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RUN60 EPISODE3 第3章 終章 第8話 疑惑 ストーリー ネタバレ [RUN60]

RUN60 EPISODE3 第3章 終章 第8話 疑惑

とある地下の一室。
裸電球がキーキーと音を立てながら前後に揺れていた。
殴られて気絶した状態で連れて来られた中塚祥司(柄本佑)は、
だれかに呼ばれて目が覚めた。

自分の置かれている状況が呑み込めないが、
目に映るのは、
後ろ手に縛られている森沢雄介警視管理官(嶋田久作)の姿だった。

「森沢さん・・・どうして?」

森沢の方に近づくために体を動かすが、
殴られたダメージが大きくて、体を反転させるのさえ劇痛が走った。


コツコツコツ・・・足音が響き渡ると、
白いマントを身に着けた人物が、森沢の背後に立っていた。
何者?顔にはマスクを着けていて、全く見当がつかなかった。

「誰だ?」
「ネズミは走るものだ。お前も走れ。」

そう言うと、マントの人物はタイマー式時限爆弾ブレスレットを
祥司に向かって投げた。

「それを着けろ。」
装着をためらう祥司の姿を見て、森沢に向かって拳銃を向けた。

「着けなければ、このネズミが死ぬ。」

「中塚・・・着けるな。絶対に着けるんじゃないぞ!」
荒い息の下で、自分のために死のゲームに参加しようとする祥司を止める。

「では、死ね。」
マントの人物は本当に森沢を撃とうとしている・・・
「待て!!!!」
祥司は、マントの人物から目をそらさずに体を起こした。
手で、床に転がっているタイマー式時限爆弾ブレスレットを探した。

「中塚!!やめろ!!!!!!」
森沢の声には耳を貸さず、腕に装着。


「ゲームを始めようか。」


これが合図で、壁にモニター画面が映し出される。
第1チェックポイントとして、
中塚の彼女:川中陽子(田中美保)の部屋の中が映し出される。
部屋の中もモニターされているようだ。

第2チェックポイントとして、森沢の自宅。
娘の優香(田﨑アヤカ)が映し出された。
優香の部屋の中もモニターされている。


陽子は箱の中から取り出しているのはタイマー式時限爆弾ブレスレット!
何かもわからずに、触っている。

モニター画面はここで切られた。


「ふざけんな!!!」
「悪いネズミを退治したのに、男には何の報酬もなかった・・
男は怒って街の子供たちを消す。」

祥司は、この言葉をどこかで聞いたような気がしていた。
冷静になって思い出そうとする。
・・・・桑田! 桑田が同じセリフを言っていた!
と言うことは、このマントの男は桑田・・?

「桑田さん・・・なのか?」

バン!!!
祥司の問いの答えとして森沢を撃った。
森沢の方に駆け寄る祥司。

バン!!!
祥司の右腕に劇痛が走る。撃たれた衝撃で倒れこんでしまった。

「走らなければ、みんな、死ぬ。」


「な・・中塚・・そのガッツがあれば・・・・」

自分に話しかけてくれる森沢の顔を見ながら脳裏に浮かんだのは
「身近な人間一人も守れないで、何が刑事だ・・」
と話していた森沢の歪んだ顔だった。
耐えがたい後悔の中で刑事を続けている森沢。
自分は大事な人のために、何ができるのだろうか・・・


不意にタイマー式時限爆弾ブレスレットの電源が入る。59:59


「残り、60分。RUN60 それとも、お前もここで死ぬか?」
またモニターが映し出された。
何も知らない陽子のため、
森沢が守れなかったことを後悔していた優香のために
祥司は立ち上がった。

「俺たちは、ネズミじゃない。人間だ!!!!
俺は必ず2人を助ける。
そしてお前を・・・お前がだれであっても、絶対に逮捕する。」

「走れ!死ぬまで。」



祥司は走り始めた。
まずは、第一チェックポイントとなっている陽子の家を目指す。
陽子に連絡を入れるが、
「あなたの電話は現在発信できない。」

ケータイに細工が施されていた。直接連絡を取ることができなかった。
走って行くしかない・・・
撃たれた腕が鉛のように重く、思うようなスピードで走れない。
でも、今だせる全力の力で陽子の元へと急ぐ。


陽子は届いた箱の中を開けて見たものの、そのまま放置していた。
ふと気づくと電源が入っている。49:33
カウントダウンされていく数字を見ながら、数字の意味を考えていた。




「そうだ!いいぞ!その調子!!」
桑田和仁(木村了)はPCの画面を見ながら声援を送っていた。
今回の祥司も、ゲーム配信されている。
背後からひそやかに近づいてきた山下朋子(松岡璃奈子)

「森沢さんは?」
「お休みになられてます。」
「ははははははは・・・お休み・・ね。」

「そろそろ大詰めってとこかな?」
「そうね。」
「ゲーム、好き?」
「つまらないゲームは嫌いよ。」



やっと到着。おもむろに扉を開けて部屋に入る。

「どこだ!!ブレスレットはどこだ!!!」

陽子はそんなことよりも、祥司の右腕から流れ出る血の方に気を取られていた。
救急車を呼ぼうとするが、それよりもブレスレット解除が先。
腕に装着しているブレスレットが起動しているのを確認して、
テーブルに置かれていた小箱をひっくり返し、暗証番号を探す。

「それ、あなたからだって警察の人が・・・」
「警察の人!?」
「他に何か一緒に 貰わなかった?
紙とか何か!!暗証番号みたいなのが書かれたもの!!」
「誕生日プレゼント・・って言ってた。」

少し考えて、陽子を椅子に座らせた。
ブレスレットのモニター画面の横についているテンキーに誕生日を打ち込む。

35:21 Cleared

陽子のブレスレットは簡単に外すことができた。
祥司は、自分のブレスレットにも誕生日を打ち込んでみる。
何度入力してみてもエラー・・・まだ終わっていなかった・・


「これは爆弾だ。もう一つある。早く止めないと。」

先を急ぐしかない。急いで優香の所に行こうとする祥司。

「ちょっと待ってよ!あなたそれを腕に着けたままじゃない!」
「・・・・外れない。」

このままだといつ爆発するかわからないし、
時間もそれほど残されていなかった。
陽子を自分から遠ざけようとするが、怪我をしている祥司から離れたくなかった。

「いやだ、死んじゃうなんてやだよ・・」
祥司はこんな陽子の姿を見て、つい抱きしめてしまった。

「死なない!こうして待っていてくれ。俺は、きっと戻ってくる。」
「やだ・・・私も行く!
私の知らない所で、あなたが死ぬなんて 絶対に嫌だ!
一緒に居たいの。祥司・・・」

祥司の決意を聞いた。でも、陽子の決意も固かった。
陽子の目を見て本気を感じた。
祥司は陽子の手を握り、小さくうなずいた。

次のポイント優香の所に、2人で走り出した。




「ウイルス?」
「犯罪ウイルス。このシステムを使った事件は今までに2つだけ。
おそらく犯人は誰の顔も知らないだろう。
しかし、警察はこの二つの事件が関連していると思って捜査を続けるだろう。
そこが、落とし穴だ。捜査が混乱する。」

山下朋子は桑田の話を聞き、天才を感じた。
桑田の正面に立つと縛っていた髪をほどきはじめる。

「で?あんたは僕に、何を望む?」




2人はもう離れない。手を繋いで一緒に走る。残り時間32:41
祥司の足がへばってきた。陽子が支えとなり走り続ける・・

ケータイが鳴った。おかしい、ハッキングされているはずなのに・・
届いたのはメール。桑田からだった。

解ったぞ!
ハッキング元を特定できた。
多分そこが真犯人の居場所だ。

地図が添付されていた。



地図が指し示す場所は来た方向のちょうど反対側。
優香を助けて真犯人を捕まえるには時間が足りない・・

「私じゃ、役に立たないかな?私だって、刑事の恋人だよ。」


陽子の言葉を信じて、祥司は自分の警察手帳を託した。
これがあれば、優香は話しを信じてくれるはず。

陽子には、一歩踏み出す勇気を、
祥司にとってはお別れの、キスを交わす。


2人は別々に走り出した。


信じてくれた祥司のために、何も知らずにいる優香のために
疲れても休んでいられない。
陽子は懸命に優香の家に走った。

呼び鈴を鳴らす。
優香は警戒していて、ドアホン越しの声がけげんそうだ。

「森沢優香さんですね?」
祥司から託された警察手帳をドアホンに向けて開いた。


陽子より事情を聞かされた優香は、父のことを思い涙をこぼした。

「優香さん。実はあなたも犯人に狙われているんです。」

陽子は部屋をキョロキョロと見回し、自分ももらった小箱を探した。
箱は開けられていなくて、起動もされていなかった。

「このブレスレットは、父の物です・・・」
「タイマーみたいに動いたことは?」
「ありません。どうやって動かしたらいいかもわかりません・・・」


陽子は祥司のケータイに連絡を入れる。



体力の限界はとっくに超えていた。
祥司は重い足をひきずり、何とかメールで指定された場所に到着する。




どうも陽子がウソっぽくて気になるところですが、
話しがかなり切迫してきました。
本当の犯人は誰か?今の犯人は模倣犯?
謎がまだまだ尽きません。

柄本佑さん。演じる役によって印象がかなり変わりますね。
すごい恋人思いの人に見えました。
でも、キスしたらギユッと抱きしめないと!!


本で読むと、かなり補則が入って面白さが増しますよ。
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田中美保愛用品、スゴイ!!




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