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信長のシェフ 第8話 ネタバレ2/2 後編 宇梶剛士 及川光博 市川猿之助 [信長のシェフ]

信長のシェフ 第8話 最愛の人死す!別れのディナーはチョコ料理
この話は分け書きしています。そのうちの2/2 後編。
ネタバレの読み物です。

1/2 前編はこちら


ケン(玉森裕太)と夏(志田未来)は
森可成(宇梶剛士)を抱え、無我夢中で逃げ出した。
止血の必要を感じたケンは、ひと気のない建物の奥に可成を座らせる。
外の様子が全く分からないのが怖いと感じ、外が見える位置を選んだ。

可成軍の残党を始末すべく、しらみつぶしに探す敵兵に遭遇!
さっと動けない状況に、ただ驚くしか出来なかった。

「首を獲れ!!!」
3人の敵兵がこちらに槍を向け、攻撃をしようとしていた。


「おぬしらなどに、森さまの首を渡してなるものか!!!」
屋根からひらりと降りてきた楓が、敵兵相手に戦いを仕掛けた。


「ケン!森さまを早く城へ!!」

危機を感じ意識を取り戻した可成は、ケンに肩を借りて歩き出した。

「神様!歴史なんてどうでもいい!!可成さんを助けてください!!!」

ケンは可成の肩元から流れ出る血を見て、危機感を募らせていた。
これ以上流れると助からない・・・



城の側までたどり着いた。
家臣たちは安全に可成を部屋まで運ぶ仕度をしている。
ここなら安心して鎧を脱ぐことができると思ったケンは
可成の傷口を見るために、鎧を脱がせた。

小さく荒い息をしている可成。話をするのも困難だった。
力を振り絞るように声を出し、
鎧の胴の内側に忍ばせていた小さな巾着を持ってくるようにケンに頼んだ。

中に入った物が必要なのだと思ったケンは、急いで中身を取りだした。

「これは・・コーヒー豆? いや、カカオか??」
「お館様から頂いたものだ。いつか食べてみたいと思っていた・・
ケン、料理をしてくれぬか?」



治療を終えた可成は少し落ち着いたようで、ようやく眠りについた。
ケンは可成の足元に腰を下し、
煎ったカカオ豆をすり鉢ですりつぶしながら頭を悩ませていた。

カカオ豆は食材として悪くない。でも、これだけでは苦くて食べられない・・

「な・・・何と芳しい・・・これが世界の香りか・・・・」
いい香りが鼻をくすぐり、可成は目を覚ました。


(この豆にお館様が手に入れてくれると言っていた砂糖を加えれば
チョコレートが出来る・・)
「可成さん、チョコレートは甘くておいしくて労回復の効果もあるんです。
食べたら、きっと元気になりますよ!!」

可成の傷は思わしくなく、励ますためには何でもしてあげたかった。
口でチョコレートの説明をすることしかできないが、
生きる糧になればと思い、一生懸命語り続けた。

励まし続けた夏も、可成の様子を見て嫌な予感を察知した。
普通に話しているつもりだが、涙が出てきて止まらない・・・

「可成さん・・京に戻ったら一緒に食べましょう!
ケンが作る物だから、絶対に美味いはずだ!」
話しをしていくうちに、涙声に変わってしまう・・


「夏殿・・優しく強い・・・おなごだ・・・おぬしら、必ず添い遂げよ。」
「可成さん・・無理にしゃべっては・・・」
「ケン、お館様を頼む・・・」
「何言ってんですか 可成さん!岐阜でチョコレートを・・・」

「可成さん!!可成さん!!!!!」

1570年9月19日 森可成 討ち死に 享年48






「浅井と朝倉が!?」
楓から報告を受けた信長は、初めて聞いた戦況に驚いた。

「その進軍を防ぐべく、森さまたちは出陣したものの 力及ばず壊滅状態に・・・」
「して、可成は!」
「森さまは、その戦にて討ち死にされました・・・・」

側で楓の報告を聞いていた蘭丸は、持っていた信長の刀を手からこぼしてしまった。
自分の意思ではなく、勝手に力が抜けてしまった・・
まだ幼子の蘭丸には酷な報告だった。

「ただ今、浅井朝倉軍は京へ兵を進めております。」
「ここでの本陣を解く。京へ向かう!!」

森蘭丸(永瀬廉)には、宇佐山城へ行くように命令を出した。

そばで様子を見ていた将軍:足利義昭(正名僕蔵)は
浅井朝倉軍に信長の動きを報告する。



「森可成もが死に、今や織田信長も四面楚歌。
同じ平成から来たとはいえ、
どうやらケンとやらには未来が見えぬようですねぇ・・」

顕如はわざわざ意地悪く遥子に今の状況を話した。
戦況を目で見て確認するために机に広げられていた地図
その隅に置いてあった文鎮を手に取り、
近くに置いてあった花瓶に叩きつけた。

花瓶の割れる音に必要以上に反応してしまう遥子・・

「信長の命と、ケンとやらも長くはないかな?
さあ、次はどう出る?信長!!」


信長は京へ移動。
将軍:足利義昭からの密告により、浅井朝倉軍は比叡山へ上がった。
信長は、浅井朝倉・石山本願寺・三好党・比叡山延暦寺に囲まれ
戦局は再びこう着状態となった。



「なぜだ!!なぜ父上が!!!おぬしは何をしていた!!」
蘭丸は堪えていた思いをケンにぶつける。

「すいません・・俺にもっと力があれば・・」
「違う!!父上は天寿を全うされたのだ。ご自身の志を持って!」

武士の子として生きてきて、父からはよく聞かされていた。
武士として生きる意味を・・・
頭では分かっているつもりだった。でも、心が言うことを聞かない・・

ケンに八つ当たりをしてみたものの、
父の死は、父が思うままに生きたからなのだと思い返した。

ケンのせいではない・・すべては父の意志・・・・

武士たる者、人前で涙は見せない・・
流れ出る涙を隠すように、雨の中蘭丸は飛び出していった。


「まだあんなに小さいのに・・強いなぁ・・・
それに比べて、俺は何て無力なんだ・・・」

改めて自分の非力さを痛感したケン。
打ちひしがれているところ、夏が励ましてくれる。

「無力なんかじゃない・・
だって、美味い物いっぱい作れるじゃないか。」

美味しい物を食べると元気になれる。
夏はいつもケンから元気をもらっている。

「だから、これからも美味いもんいっぱい作ってくれ・・・」
うなだれるケンを抱きしめながらつぶやいた。



京から近江に入った信長は、宇佐山城に急いだ。
城に付いて早々「可成を連れて参れ!」と命令が出る。

戦死した可成を連れてくることはできない・・
思いついたように可成の鎧・兜・大身槍を信長の前に差し出した。


可成の装束と対峙していた信長。目の端に動くものが見えた。
視線を移すと、そこにはケンが料理を持って控えていた。

「おぬしは無事だったか・・なんじゃ、その料理は・・・」
「ツグミのロワイヤル風・・・可成さんが最期の望まれた料理です。」
「可成は食えたのか?」
「間に合いませんでした・・・・・
このソース・・いえ、汁にはこの豆を使っています。」

ケンが見せた巾着に見覚えがあった。確か、可成にあげたはずの物・・
食べ方もわからない、大船一艘分の価値のある豆・・

「あやつが、その豆を望んだのか?」
「はい。」

「ケン、そのツグミの何とか・・2人分用意せい。
わしと可成の分と・・」



可成の鎧兜の前に料理が置かれてから、信長は料理に箸を付けた。
ゆっくりと、味を確かめるように噛みしめながら食べる。

「奇天烈な味よのう・・」
「ロワイヤル風というのは、フランスという国の国王のために考えられた料理です。
ロワイヤルとは、国王・王家という意味ですから・・

可成さんが最後にこの豆を、世界の果ての味を望んだのは
そこへ導いてくれる王の姿を望んだからじゃないかと思っています・・」
ケンは、可成が戦に携帯していた巾着から豆を小皿に取出し信長に見せる。


信長の目には、なぜか可成が美味しそうに料理を食べている姿が見えた。
いつになく、とてもいい笑顔で食べている顔だった。

「おおうつけよのう。可成・・・死ぬのなら、この味を知ってから死ね!!」


可成の鎧兜の前に出された料理を手に取り部屋を出ると、
涙をこらえながら、皿を外へと投げ飛ばした。

天国いる可成に届けとばかりに・・・

「まだじゃ、まだまだ先じゃ!!可成!!!!」
信長の背中は悲しみに打ち震えていた。



「総軍をあげて、比叡山を包囲!浅井朝倉を殲滅する!!」
信長が弔い合戦の出陣を命じた。

信長軍と浅井朝倉軍は、比叡山付近で持久戦に突入し
その間、石山本願寺は門徒たちに一揆をおこさせた。



「それは?」
「パート・ド・フリュイでございます。」

上の空でお菓子を作っていた遥子に顕如が声をかけた。

「一口、いただきましょうか。大変に美味しい・・・」

遥子は変わらず顕如に恐怖を感じていたが、
顕如は遥子に上手く愛情を伝えられないと感じていた。
遥子が作った菓子の感想を言う時だけは、本音を出せた。



「主君の一大事にはせ参じるのは、家臣の務め。
木下藤吉郎秀吉(ゴリ)、一揆勢を蹴散らしただ今馳せ参じました!!」

駆けつけたことを喜んでくれると思っていたが、信長の反応は鈍かった。

「私目に、妙案がございます。
比叡山の浅井朝倉方を兵糧攻めにしてはいかがかと・・
もしくは、石山本願寺の隙を突き、三好党を殲滅するという・・・
でなければ・・あるいは・・・」

「まだまだじゃな、サル。少し考え事をしておる。
おぬしは庭の枯葉でも掃いておれ。」


火鉢の灰を巻きまぜながら、火箸で書いた文字は「和」
仕える駒として残していた、ある人物を思い出した。


悪化の一途をたどる事態を打開すべく、信長は大きな一手に打って出る。

「お呼びですか?信長様。」ケンが信長に呼び出された。
「おぬしはここで控えておれ。間もなくここへ将軍がやってくる。」


信長は岐阜へ将軍を呼びつけていた。
将軍には早々に上座へ腰を下してもらい、家臣一同うやうやしく礼をした。

不意に立ち上がった信長は、義昭の前まで歩みを進めた。
その威圧感に押され、義昭は及び腰・・

「な、なんじゃ!!余は将軍なるぞ!!!」
信長は将軍の目の前に座ると、土下座をする。

(なんじゃ?気味が悪いのぉ・・・)
「将軍殿のお力で、朝廷帝から勅命を引き出していただきたい。」
「余に、石山本願寺との和議をまとめてほしいと?」
「御意」

「取り計らうにやぶさかではない。
もちろん条件のすり合わせは余に一任する・・」
「いや、御前試合で決めたい。
帝に勝敗を決めていただき、
負けたものが勝ったものの定めた条件を飲むというのはいかがかと。」

(相変わらず常人では想像もつかないことを考えておられる・・)
秀吉は信長という人物に感嘆した。

「おもしろい!何で勝負する??弓か?剣か?相撲か???」
「料理で・・・」
「り・・料理!?」


「天皇の前で、石山本願寺との料理対決!?
てことは・・相手は遥子さん・・・・・」



信長は勝てることが前提で対決言い放ちましたね。
遥子の存在を知った時はビックリでしょうね。
次回、タイムスリップの全容はあきらかになるのでしょうか?
視聴率が良いようなので、続編も期待が持てる所です。


原作漫画はまだ続いています。
内容が気になるうちに、是非読んでみてください。

滝のように流れるチョコに、信長びっくり!!(笑)





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