SSブログ

戦国男士 第19話 第19閃 往古 来今 あらすじ ネタバレ 板尾創路 [戦国男士]

戦国男士 第19話 第19閃 往古★来今


10年前、それは顕現の力がまだ世に知られていない時代・・・・

“顕現 BATTLE TOURNAMENT”が、開催される。
一対一の戦い。ルール無用、どちらかが戦えなくなれば終わり。

レフェリー(清家利一)の合図で試合は始まった。
顕現をした二人は戦いを始める。
この様子をネット中継で見ていたのは豊臣秀吉(波岡 一喜)
隣には明智光秀(林剛史)がお茶を淹れていた。

戦う男たちの前に黒鎧が現れ、一瞬で刀の餌食にしてしまった。
二人がやられたのを見たレフェリーは顕現をし、黒鎧に立ち向かう。
鎧刀に対抗するために、側に落ちていた鉄パイプをつかみ胴に力いっぱい討ちこむ。
だが、鉄パイプが曲がっただけでダメージ一つなかった。
危険を感じたレフェリーは後ずさりして逃げようとしたが、上段で刀を振り下ろされる・・

黒鎧がここにいるみんなを殺してしまったことで、中継が切断された。
この一切を見ていた秀吉は、画面を見つめてほくそ笑んだ。



今は使われていない倉庫に置かれている黒鎧。
旭日(服部半蔵)は感慨深げに黒鎧を眺めていた。
そこに服部半蔵(旭日の兄)が現れる。


今をさかのぼること10年前、顕現と言う能力が世に知られる以前の話―――――

この未知なる能力の存在を知って、
日本のとある製薬会社が人類の新たなる進化を目指し、日夜研究が行われていた。


イマガワ製薬株式会社。ここでは黒鎧が出現した時の映像を解析していた。
研究者2名は、同じような顔、同じような体つき。
二人の違いと言えば、一人が話すと必ず言葉を取って話すおしゃべりがいること。
いつも先に口火を切るが、すぐに後を取られてしまう。少し不機嫌そうだ。

「顕現者が・・」
「顕現者が鉄パイプをフルスウィングした時の衝撃は、
およそ10トンは下らないでしょう。」

「信じられん。それをまともに食らっても、傷一つ与えられんとは・・・」
この研究所の所長:太原雪斎(板尾創路)は、この能力に驚いていた。

「ヤツに襲われた顕現者たちは?そうか・・・・」
今川氏親(下条アトム)はノックもなしに部屋に入ってきた。

「ヤツの正体は・・・」
「ヤツの正体は、現在調査中です。」


「今のプロジェクトの完成には、
日本の・・いや、地球上の全人類の未来がかかっている。
これはまさに人類の希望なんだよ。何としてもやつを止めないと・・・」

氏親の言うことはよくわかっているつもりだが、
被験者たちの、もともとの身体能力レベルでは、
到底ヤツに太刀打ちすることはできない。

どうやって対抗すればいいのか・・?

「太原!ヤツを呼び戻せ。」
太原は命じられたまま、部下を伴いビルの地下へと降りる。

一番奥の牢獄の前では、
足さばきの絵床に描いてそれに合わせて訓練する兄妹がいた。
中にいる男は、竹を使って動きをスムーズにできるように指導する。

「これで本当に強くなれるの?」妹の旭日(飯塚萌木)が中の男に問う。
「あぁ、最強のキックが身につくんだ。」
こう言われるとうれしくなって、兄:半蔵(牧原颯也)のやる気が上がる。

「お兄ちゃんは最強のキックが出来るようになりたいの?」
「あったりまえじゃねえか!!!!」
牢の中にいたのは今川義元(水谷百輔)
「男にとっての最強の強さは、最高の格好よさだもんな!」


「お前たち、ここに来ちゃいかんと何度言ったらわかるんだ。」
「お父さんごめんなさい。義元くんと遊んでいたの。」
義元は悪くないと懸命に弁護する旭日。

太原の子供たちは義元を慕ってちょくちょくと遊びに来ていた。
「いつも一人ぼっちで退屈そうな俺と、遊んでくれたんだもんな。」

「父ちゃん、見て!!」
半蔵は絵に合わせて足さばきをやって見せた。
太原は半蔵を褒めるが、今日来たのは別件。
「早く行け!もうすぐ修行の時間だ。母さんが待ってる。」

子供たちをここからうまく引き離した。

「困るんだよ。子供たちに変なことを仕込まれると。」
「遊んでただけよ!あの子たちも大変だよな。
今が一番遊びたい盛りなのに、毎日毎日理由もわかんない修行をさせられてさ。」
「大切な修行なんだ。」「昔っからこれだけは教えてくれないんだ」


「今日は何の用?俺を処刑する日でも決まった?」
太原は大きくうなずき、助手に牢の扉を開けさせる。

「出ろ!これよりお前は私の管理の元、全て指示に従ってもらう。」
「これは命令だ。今となっては、行政より司法より権力のある青方だ。」


「変わんないね、親父も。」
退屈していたから折角の機会だから牢から出ることにした。
大きく背伸びをし、子供たちが残していった足さばきの絵に合わせて足を使う。
飛び上がってから地面に足を降ろすとき、衝撃は重りにも向かう。
チェーンにくっついていた重りが外れた。


義元は階段を歩きながらこの会社の話を助手くんたちに聞く

「遺伝子医療の分野で・・・」
「遺伝子医療の分野で大きな成果を上げた我がイマガワ製薬は、
今やこの日本のリーディングカンパニーへと成長を遂げました。」

「そしてその収益を・・」
「そしてその収益をこの国のさらなる発展に役立てるために、
会長が新たに立ち上げたのが、顕現能力の開発ということです。」

義元を殺しに来たへんちくりんなアザのヤツ・・・でもヘボかった記憶が・・・
でも、ヘボと言われても、義元を捕らえることは出来た。
捕まってしまった理由は、酒に酔っぱらっているところを狙ってきたからと、
相手は8人がかり。仕方がなかった。

「結局何なの、顕現って?筋肉増強剤ってこと?」
「筋肉や敏捷性の向上は効果の一端に過ぎない。」


有史以来、歴史の転換期にいた偉人たちが持っていた能力の全てが顕現によるもの。
チンギス・ハン、レオナルド・ダビンチなど・・・
我々の研究の結果、
脳が臨界の信号を受け取ったとき特殊な物質を分泌することを突き止めた。

義元の目の前で、被験者に特殊物質を打ち込む。
この被験者の胸に、雲から降る雷のマークが現れ、怪力を発揮した。

「で、俺は何をしたらいいわけ?」
実験を邪魔する者が現れた。黒鎧。
こいつは顕現したものを次々と襲い、惨殺している。
でもずるい。顕現した者に自分を捕らえさせようとしたくせに・・・
こんな時だけ力を借りるなんて・・

「それは、お前のために仕方がなかったことだ。」
「俺を守る・・・?まぁ、俺は暴れられる場所がもらえるならどうでもいいけど。」


子供のころを思い出す。
義元(堀田輝平)が小学生のころ、学校で作った工作のロボットが表彰された。
嬉しくて研究室で父が部屋に戻ってくるのを待っていた。

「顕現の正体が判明したって本当か?」
氏親が待ち望んでいた報告。何も知らない義元はロボットを手に父へと駆け寄る。
父は義元に目もくれず、研究報告を聞く。
体を動かしたとき、義元のロボットを叩き落としてしまった。

「早く家に帰りなさい!」怒った口調。
自分の作ったロボットを壊したことすら気づかれていない・・・

この時以来、父とは距離を置くようになった。



義元は、ここ数年行けていなかったお墓参りをする。母の眠る場所。
「やはり、ここにいたのか?」
「外出は禁じられているけど、母親にあいさつぐらいはな。」

父と子の会話。あまりにも素っ気がない。


「で、何で俺?」
「お前に私の会社を、いや、人類の未来を救ってほしい。」
「人類の未来ねぇ・・・・じゃぁ一つ教えてほしいことがあるんだけど。」
「顕現した連中を使って牢屋にぶち込んだのも、人類の未来のため?」
「あれは仕方がなかった。
ああでもしなければ、お前を捕らえようとする警察を押さえ込めなかった。」
「サツ??」



父親に捕まるまでは、いろんなところで暴れ倒していた。
天誅などと大義名分もいいことに、暴力団組織と好き放題に暴れていた。
それは警察も黙認していた。だが利用されていた。
邪魔な組織の連中を潰してくれるのは、好都合。
大方片付いたところで、今度は義元を潰そうとマークされていた。
警察にとって、ここまでした人物は、組織以上の危険人物。

「すまなかった・・・・」氏親は義元に深く礼をする。

父親がこんなことをした理由と、礼を尽くしてくれたこと。
こんなことされると調子がくるってしまうようだ。
でも、自分を見捨てずにいてくれた父のことを恨んでいなかった。
むしろうれしい気持ちで一杯。

「まぁあれだ。人類の未来がどうとかは知らないけど、
俺は、俺が一番強くないとなっとくがいかねぇんだ。」

「最強の強さは。最強の格好よさ・・・・だろ?」
ようやく親子のわだかまりがとけた。



太原の家の庭では、半蔵と旭日が修練に励んでいた。
縁側で見守ってくれるのは織田家三女で母の市(佐伯陽菜子)
病弱で咳き込む母を心配する子供たち。


太原は自分のオフィスで羽目を外して楽しむ義元。
友達の女性を数人引き込んでいた。
その中に少年が一人いた。
徳川家康(上妻成吾)をただの子供ではないと義元は見抜いていた。
今日だけは無礼講として太原もお酒を飲んで楽しむ。

「は・・」
「博士!大変です!!!」


今日顕現した顕現者が殺された。黒鎧はこのビルの中にまで来ているようだ。


部屋で家康とチェスを楽しむ義元。
「義元さま。黒鎧が・・」
「黒鎧が鎧を脱いだという情報が!!」


さっそくツラを拝もうと家康を伴って出かけようと外に出たら

「ちょっと!水臭いじゃぁないですか!!!」
声をかけてきたのは朝比奈泰能(宮川康裕)と朝比奈泰朝(菅原健志)
朝比奈兄弟!義元と一緒にやんちゃをしていた仲間。

「聞きましたよ!なんか、祭りがあるらしいじゃないですか?楽しませてくださいよ!」

聞いた?そんな話、誰から聞いたのだろうか?
朝比奈兄弟の所に連絡を入れたのは氏親だった。
自分のことを本当に心配してくれている。これまでにないうれしい気持ちを感じる。

「いいか!俺の獲物に手を出したら、殺す!」
口調や態度も依然と変わらない。仲間は変わらない義元がうれしかった。

朝比奈兄弟に呼ばれて出てきたのは岡部元信(伊藤俊)
のぼりを何本も付けたママチャリに乗ってやってきた。
義元は免許を持っていないので、コレに乗って出陣!!
でも、義元以外の者が免許を持っていたら、乗せて行けばよかったはず・・
そこまでは頭が回っていなかった。
のぼりが邪魔でふらふらとしたハンドルさばきで出かけていった。


廃工場の中のドラム缶だらけの後ろに陣取る伊達成實(石井出海)
手招きして伊達正宗(大田愛翔)を呼ぶ。
「本当にいたんだよ!自転車に何本も旗を立てて、電柱に当たりながら走ってたんだ!」

チリンチリンチリン!自転車のベルを鳴らしながら廃工場の中に入ってきた義元たち。
なにかに激突しては豪快にこける。

成實と正宗はそのコケている姿が面白くて仕方がない。
大きな声で笑う成實を慌てて正宗が制止する。

奥から、全身黒の服、黒のロングコート姿の黒ずくめの男。
胸元から金色のクロスのネックレスが輝いていた。

義元の自転車がこの男の目の前で止まり
「たまには鎧もクリーニングに出さないとな!
あんたが中の人か?あんたのせいで家が迷惑しちゃってんだよね。」

義元は首にかけていたストールを外し、
「だから、やられちゃってくれない?」

相手に向かって走り込みながらパンチを繰り出す。
力は互角?どちらかといえば、義元が劣勢に見える。

「いいね!たのしいねぇ!!!」
久しぶりのケンカに義元の心は躍った。

「じゃぁ、これは?」
半蔵が義元の房の前で練習していた足さばきをし、アレンジを加えて蹴りを入れる。
肩元を重いキックが入る。黒ずくめの男は床に倒れこんだ。

「あれれ?そんなもん?やっぱ、鎧が無いとただの人なわけ??
続ける?それとも帰って鎧を着てくる??」

完全になめられた。黒ずくめの男は立ち上がると静かに顕現した。
右腕にドクロのマークが浮かび上がる。
顕現をしたら、後光が差すかのようなオーラが眩しく光った。


義元と黒ずくめの男のスピードが全然違った。
義元は黒ずくめの男の俊敏さについて行けず後ろを取られた。
後頭部にキックが入り、気を失う。

戦いの様子を見ていた朝比奈兄弟と岡部は、
そばにあった鉄パイプを手に取り攻撃をかける。

「後ろ!!!!」
黒ずくめの男の背後から迫る敵を見つけた正宗は思わず叫んでしまった。

黒ずくめの男は、3人まとめて吹っ飛ばしてしまった。
そのときにつけていたネックレスが外れる。

黒ずくめの男はそれを拾い上げて正宗の方に投げた。
(これが今の正宗がお守りのようにつけているネックレス。)


家康は倒れている義元の元に駆け寄る。一緒に来た太原は愕然としていた。

この戦いの全部を氏親に報告する。
「黒鎧の正体は、織田信長。生まれついての顕現者。つまり、真正顕現者・・・」

「一日でも早く、完全なる顕現者を作らねば・・・」
「はい!」太原は力強く答える。急いで研究室に戻っていった。

氏親はケータイを取出しどこかに電話をかけた。
「太原を監視しろ。」
太原が監視される理由はどこにあったのか?


与えられた一室で手当てを受けた義元は、ベッドに寝そべりニヤニヤしていた。
「俺より最高のヤツがいたんだ。こんなうれしいことはないだろ!」
見舞いに来てくれた半蔵、旭日、家康に話す。

この世で自分が一番で最高だと思っていたが、それを上回るヤツがいた。
本気を出して戦える相手がいたことがうれしくて仕方がない。


秀吉は黒鎧を眺めながら
「この腐りきった世界を変えるには、偽顕現者など必要ない。
第六天魔会、直系顕現者である真正顕現者である信長さまの圧倒的な力で
天下布武も成しえる。」

秀吉は第六天魔会と書かれた書物を手に取り、
石田は黒鎧にいろいろなコードを取り付けて研究している。
秀吉と石田はいったい何を始めるつもりなのだろうか?
このことは織田信長と関係があることなのだろうか?





nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。