するのかどうか・・
ある人間にとっての真実は、別の人間にとっては虚構かもしれない。
人は信じれるから信じるんじゃない。信じたいから信じるに過ぎない。」

「信じたいから信じる。例えば君の恋人とかさ。
普通彼氏のためにあそこまでできないよ。
あの瞬間の君たちこそが、僕は真実だと思う。
真実は現在の一瞬にしか存在できない。

いや、しかし 気が強いねぇ。君は確実に尻に敷かれるタイプだ。
世界中の一致した意見です。」


桑田は出て行く祥司をベッドから手を振り見送った。
何かわからない新たな光を目に宿して・・


病院を出た所で陽子が待ち伏せをしていた。
退院を祝うというか、休暇をもらえたかどうかの方が心配・・

右腕の回復にはまだ時間がかかる。
一か月ぐらいの自宅待機は簡単にもらえそうだった。

「じゃあ、行けるね!箱根!!」

いろんな心配がいっぱいあったが、
箱根に行くかどうかの心配ぐらいかわいいものだ。
ここはおとなしく陽子の言葉に従うことにした。

2人、腕を組んで歩く。こんな普通のことが幸せに感じられる。
今日はゆっくり家に帰ろう・・




桑田の病室に赤い小箱が届けられた。
中を開けると、もうなくなったはずのブレスレット。

このブレスレットが起動される日があるのだろうか・・・・

完。




最終話まで読んでいただき、ありがとうございました。

心のモヤモヤが晴れないままの終了・・
無骨そうな森沢に、ここまでやり遂げることができるのか?
まだ裏が隠れているような気がします。
罪を一人に被せすぎですよね。

映画版でのエンディングも違うものになるのかな?
TV版で十分だと思いましたが、
逆に、見たくなりました。



本当にみんなはよく走ってました。
こんなに走るのは大変ですが、
活動量計を見ながらだと楽しくできると思います。



汗にも強いです。




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