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信長のシェフ 第6話 2/2 後編 ネタバレ 及川光博 香椎由宇 [信長のシェフ]

信長のシェフ 第6話 姉川の戦いを焼肉で勝利せよ!最凶の敵登場!!
この話は分け書きです。そのうちの2/2 後編。
ネタバレの読み物となっています。
1/2 前編はこちら


第6話 2/2 後編

大阪・摂津 石山本願寺では同じころ、
織田信長(及川光博)からの書簡が届いていた。

信長が本山の明け渡しを願う書状・・・
この寺は丘と河とで守られた自然の要塞で、重要な交通拠点でもあった。
信長が欲しがるのも無理のないこと・・

「この菓子は何ですか?瑤子?」
顕如(市川猿之助)は菓子を作り、運んできた瑤子()に問う。
おもてをあげたこの女性は・・・・!!
ケンの夢の中でいつも出てくる女性と顔が同じ!!


「和栗のモンブランでございます。」
一口食べた顕如は満足げ笑みを漏らす。

「美味、この世の者とは思えませんね。」




岐阜城では、石山本願寺の処遇について
信長が森可成(宇梶剛士)に話をしていた。
こちらの提案を聞きそうにもないし、
顕如が放つ一言で何十万もの一向一揆が蜂起することだけは確実だった。
それは浅井・朝倉などをしのぐ強敵・・

石山本願寺の大軍を制するのには、大量の鉄砲が必要。
信長は可成に、堺での鉄砲の買い付けを命じた。
ケンを同行させ、料理で堺の納屋衆を屈服させるつもりだ。


納屋衆(なやしゅう)とは堺の町を仕切る商人のこと。
堺では、町の施策を商人たちが合議で決めていた。
その受注を決めるのが納屋衆。


日本一の鉄砲生産地である堺。
そこは、南蛮や明との取引で大金が渦巻き
堀で囲まれた街は、さながら城を思わせる作りであった。


街に入るには大門をくぐる。そのためには案内人が必要だった。
出迎えに来たのは今井宗久(渡辺いっけい)
火薬や鉄砲を扱う納屋衆の一人で、巷では死の商人と呼ばれる人物。
友好的に出迎えてくれるが、
腹の中では何を考えているのかわからない人に見えた。


宗久は楓の顔を見るとにやりと笑い
「いつ見てもええ女や。今夜は寝かせへんでぇ」
楓の背後にまわり、耳元で話をしながらお尻を撫でまわす。


ケンはようやく気が付いた。楓が女性の着物を着ている事実に・・・
この海外貿易港の情報を色仕掛けで得るため・・・



納屋衆に合う前に、宗久に今回の目的を話す。
宗久は話しを聞いて目を丸くし
堺にある鉄砲と火薬を全部売るのには無理があると告げた。


「飛びきり美味いもんでも食わさんと、無理やろうなぁ・・」
「納屋衆の説得、俺にやらせてもらえませんか?
舌の肥えたみなさんの、どんな注文にも応えて
味で説得させて見せます。」

渋る宗久にケンが提案を出した。
田舎料理しか作れないと踏んだ宗久はケンの申し出には答えない。

「この者はそのために連れてきた手練れの料理人です。」
可成が頭を下げて願う。

「やらせてみたらどうですか?」
姿を見せたのは千宗易(大和田獏)

「どんな注文にも応えると言ったな?
ならば、“ぱおう”を作ってくれ。」
以前にパアデレ(宣教師)が持ってきて、納屋衆がとても喜んだ食べ物。

「もしおぬしがパーデレと同じ“ぱおう”を作ることができたら
堺衆の鉄砲を譲ってやるということで。」
宗易が約束をしてくれた。納屋衆には宗易の方から話を付けてくれる。
こんなにありがたい申し出はなかった。

ケンは“ぱおう”のことをパンだと想定し、
パンを膨らませる酵母は酒かすが使えることを思い出した。

「わかりました。“ぱおう”を作って見せましょう。」



石山本願寺を相手取るために、鉄砲を持ちかえるのは絶対条件。
可成はケンに事の重要性を念押しし、街に出て食材集めを始めた。

この申し出を反故にしたいと思っていた宗久は、宗易の申し出が嬉しかった。
これで信長からの申し出を突っぱねることができると考え
手を叩いて喜ぶ。


石山本願寺では、信長の手の者が鉄砲の買い付けに来たことを嗅ぎ付けていた。
遥子の背後から、耳元でささやきながら顕如は話す。

「信長の武力増強の目的は、やはりこの寺でしょうか?そうだろ?遥子。
信長がどんな策を講じようとも、この石山本願寺は落ちぬ。
遥子、お前が私の側にいる限りな・・・」

顕如は、遥子の耳元の髪を掻き上げ、ダイヤのピアスを見ながら
遥子の顔色をうかがった。






楓は宗久と褥を共にしていた。宗久は楓の髪を撫でながら話しかける。
ケンに髪を撫でられたときに、びっくりするぐらい反応してしまった楓だが
宗久に髪を撫でられてもなんとも思わない。
このときを早くやり過ごしたいと思っていた。

今までと様子の違う楓を見て、
楓がケンのことを気にしているのだと宗久は気付いた。
褥でさえもケンに恥じをかかされたように感じて
ケンの妨害をすることにした。


夏はケンに言われた通り、小さな石窯を作っていた最中
戻って来たケンに、石窯の出来栄えを聞いた。
足取りは重く、ため息のような返事をするケンを見て異常を感じた。


「小麦粉はあったんだけど、酒かすを売ってくれないんだ・・」
どの酒屋もあるけど売ってくれない・・
意気消沈するケンの所に楓が姿を見せた。

「織田家の者には物を売らぬように伝達されている。
それでも必要だというのなら、盗むよりほかはない。」
宗久が裏で手をまわしていた。

盗みは出来ない・・・


ケンは店ではなく、長屋の裏をくまなく探し始めた。
酒かすだけではない。酵母菌が付いている物なら何でもよかった。

街の外れの橋のたもとにあるゴミ捨て場で、甘い香りを嗅いだ気がした。
ケンはゴミをあさり、甘いにおいの元を探す。
野菜くずの奥に、バナナを見つけた。



石窯は完成し、バナナを使って酵母菌を作りだした。
材料は全部そろった。後は作るだけ・・・

可成はケンが拾ってきた、黒くて細長い物に興味を持った。
これは東南アジアあたりから輸入されたバナナと呼ばれる食べ物で、
もともと黄色い皮は、熟して黒くなっただけ。
黒くなったので腐っていると思い、誰かが捨ててくれたことで手に入った。

バナナは発酵力が強いので、アフリカでは酒を作る材料に使われた。
それで、実を崩して水と混ぜ、3日寝かせたものが天然酵母。


ちなみに、日本で初めてバナナを食べたのは織田信長だと言われている。


「いざ参らん、戦国のキュイジーヌ!」
小麦粉を器にあけ、バナナ汁を混ぜてこねる。布をかけて一次発酵させる。
膨らんだ生地を切り分け、形を整えて石窯に入れて焼いた。


「ご注文の品、“ぱおん”をお召し上がりください。」

膳の上にかけられた布を取ると、
丸くて小さく香ばしい香りのする“ぱおん”が置かれていた。

手に取り、しげしげと眺めてから手で二つに分ける。
まずは宗久が口に運んだ。
「やわらか・・・・」

一口運ぶたびに笑顔がこぼれた。
その様子を見て、ケンと可成は商談成立を確信する。


(まずい・・こらまずいで・・ひとつかましたらなあかん!)
潰すはずの商談がまとまりそうになり、宗久は慌てた。

「確かに旨い。残念ながらこいつは、パーデレからもらった“ぱおん”とは・・」

「同じである。」

宗久が納屋衆の気を引くように、違うものだと主張しかけた。
その言葉を遮るように宗易が“同じもの”だと発言する。


「“ぱおん”は主であるデウスの肉体を意味すると聞いた。
言ってみれば“ぱおん”は、我々にとっての“飯”と同じ神聖な物。
美味い物は美味い。そう弄ぶものではない。

これは、パーデレからもらったものと同じものである!」

宗易の言葉を聞き、口をつぐんでいた納屋衆は安心して同じものだと認めた。
出来立ての分、こちらの方が格別に美味しかった。

「ほんま、千の言う通りや!!」


納屋衆の発言に一人の人物を思い出した。
(もしかして、この宗易という人は千利休??)
千宗易は、後の千利休だった。


引導を渡された宗久・・
「堺にある鉄砲と火薬、全て織田家に譲ることとする!」
こう言うしか残されていなかった・・・



借りていた一室の長屋の
井戸の側で腰をおろしてケンと夏が話をしている。

「こないださ、夏さんが言ったろ?“諦めるのはケンらしくない”って・・
あれで、もう一度頑張ろうって思えたんだ。」
いつだって、夏がそばにいてくれるから頑張れた。


「今度、お館様が俺に・・・家と農地を与えてくれるんだ。
だから、そこで俺と一緒に暮らさないか?
返事は今でなくても構わないから、考えておいてくれる?」

少し複雑で、でも嬉しい思いが先に出る。
夏の心は複雑に事情と絡まり、すぐに返事が出来なかった。


その様子を一部始終見ていた楓・・


石山本願寺に織田の動向が報告された。
顕如は遥子を呼びつけ、状況の説明をする。
鉄砲の買い付けの成功・・・
それは信長の料理人の働きがあったからだと思われた。
この世の者とは思えぬ、不思議な料理を作る
その料理人の名は・・・「ケン」

遥子は目を見開いて固まった。



一足先に楓が報告に戻った。
信長に買い付けの成功を伝えると、全てが整ったことを喜び

「目指すは石山本願寺じゃ!!!」
信長は時代の先を見つめていた。



遥子と顕如の関係がいまいち読めませんが
変な雰囲気を醸し出しています。
いつも怯えた感じの遥子もケンと同じ平成から来た人・・
砂糖はどこから??なんて無粋ですね。

和栗のモンブラン、ホールで楽しみますか?

今話題の足湯!
体の芯まで温まりますよ♪





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パオウじゃなくて、パオンじゃなかったです?
by お名前(必須) (2020-10-22 22:55) 

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