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白戸修の事件簿 第1話 ツール&ストール 前篇 妄想探偵おさむちゃん 千葉雄大  [白戸修の事件簿]

白戸修の事件簿 第1話 「ツール&ストール」前篇

犯罪を解決へと導く白戸修は、就職浪人である。
彼の、何事も断れないお人よしの性格は、阿佐ヶ谷界隈で起きた
さまざまな事件を呼び込むのである。

白戸修は多分、正義のために犯罪者たちと戦わされるのだ。
行け!白戸修。負けるな!白戸修。

「お願いだから、放っておいて下さい!!!!」



第一話 「ツール&ストール」前篇

阿佐ヶ谷の古書店で、店主が頭から血を流して倒れていた。
その姿を見た女性が大きく悲鳴をあげる。


JR阿佐ヶ谷駅近くを激走する白戸修(千葉雄大)
超急いでいるのに、街頭のティッシュ配りの人にティッシュを差し出される。
「お願いします♪」
お願いされると断れない。足を止めてティッシュをもらう。
街頭ビジョンには古書店強盗殺人事件の様子が流されていた。
食い入るように見ていて、画面横の数字に目が行く。
8:55 「ヤバい!」

ティッシュ配りの人が両サイドに並んで立ち、修に向かって「お願いします♪」
お願いされると断れない。一人ひとりからティッシュをもらう。

「ドンキにどこでもドアとかうってないかなぁ・・・」
心の中で呟いてみたものの、自力で急ぐしかない。


ようやくたどり着いた“阿佐ヶ谷商事面接受付会場”
だが、受付は撤去・・・

しょんぼりとビルを出たところで、おばさんに声を掛けられる。
「そこのあなた!何かお困りではありません?」

おばさんは強引に修の腕をつかみ、右脳のチェックを始める。
と言っても、手のひらを頭にかざしただけ。

「見えました。あなたの右脳は、能力10パーセントしか発揮していないんです。
でもこのクリームを塗ると、70パーセントまで能力が上がり、
明るい未来を手に入れることができるんです。」

あなたの潜在能力が蘇る 右脳クリーム 3万円


自分でもインチキくさいとわかっているのに・・・
いつも通っているカフェ“みっくすじゅーす”で、このクリームを使ってみる。

ここに来るのは、ウエイトレス・赤川莉央(中村静香)が働いているからで、
話しをしてみたいが、声を掛けることができない。

全身黒、サングラスにマスク。
怪しい出で立ちで、修の右乳首をおもいっきりつねる。
「なにするんですか!いきなり乳首殺しなんて!・・・・乳首殺し??」

前の席に腰を掛けたのは幼馴染の黒崎仁志(本郷奏多)
6年ぶりの再会だが、二つ年下の幼馴染 仁志は
相変わらずの上から目線で修のことを「白戸」と呼び捨てにする。



14年前、修が千葉に住んでいるときに“乳首殺し”という遊びが流行った。
修が10歳のときに、いつも相手をしてくれていたのは8歳の仁志だった。
下半身は動かさず、上半身だけで戦う。先に乳首をつかまれたら負け。
修はこの遊びに一度も勝てたことが無かった。



「俺、昔から思ってたんだけど、仁志くんより二つも上なんだよ!」
呼び捨てにされるのが嫌なことを初めて仁志に告げるが、
「年なんて気にすんなって。俺たちそんな仲じゃないだろ。」

そんな仲じゃないと言うから聞いてみることにしたのは
「今までどうしてたの?引っ越してから一度も連絡をよこさないでさ。」
「まあ、いろいろとあったんだ。っうか、頼みがあるんだ。」

仁志は警察に追われていた。
阿佐ヶ谷の古書店の殺害事件に仁志の名前が挙がっていた。
真実を警察に話して、誤認逮捕でも人生が終わってしまう可能性があった。
せっかく国立大へ行って、大手の銀行から内定をもらったのに全部パーになってしまう。

修は大学を卒業してから2年も就活しているのに、仁志は大手銀行の内定・・・
ずいぶん違った境遇。

「年下の幼馴染が頼んでんだ。助けてくれよ。」
年なんて気にすんな。と言っていたはずなのに、頼みごとをするときは年下・・
調子いいことを言うが、頼みごとは断れない。


仁志のことを助けてくれる強力な相棒に会いに、地下駐車場に来た。
その相棒は、元警視庁のすり係の山野井大介(寺島進)
仁志が出版社でバイトをしていたときに、取材協力にしてくれた人で、
すりの親分と取引していたのを
週刊誌にすっぱ抜かれて警察をクビになってしまっていた。


「おい!黒崎!!」
声の方に向き直ると、黒のロングコートに白のマフラー。
いかにも暴力団系の風体をしていた。

「おめえらくだらねぇ話をしたら、2回殺すからな!」
凄まれてビビる修。


古書店の猪田甲治 (諏訪太朗)は、仁志の住んでいるアパートの大家さんで、
バイト代が入ったから滞納していた家賃を支払いに行った。
そのときにはもう死んでいた。

「知らずに凶器も触ってしまって、
びびって逃げたときに女性に顔を見られてしまって・・」


動機は家賃の金銭問題に、凶器の指紋に、目撃者。
これだけ揃っていたら警察にばれるのも時間の問題。

「でも、見たんです。あのとき店から出ていく男を・・・
「殺ったのはその男なんです。捕まえてもらえませんか?
このままだと殺人者にされてしまうんです!!」

見たってだけでは警察だって探せない。山野井は帰ろうとする。
「傷!!手の甲に稲妻みたいな傷があった!」
「その傷って、右手か?そうか・・・桑田政志 (大西武志)か。」

山野井が、昔すりの現行犯で捕まえたことがある。
あまりにめずらしい傷だったから、今でもよく覚えていた。

「あいつ・・封筒を持って逃げて行ったな・・」
「封筒!?」

話しの途中で警備員の巡回が来た。修と仁志は慌てて逃げる。
人気のない神社まで逃げ切った。


「3日だな。」
背後から声が聞こえる。山野井が先回りをして神社まで来ていた。

「あと3日。警察もばかじゃねぇ、もう犯人は絞られているだろうし、
いくら6年会っていない幼馴染とはいえ、3日もあれば修の所まではたどり着ける。」
「ま、やってみっか?黒崎には世話になったし。」

仁志は山野井が警察をクビになったとき、
雑誌の編集者にかけあって仕事を回していた。
時間がないから修も犯人捜しに協力させられる。



公園のベンチに座っている人を見ながら
「お前は信じたのか?全部でたらめで、本当はあいつが犯人かもしれない。」
「いやぁ、たぶんそれはないと思うんですけど
。というか、そんなこと考えもしなかった。」

ベンチに座っていたおじいちゃんが、
隣のサラリーマンに立ち上がろうとしてぶつかる。
修は何でこんなところでのんきに人を見ていないといけないのか?と思っていた。
山野井はそのおじいちゃんをじっと見ていた。

公園を出ていきかけるところを押さえる。
「相変わらず、てめえへたくそだなぁ。」

このおじいちゃんは“すりのげんすけ”
さっき隣のサラリーマンから財布をすっていた。
ベンチから立ち上がる時に、
サラリーマンが持っていた雑誌を落とすようにわざとぶつかった。
拾うときは雑誌の方を向いている。その瞬間に財布をすったのだった。

げんすけは桑田の居所の手がかりを教えてくれた。



修と山野井は寿司屋に来ていた。小さな寿司屋だったが、客でにぎわっている。

「本当にこの中にいるんですか?」寿司屋にすり・・何ともピンと来ない修。
「すりには縄張りってのがあって、
ルールを破らないように横のつながりをもっている。」

桑田はすりだから、仲間を辿っていくと見つかるかもしれない。
「現行犯でゆすれば、桑田のところまでは時間の問題だ。」

「お待たせしました!」聞き覚えのある弾んだ声。
顔を見ると莉央ちゃん!?カフェで働いていたはずの彼女が寿司屋にいた。
「赤川さん!」勇気を出して呼びかけてみた。
修の顔をまじまじと見るが、すぐに思い出せない。
「あっ!あっちのお店によく来る!!就職浪人のお客さん!」

カフェに1年も通ったのにこんな印象しか持たれていない・・
「たまには、こっちのお店にも来て下さいね。」



(妄想の劇中劇です。)
どんなに困難な欲望も、妄想で解決する、妄想探偵おさむちゃん。
~第1話 帆立貝の軌跡~

幼い時の修。寿司屋で帆立がなくなったと泣いている。
店員の莉央は修を慰めていた。
そこに現れたのは妄想探偵おさむちゃん。
英国探偵シャーロック・ホームズのような服装にで、パイプを手にしていた。

「謎はいい感じに解けました。帆立を盗んだ犯人は・・・あなたです!」
おさむちゃんが指をさしたのは莉央。莉央は否定をするが、
「じゃあ、その作務衣を脱いでください。」

莉央が作務衣を脱ぐと、ビキニの胸元にはホタテの貝殻!

「出たな!怪盗バニー!!」「ばれちゃった♪」
「よくわかったわね。妄想探偵おさむちゃん。」

莉央は投げキッスをする。おさむちゃんはメロメロ。
顔を叩いて我に返り、「さあ、帆立を返すんだ!!!」
「いいわよ。取れるものなら取ってごらんなさい。」

自信満々の莉央は胸元を突出し強調してくる。
おさむちゃんは触りたい衝動と戦っていた。
手が勝手に胸元に接近!莉央は胸を揺すりながらわざと触らせようとしている。


「何やってんだ?お前。」山野井の言葉を
「いや、どのぐらい柔らかいのか、触って見たくて・・・」
妄想から現実に戻ると、
帆立の握りを触ろうとして手を伸ばしているところだった。


女性一人と男性5人のグループが来店。
予約をしたと言うが、そんな予約は入っていない。
この状況でのすり・・どうやってするのか??

山野井が修にレクチャー。
女性はおとり。本当の狙いは客が壁際に掛けている上着に残された財布。
狭い寿司屋だと、上着は大体壁際のハンガーに掛ける。
女性がもめながら店員の目を引いて、その隙に後ろの男性が財布を盗む。

出ていく女性の後を追った。追いつめて、尋問のように問い詰める。
「桑田だ!桑田はどこにいるんだ!!」「桑田なら、緑園都市駅にいる。」

桑田は今、箱師をやっていた。
(箱師とは、電車専門でやっているすりのこと。)

朝から相鉄緑園都市駅で桑田が来るのを待っていた。
山野井は現行犯で押さえた方がいいと考えていた。
その方が、話を有利に進めやすいからだ。
“すりに注意”の看板が目に入った。
自分のお財布が気になり、ポケットを探って財布を探す。
でも、こんな注意書きがあったらすりなんてできないはず・・・

心の声を聴いていたかのように山野井が話を始めた。
「桑田はそれを狙ってんだ。あんな看板を見たら、
何人かに一人は自分の財布を探って確認する。
でもそれは、すりに財布の本当の場所を教えることになる。

ともかく、桑田は駅周辺のどこかでカモを探している。


なかなか桑田は姿を現さない。カップめんをすすりながら
「なんで黒崎のためにそこまでするんだ?あいつとは6年会ってなかったんだろ?
今まで連絡をよこさなかった野郎に、お前がここまでする義理がないだろ?」

「でも、幼馴染なんで。それに・・なんか放っておけなくて。」
「お人よしもそこまですれば馬鹿野郎だな!」


すりの看板を見て、自分の財布を探る女性がいた。
少し後ろの方でその様子を見ている男!!
修は山野井に桑田かどうかを確かめてもらう。

その女性の後をつける桑田。その後を追う修と山野井。
自動改札を抜ける女性の後を桑田はつけなかった。
気配に気づかれていたようだ。駅の裏手を抜けたあたりから桑田が猛ダッシュ!
慌てて後を追うが、山野井の足がつった。

修一人で追いかけるが、いたはずの場所から居なくなっていた。
「あれ?いない・・・」
ガン!!!後頭部を何者かに殴られて気絶した。

何者かに襲われ、あと一歩のところで桑田を逃がしてしまった白戸修。
果たして真犯人を捕まえ、黒崎の無実を証明することができるのか?
だがそこには、たぶん衝撃の事件が隠されているのであった。つづく・・・


千葉さんにぴったりのヘタレ感。
適格に突っ込みはできているようなので、
やっぱり修は賢い人なんでしょうね。






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