SSブログ

信長のシェフ 第7話 ネタバレ 2/2 後編 稲垣吾郎 香椎由宇 [信長のシェフ]

信長のシェフ 第7話 本能寺の変・・明智光秀と平成の恋人の陰謀!?
この話は分け書きしています。そのうちの2/2 後編。
ネタバレの読み物です。

第7話 1/2 前編はこちら


小さ目の作りの火鉢(現代ではカセットコンロ)を真ん中に、
織田信長(及川光博)と明智光秀(稲垣吾郎)が
対面して座って料理が出てくるのを待っていた。

「お待たせしました。きりたんぽ鍋でございます。」
ケン(玉森裕太)が火鉢に置いたのは、鍋が一つ・・

きりたんぽ鍋は東北地方の料理で、飯を杉の棒に巻きつけている。
形がたんぽ槍に似ていることから名づけられた。


鍋からじかに食べるのは初めてのことで、明智光秀は驚きを隠せない。
信長はケンの出す料理のスタイルには驚かなくなっていた。
むしろそれを楽しんでいる。

だが、光秀の鍋が用意されていない。

「お二人で一つの鍋を召し上がっていただこうと思います。」
「なに!?そんな恐れ多いことは出来ぬ!」光秀は慌てた。

鍋は古来より神聖な物とされ、直箸で汚すなどはもってのほかだった。
当時の武家社会では、厳しい上下関係があり
食器はもとより、食卓、食事をとる時間さえ別々であった。


「俺のいた所では、親しい者が一つの鍋を共につつきます。
家族や友人、会社の仲間、さらに親睦を深め絆を強くするのです。」

「良いではないか。光秀、お主をねぎらうための料理じゃ。共に食おうぞ。
わしがとりわけよう。」

信長自らが、光秀のために取り分け、
光秀の所まで足を運んで持って行き、椀を差し出した。

「光秀、これからも頼むぞ。」
最大級の感謝の言葉をもらい、もったいないほどの幸せを感じた。

(この2人が殺し合う訳がない。本能寺の変なんか起こらないんだ!)
ケンは2人の様子を見ながら、自分の考えを再確認した。


食事は終わり、台所で片づけをしていたケン。
そこに血相を変えて光秀が入ってきた。
ケンの姿を見つけた光成は、胸ぐらを掴んで投げ飛ばす。

「何のマネだ、あれは?」
「お2人に、楽しく食事をしてもらいたくて・・・」

「わしと信長様の間が、そこまで心配か?
わしが信長様を裏切り殺す。あるおなごにはそう見えたらしい。
ペ・ド・ノンヌ 尼さんの屁 食ったよ。甘くて美味い菓子を。」

光秀は顕如の所にいる女性の話を始めた。
その女性も平成から来たのではないかとにらんでいた。
以前ケンから聞いた、ウソのような未来の話・・平成

「おぬしと同じにおいがしたのだ。
信長様を殺し、この明智光秀が天下を獲る。
わしが天下人か?」

(3日・・3日天下・・・それは口が裂けても言えない・・・)

「まあよい。先が見えた人生などつまらん。
それより今は、お主とそのおなごの方が興味深い。」


ケンに光秀が語っている頃、大身槍を完成させた夏が本能寺に到着した。
裏口から入ろうとした夏は、光秀の声がして扉を開けるのをためらう。


「わしが調べた所、時を超える現象が過去にもいくつか起きている。
それが、お主が口にした“タイムスリップ”というものであろう。」

ケンも顕如の所にいる女性も、
400年先の平成からやって来たに違いないと光秀は確信した。

「その女の人の名前は??」矢も盾もたまらず、名前を聞いた。
「よおこと言ったな。」
「遥子・・・・・」いつも記憶の中に出てくる女性・・

「一緒に働いていた、平成の料理人です。」
「関係はそれだけか?」
ケンの名前を聞いてうろたえていた遥子(香椎由宇)の姿を見た光秀は、
それ以上の関係があったのだと推測していた。

「遥子は、お主の嫁だったのではないのか?
しかしおそらく、遥子は顕如の女。せつないのう・・・」


聞き耳を立てている夏の気配を感じている光秀は
外の方を見ながら遠い目をした。
おもむろに扉を開ける。そこに夏が立ちすくんでいた。

「な・・夏さん!?」


明日の明け方に信長は天王寺に向かうことが決まっていた。
それは三好党討伐に向かうことを意味していた。

「この可成殿にお渡しする、御下賜品の槍を信長様にお見せしろ。
わしはもう少し“タイムスリップ”とやらを調べてみよう。
わし自身のためにもな。」

光秀はいなくなり、その場にケンと夏が残された。
全てを知った夏・・ケンにかける言葉が見つからなかった。



信長が本能寺に滞在していることが顕如に報告された。
まだ今は動く時ではない。状況を静観することにした。

(織田軍が近くにいる。会える!!彼に!!)
遥子はケンの名前を聞いてから会いたくてたまらなかった。

夜が更け、監視を潜り抜けた遥子は、わずかに開いた裏門から抜け出した。
遥子の様子がおかしいと思っていた顕如は、行動を監視していた。
抜け出す姿を確認する。

夜中に女一人で外を歩くことに不安はあったが、
どうしても、どうしてもケンに会いたかった。
その気持ちだけで、足は動いていた。






夏とケンは、信長に完成した大身槍を見せた。
褒美を金ではなく槍で欲しいというのは、いかにも可成らしかった。
ただ、槍の穂先が異様に長いことに驚く。

「これは可成の望んだことか?」
「はい。」
「まったく、あやつの悪い癖じゃ。死に急ぎ過ぎる・・・」

(可成さんは命に代えても、京へと続く道“信長様の夢の道”を守ろうとしているのか?
長い穂先はその決意の表れなのだろうか?)
ケンは可成の顔を思い浮かべながら、可成のことを考えていた。


「ケン!夏と共にこれを持ってすぐに近江へ向え!
わしは三好党を討ち果たしたのち、宇佐山城に寄る。
可成には戦勝祝いの宴の用意でもしておけと伝えろ。」

(死ぬ覚悟でいる可成さんを止めろ。信長様は俺にそう言っているんだ。)



明け方早くに本能寺に辿り着いた遥子。
中に入れてもらおうとするが、警備が厳重で入れてもらえそうにない。
門のあたりが騒がしいと感じた光成が様子を見に来た。

「おお!遥子殿じゃないか!!
もしかして顕如の元から逃げてきたのか?
ケンか?ただならぬ間柄のケンに会いに来たのか?
残念じゃったのう。今朝がた信長様の命で宇佐山城へ向かった。」
「宇佐山城・・・・」
遥子は光秀に頭を下げると走り出した。


信長は三好党攻撃開始の陣を天王寺に敷いた。
しかしその陣形は、故意か偶然か石山本願寺を包囲する形となった。

「この地にて、三好の息の根を止める!」
信長は並々ならぬ気合が入っていた。
信長の側で小姓として仕える森蘭丸は、初陣の気合が満ちあふれていた。


「お館様!!お連れいたしました。」
「よくぞお越しくださいました。将軍:足利義昭殿。
将軍殿にも参戦いただき、誠に心強い。」
(信長め、世が三好党をけしかけたと知っているのか?)

義昭は心の中で信長に問う。そのとき鉄砲の破裂音が轟いた。


野田福島城の戦いは、日本で初めて大量の銃が導入された戦であった。

音に驚く義昭を信長は横目でチラリと見た。
将軍にとって、少々うるさい環境なのだと思ったが
それも三好党を殲滅すれば終わること。
その間は辛抱してもらうしかない。
というのは建前で、将軍の首根っこを押さえ込むために必要なことだった。


今三好党に顕如が加勢してくれないと勝負に敗れる。
信長への恨みを晴らすときなのに、顕如は動く気配が全くなかった。
信長の陣で戦況をじりじりしながら義昭は見ていた。


「お館様!三好党より和睦の使者が参りました!!」
「うむ。斬り捨てよ。三好党は爪の先ほどにも残してはおかぬ。」


当時、一向一揆は大名にとって最大の脅威であった。
信長は、その総本山である石山本願寺の解体を謀ろうとしていた。
信長にとってこの戦は、
誰が王であるかを石山本願寺に知らしめるための戦であったのだった。



大身槍は夏には重すぎた。
刀鍛冶として自分で運ぶのは当然だと思っていたが
一日中歩くと、足が痛くて前に行けなくなった。

辺りは暗くなり、これ以上先に進むのは危険だった。
夏の体のことも考えて、今日はここで休むことにする。

ケンは持ってきた栗の皮を剥ぎ、渋皮の付いたまま湯がいた。
取りだした栗をお酒と一緒に煮込む。


ケンのあとを追いかけ続けた遥子。
途中で出会うためにショートカットのつもりで道なき山を歩いていた。
辺りの暗さに足を取られ、山から滑り落ちる。

(彼に会って、どうするつもりなの?今さらこの時代で・・
この戦国の世で出会ってどうなるというの?)
自分の心に問いかけるが、足は先に向かって休みなく動く・・


「お待たせ。南蛮菓子のマロングラッセだよ。」
一口食べた夏。疲れた所に甘味がとても美味しかった。
ずっと話そうとしなかった夏も、美味しさについ口元が緩んだ。

「美味い・・お前が作る物はどれもこれも美味いよ。」
ケンは嬉しくなってマロングラッセの作り方を夏に説明する。
でも話をしたいのはそんなことではなかった。

でも、夏を追いつめるような気がして話せない・・・


織田軍の圧勝。それは誰の目にも明らかだった。
しかし、その油断こそが信長の人生最大の危機を招くことになる。


「顕如様。準備はすべて整いましてござりまする。」
「では、始めてください。」
朝になり、至急を告げる早鐘が石山本願寺より鳴り響いた。


「進むは極楽、退けば地獄・・仏敵は織田信長なるぞ。」
僧兵たちが一斉に信長目がけて攻撃を開始した。
石山本願寺、蜂起。

信長と顕如。10年にも渡る戦の始まりであった。

「おのれ!!顕如!!!!」
信長の怒りは頂点にまで達していた。



朝になり、ケンは夏に先を急ごうと声をかける。
夏が動き出す様子がないので夏の顔を見た。

「ケン。遥子に会いたいんだろ?
遥子に会えばいろんなことが分かるかもしれない。
ごめん・・・何でもない・・・」

寝ずに歩き続けた遥子。ようやくケンを見つけた。

「ケン・・・」
足が痛かったことも忘れ、足取りも軽くケンに向かって走り出した。
やっと見つけた!ケンに抱きついて喜びを味わった。

「ケン・・賢一郎・・・」
「遥子・・・」



とうとう出会いました。
今ここで会うのは二人の運命か?手繰り寄せた偶然か??
遥子はケンのために記憶のすり合わせをしてくれるのかな?

疑問があってもなくても、
信長のために力を尽くしそうな気がします。


今話題のPM2.5のサイズもキャッチします。

季節の変わり目で肌が傷んでいませんか?
今のうちにコラーゲンの促進をしておきましょう!!



nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。