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コドモ警視 第5話 ♯5 ネタバレ マリウス葉 釈由美子 [コドモ警視]

コドモ警視 第5話 ♯5 超能力少女の嘘
ネタバレのストーリーを書いています。


「ここよ。後は計画通り、いい?」
「いいけど・・本当にやるの?」
「うん。お願い!」

門が閉じられた小学校の前で、小学生の女子2人の会話。
一人はピンクのジャンパーを着ているので、公立の小学校に通っていると思われ
もう一人は紺のブレザーにチェックのスカート、帽子をかぶっていて、
私立の小学校に通っていると思われる。

ブレザーを着た女子は、そのままこの場を立ち去った。


「見てなさい!みんなを驚かせてやるんだから!!」

残ったジャンパーを着た女子は、やけに気合が入っている。
手に握りしめられているのは”びっくり小学生コンテスト”のチラシだった。




「はい、じゃあ気を付けて帰れよ!慌てて階段から転んだりしないようにな!」
担任の今野敏文先生(浜野謙太)の号令で、今日の授業は終わった。
本庁に急いで行くために、急いでコートを着てランドセルを背負った。

「間くん♪間くんも応募してみない?コレ!!」
急いでいる間聖四郎(マリウス葉)に北林ユミ(南乃彩希)が声をかけた。
手には「第6回びっくり小学生コンテスト」のチラシを持っていた。


これはテレビ局主催で、
駅の名前を全部言えちゃう小学生とか、皮膚がゴムみたいに動く小学生とか、
見るとびっくりするような特技を持つ、小学生だけが応募できる企画だった。
小学6年生のユミと間にとって、最後のチャンス!

「間くんなら、そんな特技一つは持っていないかなぁって・・・
もし優勝したら、推薦した人とペアで遊園地のチケットを貰えるんだけど
伸びないかなぁ?皮膚??」

「無理だな。申し訳ないが急いでるから。じゃ・・」
間はそそくさと教室を出た。

バレンタインで少し距離を縮めたと思っていたのに
まだまだ遠い存在だった間を、ユミは恨めしく見つめる。


今日は早く本庁に行けそうだ!嬉しく思いながら廊下を歩いていたら、
「キャ!!!!」悲鳴が聞こえた。
それも、声から察するに高村香先生(釈由美子)だ。
慌てて声の方に走り出す。
悲鳴を聞いて今野先生と東原圭一先生(松尾英太郎)も声の方に走り出す。


「ごめんなさい・・ちょっと階段から落ちちゃって・・・」
足首をさすりながら香は言うが、“ちょっと”という感じではなかった。

今野と東原が香を保健室まで連れて行く。
間は香が落ちた階段を見つめていた。

「すみません・・・もしかしたら折れてるかも・・」
あまりの痛さに顔を歪ませている香。
今野と東原は、そんな様子を見てうろたえていた。

「どうして階段から?考え事でもしていたのですか?
例えば僕のこととか・・・」
どんな時でもポジティブな今野は、ちょいちょい自分を挟んでくる。

「それが・・後ろから誰かに突き落とされたような・・・・」
その時の状況を考えながら香は話す。


「いったい誰に?」少し離れた所にいた間が香に聞いた。
でも、振り向いても誰もいなかった・・ただそんな感じがしただけ・・・


「ご安心ください。この事件、この今野が解決してあげましょう!!」
香に向かって宣言した。
解決できれば、香の白馬の王子様になれるかもしれない。
事件よりも下心が丸見えだ・・


「高村先生。早く病院に行って傷の手当てを受けてください。
もしこれが事件であれば、か弱い女性を傷つけるなんて許せない!

この事件、私ががっつりと解決してあげましょう!!」
大人の間を知っている香は、この男らしい間にキュンときた。
自分のためにそこまで言ってくれる・・・喜びを隠せない・・・・



私の名は間聖四郎。本庁のエリート警視である。
だが、犯罪組織レッドビーナスが使用した謎の毒ガスによって
子供の体になってしまった。
素性を隠して小学校に通っていたが、担任の今野に正体がばれてしまい
やむなく、学校内の事件を捜査させられることに・・・

次々に起こる校内の何事件を解決し、本庁の捜査会議に遅刻せずに行けるのか?
今日も私の背中に、警察官僚としての責務と重いランドセルがのしかかっている。



♯05

まず捜査の第一歩として、手がかりを見つけるために階段を入念にチェックする。
香が倒れた踊り場の、上の階は屋上運動場だった。
階段には手がかりがないので、屋上を調べることにした。

屋上に出ると、ピンクのジャンパーを着た木崎えり(石井杏子)が
ケータイをいじっているのが見えた。

「こらお前!!そこで何してる!!」今野が真っ先にえりの所に近づいた。
「いえ・・・別に・・・・」

この答えに怪しさを感じた今野は
「わかったぞ!高村先生を突き落としたのはお前だな!!
覚悟しておけよ!教師の足を折ったなんて大事件だ!」
今野の勝手な想像で、えりは犯人扱いをされた。

事情がよくわからないのに、犯人に仕立てられてしまった。
東原が思い込みの激しい今野を嗜める。

「そもそも、高村先生は“階段には誰もいなかった”って言ってたんだからね。」

この東原の言葉ですべてを理解したえり。
「じゃあ、そうです。その大事件を起こしたのは私です!」

知らなかったのに、自分から罪を認めた。それも薄ら笑いを浮かべながら・・





どうやって高村先生を突き落としたのか?
きちんと説明しなければ、当事者だとは認められない。

「フ、フフフフ 超能力ですよ。実は私、エスパーなんです!」

高村先生は誰もいないはずの階段から突き落とされた。

「私が先生をテレポートさせようと思ったからなんです!
でも 他人を瞬間移動させるのは、まだ慣れていなくって・・てへっ」


えりの話はウソくさい。人間がそんなことを出来るはずもない。
本当のことを言うように促すが、えりは真面目に超能力を肯定する。
こんなウソに付き合っていられないと判断し、戻ろうと歩き出した。

「ち・・ちょっと待って!!
自分で瞬間移動するのは、もっと得意なんです!」
「そっか・・じゃあ、それを使って早く家に帰りなさい。
家の人心配してるぞ!多分、いろんな意味で。」

先生は、えりの言葉を軽く受け流した。

「ちゃんと証拠だってあるんだから!!」
ポケットから写真を2枚取りだした。どちらもえりが写っている。

1枚目は
えりが2月21日の日付が入った読売コドモ新聞を手に持ち、ほほ笑んでいる。
教室内で写していて、教室の時計が3時を指している。

もう1枚は
えりが2月21日の日付が入った読売コドモ新聞を手に持ち、ほほ笑んでいる。
横浜の大観覧車をバックに写していて、
観覧車の真ん中に設置されているデジタル時計は3時1分を示していた。


よく見るとどちらも同じ新聞を手に持ち、時計が移されている。
この2枚の写真の場所は、たった1分で移動できる距離ではない!!
驚きながら写真を見比べている姿を見て、えりはにやりと笑う。

「瞬間移動でもしない限り無理!」
「バカな・・何か仕掛けがあるはずだ!」
仕掛けをこたえることはできないが、間は写真に違和感があった。

「私が学校の時計を狂わせたとか?観覧車によじ登って時計を狂わせたとか??
今度ここで、もっと凄い物見せてあげるわ。」

全員を驚かせることに成功したので、えりは嬉しくて笑いが止まらなかった。
これ以上居るとボロが出るので、笑い顔を隠すように走り去った。


「あの・・間くんさ、これあくまでも可能性の話なんだが
もしかして、彼女本物のエスパーだってことはないだろうか?」
今野が神妙な顔で間に聞く。

「はあ??」
大の大人が真剣に考えることではないし、間は最初から否定派だった。
でも、この写真を写したトリックの説明ができない。

(この2枚の写真は合成ではなさそうだ・・
しかし 瞬間移動できる人間など、もちろんいるわけがない・・
冷静に見れば、必ず答えを導き出せるはずだ。)


「なんだ・・そうか! 謎は、ざっくりと解けた!」

少なくともえりはエスパーじゃない。それは取り調べればすぐに分かること。



間は病院から戻って来た香の容体を見に、保健室に来た。
足首にギプスを巻いていた。この様子だと、卒業式までには間に合いそうにない・・

「もしかしたら私は、レッドビーナスに狙われたのかもしれない・・」
推測だが、気になっていた。
コドモになったことを知っているレッドビーナスが
小学校に誰かを潜り込ませた可能性が否定できない。

「とにかく、なるべくここから動くな。これは命令だ。」
「優しいのね、珍しく・・・」
「部下には早く治って復帰してもらわないと困るからな。
それに・・僕以外の人間が、君を傷つけるのは許せないんでね。」

面と向かって言えないので、去り際に背中を向けて話す。
香は間の優しさが嬉しかった。



次の日の放課後、えりから“もっと凄い物”を見せてもらうために集まった。
でもその前に、写真がインチキなことを今野が解き明かした。

この2枚の写真、一見同じように見えるが同じ日撮ったわけではなく、
最初に教室で写した写真を見せたのは
教室の写真に写った時計の日付がデジタル表示で
勝手に日付を変えることができないもの。

観覧車と一緒に写した写真は、
観覧車に時間の表示はあるが、日付の表示はない。
過去の新聞を手に持ち、写真に納まれば瞬間移動したように見える。


「それだけでは、瞬間移動していないという証明にはならないわ!」
ここまで言われても、まだ否定するえり。

「2枚の写真に写った君の姿は、実は同じようで同じではなかった。
マフラーだよ。」

よく見ると、片方は右巻きで、もう片方は左巻き・・
瞬間移動の間にマフラーの巻き方を変えるのは不可解だ。

「その日の気分で巻き方を変えている。
その気まぐれな性格からツメの甘さが出てしまった。それが、この写真の真相。」
間がえりに引導をわたした。

「悪いけど、その推理は間違っているわ。
手っ取り早くエスパーだという決定的な証拠を見せてあげる!
ズバリ、今この場でテレポートして見せます♪」


「さてみなさま、あちらに校門が見えますよね?
今から、校門の所まで瞬間移動して見せます!」

「そんなこと、出来るわけがない!」全力で否定する。

否定する間がびっくりしたら
“びっくり小学生コンテスト”に推薦人になることを迫られた。
それはユミが間と約束しようとしていたもの・・

「わかった。もし出来ればな・・・」間は簡単に引き受けた。
ユミは一緒に遊園地に行くことを楽しみにしていたのでショック・・


「じゃ、いくわよ!テレポート!!」
えりは走りながらポーズを取り、出口から出て行った。
消えたわけではなく、走り去っただけ。

「ウソだろ!!」東原が下を見ると、えりが校門の前で手を振っている。
えりは走って帰っていった。

「どう??」帰ったはずのえりが後ろから声をかけてくる。

「これで賭けは私の勝ちよね?約束果たしてよ!
じゃあ、もう一度瞬間移動して帰るからね。テレポート!」

校門を見下ろすと、やっぱりえりが手を振っていた。



本庁に来たものの、超能力のことが頭から離れない。
超能力はあるわけがないと思っているが、トリックが思いつかない。

「くっそ!忙しいぜ!!!」
今村剛(竜跳)通称:ブルが廊下を走って移動していた。

「ブルさん!」久しぶりにブルの顔を見てつい呼び止めた。
「あれ?こんなところで何やってんですか!
レッドビーナスのおかげで、こっちはてんてこまいっすよ!

体が二つあればなぁって、マジ思うっす。
捜査っていうのは地道にやらないと。急にやったってダメっす。
トレーニングと同じっすね!!
一度ダメだった手がかりだって、
もう一度調べれば気づいたりすることがありますから
あきらめないガッツが大事っすよ!」


ブルの話を聞いてもう一度調べ直すことを決めた。



マンションに帰り、シャワーを浴びて頭を冷やした。
えりから見せられた2枚の写真と、一緒に写されていた読売コドモ新聞。

(このトリックのカギは、やはりマフラーの巻き方にあったようだ。
でも、なぜこんなことを彼女がやろうと思ったんだろう・・
それが分かれば、彼女の動機もわかるのだが・・)

落ち着いて考えるために、読売コドモ新聞の内容を読んでみることにする。
一枚めくると“びっくり小学生コンテスト”の広告が目に入った。
「そうか、わかったぞ。あのエスパーの謎の全てが・・」



次の日の放課後、教室で東原とユミがえりに改めて話を聞いた。
まだ信じようとしない2人に、えりは少し腹を立てている。
その様子を、オレンジを手元で投げながら間は聞いていた。

「いい加減信じたらどうなの?
私はあなたたちの前でテレポートを見せたのよ!」
「ええ。しかし、あの時校門に居たのは君ではなかった。」


事件を少し整理する
2枚の写真のマフラーの巻き方、学校の方は右巻きで観覧車の方は左巻き。
巻き方の違いで日付がずれていると話して
それからテレポートを見せられたので、頭の中が混乱した。
でも、巻き方の違いにこそ事件解決のカギが隠されていた。

「おい!!連れてきたぞ!!」今野が誰かを連れて教室に入ってきた。
「え!!目の錯覚か?木崎が二人いる!!」東原は驚いた。
でも一番驚いているのは、えりだった。

「お姉ちゃん!!」
「ご紹介します。木崎えりの双子の姉:まりさんです!!」


今野先生が えりの家に電話をかけて調べたら、
横浜の名門私立に通う二子双子の姉の存在を突き止めた。

瞬間移動した日、横浜から姉のまり(石井梨子)を呼び寄せて
同じ服に着替えてもらい、校門のところで待つように指示した。

瞬間移動して見えるように、合図を送ってまりに校門から手を振らせる。

「それが君のテレポートの正体です。」
「なぜ双子だとわかったのですか?」まりが間に聞いた。
「これですよ。」間は持っていたオレンジをまりに向かって投げた。

まりは左手でキャッチする。そう、姉のまりは左利き。
マフラーは利き手が違う分、巻き方が違った。
写真は同じ日に写した、えりとまりの写真。パッと見ではわからないだけ・・


「待って!お姉ちゃんにはアリバイがあるはずよ!」

姉は毎日、金沢八景の駅前の進学塾に通っていた。
そこでは毎回プリント30枚の宿題と予習。
ここから塾まで電車だと、ラッシュの時間にかかるし
立って勉強は無理があった。


「小学生の小遣いでも、
ラッシュの時に座ってゆっくり座れる電車が一つだけあるんです。
それは、京急ウイング号です。」

京急ウイング号の着席整理券の料金は200円
電車が来るまでは、駅のホームで座って勉強し
乗ってからは座ってゆっくりと予習までできる。


「君の超能力は、お姉さんにとってものすごくタイトなスケジュールの
双子のトリックだったんです!」

なぜそこまでしてお姉さんは来てくれたのか??
瞬間移動にこだわった理由は??
その答えは“第6回 びっくり小学生コンテスト”に隠されていた。


お姉さんのまりは、コンテストの第1回優勝者だった。
昨日見た新聞広告に優勝者の名前が掲載されていた。

「ごめんなさい・・妹を許してあげて・・
私が日本全国の駅の名前と、駅弁と路線図を全部覚えてしまったばっかりに・・」
まりは妹に気兼ねして、
妹の言うことを出来るだけ叶えてあげたいと思っていた。


双子なのに、いつも凄いと言われるのは姉さんの方・・
駅名を覚えようとしたが、姉さんの様にはいかなかったので
一足飛びでお姉ちゃんを飛び越えたかった・・


「人生はテレポートなんて出来ない。
コツコツと努力して、一歩ずつ進んでいくことが大事じゃないかな。」
間の言葉で元の姉妹に戻ることにした。仲の良かったころの・・

今から帰ると2人一緒に座って帰れない・・
「JRホームライナー逗子に乗って帰れば大丈夫よ。」

とりあえず事件解決・・・?
えりが犯人でないとすると、高村先生を突き落としたのは誰??

香の言葉が頭に浮かんだ。
「もしかしたら、レッドビーナスに狙われたのかもしれない・・
彼らの糸を引く人間が、
すでにこの学校に潜り込んでいる可能性も否定できないわ。」


考えすぎだろうか・・
気持ちを切り替えて、捜査会議に行くために教室から廊下に出た。
黒いコートを着た、見覚えのない女性とすれ違う。

妙な胸騒ぎを感じた・・・



不器用は間の心の内が少し明らかになりました、
このふんわりした恋心がコドモシリーズの良い所ですね。
でも、あんなに単純なトリックに騙される・・
大人になると、子供の気持ちが分からなくなるのでしょうか。

体が切れるマジックは、自分でもできます(笑)

マジックをしたように、計算ができるようになります。



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